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ゲーム開発余話(2)
− 花雀の個人的体験やユーザさんのレポートなど −

●ソフトのコピー('96/03/17)

 花雀は昔々,いくつかのパソコン関係の出版社と直接お付き合いがありました。その中の1社に行ったときの話です。編集の方とアルバイトの方の3人で,開発中のソフトを見せながら,そのソフト用の原稿の打ち合わせをして,帰ろうとしたときです。
 アルバイトの方が,
「折角ですから,その開発中のソフトを置いていってもらえませんか。」
 と仰有ったので,多分,画面写真を取るのに必要なのだろうと思って,いいですよと言いました。彼は自分の机からフロッピを持ってきて,コピーを始めたのですが,そのコピーツールというのがBABY MAKERというソフトで,しかも,彼のそれは,そのコピー品だったのです。唖然として,彼の顔を見たら,彼曰く,
「この方がフォーマットをする手間が省けるので簡単なんですよ」
と,悪びれる様子もなく言ったのでした。編集員氏はさすがに不味いところを見せたなという顔をしていました。コピーが終わるまで,見てはいけないものを見ているようで,馬鹿に気まずい時間が経過したのを記憶しています。
 その後,ある人から,あそこの出版社にソフトを持ち込むと,アルバイターがみんなコピーして関係者にバラまいてしまうので,ソフトが売れなくなるという話を聞きました。
 昔々の大昔の話なので,今はきっとそんなことはないでしょう,多分。
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●花雀の由来('96/03/17)

 '92年12月にNiftyServeのWINDOWSフォーラムの主催で,「第2回 Windows AWARD '92」という催しが開かれました。この催しは,同フォーラムにアップロードされているオンラインソフトの中から,優秀なソフトを表彰し,紹介するものです。
 このとき優勝したのは,皆様ご存じの秀まるおさんが開発された「秀Term for Windows」でした。
 花雀が開発した「東西麻雀」と「花札(八八,馬鹿っ花)」も,それぞれ銀賞と銅賞を頂くことができました。
 それまで私は本名でソフト開発をしていたのですが,受賞した方々は,「秀まるお」さん始め,「エディ・中村」さんや「まっどそふと」さんなど,皆さんハンドル名を持っていらっしゃいました。
 で,ヤッパリ,ハンドル名があった方がカッコイイということになりまして,3日ほどあれやこれやと考えたのですが,結局,そのときの受賞作の「花札」の「花」と「麻雀」の「雀」をとって,「花雀」というハンドル名にしました。思いっきり安直です。
 「花雀」をなんと読むのかに関しては,一部で色々議論がありましたが,今回ホームページを開くにあたって「ハナスズメ」という事に統一する事にしました。なんか,格闘ゲームに出てくる女武道家みたいですが..
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●最高齢ユーザと最年少ユーザ('96/03/20)

 シェアウェアソフトというのはなかなかユーザ像というのが掴めません。フリーソフトはもっと分かりませんが。
 従って,メールやお手紙を頂いて,初めてユーザ像が見えてくるわけです。
 「東西麻雀」で花雀が把握している最高齢ユーザの方は,73歳の男性の方です。
その方からは,お手紙を頂いたのですが,手紙を読んで思わず仰け反ってしまいました。
 というのは,手紙が墨黒々と毛筆で認められていたのです。毛筆の手紙を受け取ったのは初めてでした。毛筆印刷というのはたくさんありますが。
 もう一つ驚いたのは,書かれていた年齢で,手紙を頂いたのはWidnwos3.0の時代で,多くの方はまだDOSにとどまっていた頃です。その当時に,70を越える方がWidnwosを操作されていると言うことは驚異でした。
   ◆   ◆
 一方,最年少の方は,お父様と一緒に遊んでいらっしゃる方で,3歳とか5歳とかいう方はいらっしゃるのですが,直接,手紙を頂いた方では,字の様子などから小学校低学年と思われる方が最年少です。
 手紙には「ぼくは,君のつくったソフトはよくできているとおもう」と書いてありまして,小学生の方に「君」と呼ばれて,花雀は大変感激しました。
   ◆   ◆
 麻雀のソフトというのは,どうしても男性のユーザが多くて,多分,男女比は10:1以下くらいの比率かと思います。ただし,家族でお使いになっている場合もあるでしょうから,必ずしも「レジストユーザ=お使いの方」と言うわけではないと思いますが。
 それでも,お父さんの定年後の友として,「東西麻雀」をレジストしてあげたら,自分がハマってしまった娘さんとか,息子がレジストした「昆明」を取り上げてしまった,お母さんとか,時々いただくお便りの中には,なかなか面白いケースがあります。
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●近所のユーザと遠くのユーザ('96/04/14)

 NifityServeやPC-VANのシェアウェアレジストシステムでは,ユーザさんがどこに住んでいるのか分かりませんが,直接レジストを申し込まれるユーザの方は,お手紙を頂くので,どこにお住まいなのかが分かります。

 一番近くのユーザの方は,私の家から300mくらい離れた集合住宅にお住まいの女性の方です。手紙に私の家が見えると書いてありました。
 私はOFFでお会いしたいと,丁寧にお願いしたのですが,当然それは実現していません。
 遠くのユーザさんは,やはり,英語版の東西麻雀(TOUZAI-Mahojong)のユーザの方になります。
 米国,カナダ,オーストラリア,ドイツ,イギリス,フランス,オランダ,香港など,ほとんどの地域に跨ります。国はたくさんありますが,実際は,各地域一名づつ位のユーザさんですが。外国で行われている麻雀は,日本の麻雀ほど複雑,精緻なルールでなく,どちらかというとドンジャラに近いルールです。従って,東西麻雀のユーザになる方は,日本に留学していた方など,何らかの形で日本と接点のある方が多いようです。
 私が一生訪れる事もないであろう,チロルの山の中やニューヨークのオフィスビルで,私の分身であるソフト達が活躍しているのを想像するのは,感慨深いものがあります。
 変わったところでは,米国の大学に留学中の日本人学生の方が,日本語版の東西麻雀をお使いになっていたり,在日米軍の関係の方で,英語版の東西麻雀をお使いになるケースもありました。
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