2009.Feb.05 Renewal

Tri-Ex社 Model LM470D

 タワー制御盤の作成
 
    






 私のLM470は、予算の関係で、シャックの中からのコントロール機能のない当時一番安い屋外でタワーを上げ下げするコントロールBOXのみが付属する仕様です。

 メーカーオプションでシャックの中からタワーをコントロールできるプリセット機能付デジタルコントローラーがありますが、高価なので諦めました。

オリジナルコントローBOX




 コントロールBOX内の回路構成はいたって簡単なもので、9Pの大型トグルスイッチでモーターの回転方向を変えているだけのもので、そこに上限界・下限界のリミットスイッチの配線が付属しているシンプルなものです。
オリジナルコントローBOX内部







 その後、内部回路構成はそのままで、オリジナルのBOXがあまりにも貧弱で劣化してきたためBOXのみの交換をしました。扉の内側にパッキンが入っている防水性に優れたBOXでシンプルながら優れものでした。

 しかしながら、操作は相変わらずトグルスイッチを押さえ続けていなくてはならず、安全確認をしながらの操作という点からすると非常に良いのですが、雨天時は傘をさしながら最長5分間屋外にいなくてはならず、結構不便を感じていました。
BOXのみの交換




  少々大きくなりましたが、新しい制御盤を内蔵したBOXは同じ場所に取り付けできました。

 タワー制御盤製作の経緯

 オプションのようなプリセットとまでは行かないまでも、何とかワンタッチでタワーの上昇・降下動作が出来ないものかと考えていたところOlkey-F88の設計者であるJA1HHF日高OMのホームページにピッタリの記事が掲載されていました。
丁度、Olkey-F88のケーシングコンテストに入賞したために
2008年のハムフェアーでお会いすることができ、OMとの雑談のなかでにタワー制御の話を伺い、OMのホームページのタワー制御を参考に製作することにしました。








 まずは、パーツの調達からです。
仕事帰りに、秋葉原へ寄り道して、購入しました。

 
・富士電機 電磁スイッチ SC-05(100V仕様のa1/b1)  2個
 ・Panasonic 安全ブレーカー BS1112                        1個
 ・サトーパーツ ハーモニカ端子16極              1個
 ・IDEC  押しボタンSW(1a型 2個 1b型 1個           計3個
 ・圧着端子 1.25Y
 ・配線材  VSF2.0mm
2
主なパーツ






 秋葉原のケース屋で選定しました。現在使用中のケースと同じ物で大きさが倍の物を見つけましたが、結構いい値段だったので、結局購入には至らず近所のホームセンターで購入。屋外に設置する関係から防水性に優れている屋根つきの安いものになりました。(実は後悔している)

 ケースに付属の配置板に各パースの位置を決めました。
各パーツの配置






 各パーツ間の配線は圧着端子をVSF線の両端に着けいてねじ止めします。 圧着端子には色分けしたブーツをつけ配線の誤りを防ぎました。

 操作用の押しボタンスイッチへの配線は、スペースの関係から最後にします。先に配線してしまうと、モーターからの配線とリミットスイッチからの配線がしづらくなってしまうためです。
各パーツ間の配線








 操作用スイッチへの各配線です。



 この後、各スイッチから配線を並列にシャックまで引き込む予定
ただし、緊急停止スイッチからの配線は、直列にしないと正常な動作をしません。
 
モーター・リミットスイッチからの配線接続







 ケースの扉内側に配線図をつけました。
 
 配線に誤りがないことを確認して、いよいよ電源の投入です。
 何時も、製作したものに電源を投入する、この瞬間がドキドキします。

 運転試験は、タワーを最小にしておいて、各スイッチの動作試験です。
 上昇スイッチOK、緊急停止スイッチOK、降下スイッチOK、更に運転時のリミットスイッチ動作を確認して終了です。
 クランクアップタワー制御操作盤の完成です。




 シャックからもタワーのコントロールが出来るようにスイッチボックスとリレー制御のコントロールユニットを製作しました。

 [コントロールユニット]
 
リレー  オムロン G5LE−1 3個
 サトーパーツ 3極端子台    1個
 ユニット保護用 アルミ板1mm ベンダーで加工

 [スイッチボックス]
 
タカチ プラスチックケース SW-N130G 1個
 押しボタンスイッチ  3個
 Dinコネクター5P オスメス 各1個

 
屋内用スイッチボックスとコントロールユニットです

回路を実体配線図にしました。
配線時の誤りがないかを確かめるためにも、設置後のメンテナンス時にもケースのふたの内側につけておけば便利。一目で判るようにしました。


コントロールユニットとスイッチング電源
 AC100Vを屋内に引き込まずにリレーを制御するDC12Vを屋内に引き込む仕様としました。
  電源は小型の1Aタイプのスイッチング電源でリレーを制御します。





 屋内へのケーブルは6Pメタルコネクターを使用しました。
ケースにあらかじめ32φ穴があり、メタルコネクターの外形とぴったりだったのできれいに取り付けが出来ました。
屋内コントロールケーブル説z区コネクター




 屋内用スイッチボックスの動作確認をします。
ケーブルは、4芯しか使用しないのですが、中途半端な長さで余っていたローテーター用の6芯ケーブルを使用しました。
しっかりと動作が確認できましたのでケーブルを屋内に聞き込み完成です。
コントロールスイッチBOX












 制御BOXのケースは大きくなりましたが、バランス良くモーター本体直上に設定できました。
 屋内からも操作できるようになり、アンテナの高さによる伝播実験が容易に出来るようになりました。

 Tri-EX 社は今は、
TASHJIAN TOWERという会社になっています。
今でもLM470はちゃんと製品として残っています





  私のタワーはTri-Exブランドなのでちょっといたずらで制御BOXの蓋にステッカーを作って貼ってみました。ちょっとおしゃれな感じです。