平成12年5月22日掲載
平成12年12月3日追加変更
羅 漢 城
川越・喜多院
還暦へ百日秋の羅漢に寄り
秋晴るる石の羅漢に石の羽
秋のどか羅漢の口に蜘蛛が棲み
弾琴の羅漢に秋日たちかかる
秋日傘羅漢の胸の高鳴れる
羅漢踊りにゆく魂胆の秋日差
つかの間の小春にそめく羅漢城
秋風をかき抱き羅漢痩せりけり
旅人へ泣くおん羅漢秋深し
秋風と骨の間ゆく羅漢城
釈迦に大秋盲いの羅漢に小秋
羅漢眠りて紅葉急がぬ午後なりき
羅漢老ゆかたむいて露流すのみ
秋の夜の行方不明の羅漢某
秋さむや洟かんで女に似る羅漢
行水羅漢紅葉敷きたる尾てい骨
ちりもみじさびしくなりし羅漢かな
露霜や羅漢の石の指に銭
羅漢陣一方ひらけ冬隣る
ひたわらう羅漢昂ぶる冬鴉
冬ぬくし物言うという羅漢の前
やがて来る雪の寒さに寝る羅漢
笛を吹く羅漢に隣り駐車場
間もなき冬羅漢ひたすら子を撫ずる
龍抱いて師走羅漢は女嫌い
水虫の足掻いて羅漢の師走
平成元年坩堝四月号所載
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