オーディオ日記 第53章 超えてきた壁越えられぬ壁(その1)2022年1月8日


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ストリーミング時代のプレイリスト管理:

ストリーミングで音楽を楽しむようになって、今までのプレイリストの管理や考え方を変えざるを得ないな~とは思っているのだが、どのように管理して行けば良いのか、これが自分なりの正解、というところにはまだまだ至っていない。数千万曲に及ぶ音源の中から好みの曲をピックアップし、それをいつでも聴けるようにしよう、忘れてしまわぬよう、というのが当面の目指すところ。アルバム単位でじっくり聴くような場合はこのプレイリストは不要なのだが、傾向の似た音源をBGM的に流すことも多いため、その場合はとても重宝する。

なお、ストリーミングと一口に云ってもサブスクしているサービス、使用しているネットワークストリーマ―の機能にも制約を受けてしまうので現在の環境の中であれこれと考えてみたものをざっと纏めてみた。当方の環境はサブスクは密林音楽、自分のライブラリ音源はサーバーPC(NAS相当)に置いてあり、良く聴くネットラジオはYour ClassicalとMQA Radio Paradise、ネットワークストリーマ―はBluesound Nodeである。

この環境におけるプレイリストであるが、大別すると以下の3種類となる。
1.ネットワークストリーマーのプレイリスト(BluOS Playlist)
2.密林音楽のプレイリスト(Amazon Playlist)
3.自分のライブラリ音源のプレイリスト(m3u)

また、Bluesound Nodeでは「プリセット」と呼ぶ機能があるので、当方はここにネットラジオのステーション(Your ClassicalのRelaxチャンネル、MQA Radio Paradiseの Mellow Mixチャンネル)を登録している。これもまぁ一種のプレイリストと考えてのいいだろうけれどここでは除外しておく。

個々のプレイリストについて言及する前に、プレイリスト、プレイキューの位置関係をざっと整理してみる。全体をしっかり使いこなそうと思うと案外ややこしくもある。

音源とプレリスト、プレイキューの相関図:
Playlist Operation Concept

当然ながら、ネットワークストリーマとしてのBluesound Nodeにおけるすべてのコントロールは「BluOS Controller」で行うのだが、BluOS Controllerでは「BluOS Playlist」しか作成、編集できない。しかし、BluOS Playlist自体は各種のサブスク音源、自分のライブラリ音源などをミックスしたものを作ることができるので、音源の所在、配置に係わらず自分の好みのプレイリストが作成できる、という点に特徴と強みがある。

また、密林音楽のプレイリスト(Amazon Playlist)も非常に使い易いのだが、これはAmazon Music App(iPADベース)上での作成、編集となる。特にアルバムやアーティストの検索について探しやすい気がしてAmazon Music Appで行うことが多く、該当のものが見つかったらそこで一旦登録してしまう。BluOS ControllerからはこのAmazon Playlistを呼び出せるのでこの方法を活用すると曲探しとプレイリスト化が楽。ただし、BlusOS ControllerからはAmazon Playlistを編集することができない点は注意。

自分のライブラリ音源専用のプレイリスト(m3u Playlist)も考え方は同じで、呼び出してキューに投入できるが、BlusOSからは作成や編集はできない。当方の場合は既に作成してある数千曲単位のプレイリストがあるので、これを活用できないと困ってしまうのだ。このプレイリストは既存のものをBluesound Nodeが読み込めるLinux形式に編集(区切り文字を「/」にして相対パス指定)してライブラリー内に置き、音源の再読み込みをすれば良い。

密林音楽のプレイリスト、自分のライブラリのプレイリストからの音源を混在させてプレイキューに入れておけば、そこからBluOS Playlistを作成することが可能なので案外と自在にプレイリストの管理ができる。

ただし、一番のポイントは
1.どのようなプレイリストを作るか
2.そのネーミングルールをどうするか

という点である。内容を忘れてしまったプレイリストが散見される状態となってしまったら収拾がつかなくなる。そこで(まだまだこれでいいとはならないことを自覚しているが)次のような考え方を採用している。

1.アーティスト単位に取りまとめる。
好みのアーティストでも自分のライブラリーで所有しているアルバムは限られているので、サブスク音源から持っていないアルバムをピックアップし、当該アーティストの全集とする。これはネーミングもそのアーティスト名にしておけば良いので判りやすい。(これはBluOS Playlist化する)

2.音楽ジャンル単位に取りまとめる。
クラシック、ジャズ、ロック、女性ボーカル、オールディーズのようにまずはざっくりとジャンルを分けて、プレイリストをネーミングして置く。自分のライブラリ音源に対するプレイリスト(m3u Playlist)は概ねこのやり方に沿って従来から管理してきた。

3.お気に入りパターン別に取りまとめる
これはだらだらと聴いている時に、あら?これ好きかも、という曲が出てきたら、すかさずプレイリストに追加登録するスタイル。このため、曲調やジャンルに沿って予めいくつかのプレイリストを作っておいて、適合するプレイリストに追加していく。どんどんお気に入りの曲が増えて行く中で、しっかりとプレイリスト化されていくので案外この運用方法は良いかも、と思っている。(これはAmazon Playlistへの追加、BlusOS Playlist化したものへの追加の二通りがあるが、既存プレイリストへの追加という操作はAmazon Playlistの方が断然楽なのでそちらがお薦め)

膨大な音源をこのように楽チンに管理できて、しかもCD品質のみならずハイレゾも結構あって、操作自体もリスニングチェアーから動くことなく、、、以前には考えられなかったような「甘えたオーディオ生活」になってしまっているな~と改めて実感する。

(雑記)オーディオの音を超えたい:

このブログにて書き続けてきた駄文であるが、振り返れば書き始めたのは1997年なので今年で25年目となる。趣味のテーマとは云え四半世紀も同じようなことを書き綴って来た訳だ。書き始めた意義について改めて問うても今はもう詮無いことのような気がしてしまう。

社会人になった最初の年(1975年)にそこそこ本格的なスピーカーユニットとして憧れでもあったALTEC 416-8Aと802-8Dを手に入れて、ボーカルやJAZZのリアリティに狂喜乱舞した思い出は随分と遠くなった。Electro Voice EVX-150AとJBL 2450Jで聴くMadonnaの迫力と存在感は圧巻だった。その時代、時代のスピーカーユニットには本当に忘れ難い魅力があったけれど、今はもうその音は記憶の中にしか存在しておらず、正確に思い出すことも難しい。ただ、クラシック音楽が中心になってきた頃にはどうしてもストライクゾーンの音を聴かせてはくれなかったというほろ苦さ、甘酸っぱさが残っているのみ。

もちろんそれらのスピーカーユニットのせいということでは決してなく、当方の総合的なオーディオスキルの不足が一番大きな課題であったのだろうと思うが、清楚でたおやかな弦の調べを納得の音で再生させることは当時の技量ではどうしてもできなかった。

そこから抜け出そうとして、マルチアンプシステムという基本は維持したまま、2wayが3wayとなり、4wayとなった。ユニットもまた変遷した。ユニットの数を増やせば設定、調整は可及的に難易度が上がる。今となっては当たり前のことと認識できるが、スキルの無いままいたずらに構成拡大に取り組んでもマルチアンプシステムでの成功はまず覚束無い。それが現実であった。

だから、モーツアルトの弦楽四重奏がそれなりに鳴ってくれるようになるまでには長い苦悶や葛藤が続いたことは隠せない事実。けれど、ネット社会の恩恵でいろいろな情報が仕入れやすくなり、またオーディオの達人達と交流させていただく機会を得て、少しづつではあるがオーディオの経験値を積み重ねることができるようなったことは、自分で感じる以上に音の成長に貢献してくれたように思う。

駄耳故に測定ツール無しにはマルチアンプシステムの音をそれなりのレベルに纏めることはおそらく不可能だっただろう。また、デジチャンの恩恵が無ければタイムアライメントの整合性が取れた4wayシステムなどそれが極めて重要と気付いても夢物語のまま。無知な素人が、己の耳だけで4wayマルチアンプシステムの熟成を目指そうとしていたことが紛れも無い暴挙であったことを今思えば恥じ入るしかない。

やっとやっと程度のレベルではあるが、ごく基本的なことは何とか越えて来られたようにも思うのだが、ここに至るまで随分と回り道で時間も掛かった。それでもなおすべての音源を十全に鳴らすことは未だにできていない。6割程度でも難しいかもしれない。うまく鳴ってはくれない音楽、それを単に音源の問題と割り切ることはできず、何らかの壁が依然としてここにあるんだろうと考えている。また、単に音源の問題ではなく、ここに音楽がただ自然に提示され、あるがままに感じられ、さりげなく鳴ってくれているとは未だに云い切れない。

それはまたオーディオというものの仕組みや機器の限界なのか、自分の能力の問題なのか、はたまた部屋という器の問題なのか。あるいはそれらの要因が複雑に絡み合っているのだろうか。それなりの音で鳴ってくれていても、所詮「オーディオの音」だという意識がどうしても残る。完全にオーディオであることを忘れ去ることができるような音楽であって欲しいと思うのだが未だそれは叶ってはいない。

辿り着けないゴールを遮二無二目指していてもいつまでも時間は待ってはくれない、ということにももうはっきりと気付く。聴力や感性はいつまでも保てない。聴力検査などとても恐ろしくて最早できない、、、そして枯れてしまった心ならもう素敵な音楽の瑞々しさは届いてはくれないかもしれない。

今自分の前に立ちはだかっているこの「オーディオの音」の壁の正体が何なのか、自分では見えていない。見えぬ壁が行く手を遮っている。現状の自己満足のレベルの先に行けるのか、行けぬのか、、、その可能性を見極めこの先へと続く道の方向をしかと定めた上で、また歩き始めたいと切に思うのだが、変わらぬ暗中模索が続くような気もしている。


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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