オーディオ日記 第45章 エンドレス・オーディオ(その13)2019年6月4日


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ラズパイは美味しいか!?(その2):

ラズパイベースのMPDで遊んでいるがやはり多少なりとも音に拘りたくなってしまうのはオーディオを趣味とする人間の懲りない業のようなものだろうか。実験と割り切ってインストールし、MPD環境を作ってみた標準のLinux OSのRaspbianであるが、音的にはもう少し何とかしたくなってしまうのだ。ラズパイベースで音楽再生ができるLinuxディストリビューションは他にも若干あるのだが、当方の視点は「MPaDでの操作」という前時代的なところへとどうしても彷徨って行ってしまう。今となってはUPnP/DLNAあるいはOpenHomeに則ったリモコンアプリを前提にすべきなのだろうけれど、それではmConnectHDやJRMC/JRemoteを使っているJPLAY FEMTO環境と同等で、現状の操作性のビハインド感を払拭することができない、というもどかしさが残ってしまう。従って最早過去の遺産でしかないのだがMPaDを使うことをまずは前提で考えてみたいのだ。

OSとしてはリアルタイムカーネルをベースにしたディトリビューションを探してみたが残念ながら当方の情報収集能力では視界には入ってこなかった。どこかにありそうな気もするのだが、、、あるいは自分でカーネルを置き換えるという荒業か。あんまり欲張ってもシステムの深いところを弄るようなことは自分のスキルが付いて行かないので、まずは出来るところから、ということでデスクトップ環境を排除してみることを次の段階の方針とした。Raspbianに関して少し紐解いてみると、Raspbian-Liteというものがある。これはデスクトップ環境を持たないCUIベースのディストリビューションである。以前にちょっと導入を検討していたUbuntu Serverと機能や構成面で何がどの程度違うのかは良く判っていないのだが、このRaspbian-LiteならばスタンダードなRaspbianよりさらに軽量なはずなので幾分かの音質向上の期待は持っても良いかもしれない、と考えた。

もちろん音質に関して云えば、OS環境並びにソフトウエアなどの構造や作りのみならず、電源やらノイズ対策、防振などの影響も大きいので本来的には他の施策もやる必要がある。ラズパイに関して云えば現状はスタータキットに付いて来たAC電源アダプターをそのまま使っているので、これをスイッチングノイズのない良質なものに変えるという対応など優先的に考えたいところである。しかし、まずはソフトウエア的な環境を固定した上で様々な施策にアプローチすることが手順としてはベターと考えグッと我慢。先決事項として「これで行こう」というディトリビューションを確定せねばならない。オーディオ環境として現在使用中のUSB DDCであるMUTEC MC-3+USBを使うことが前提なので、その面からの制約も受けてしまうため、現時点では本命?のSymphonicMPDには手が出せないのが何とも辛いところ。だが、ラズパイの可能性を今の段階でしっかりと検証しておくこともまた意義あることと思う。

さて、Raspbian-Liteの環境構築であるが、元々ほぼコマンドベースでMPD廻りの作業をしているので、実際のところそれほど困るようなことは無かった。先の経験と合わせて情報を漁ると、sshが初期状態では接続できないのでこの対応を行っておくことや、マイクロSDのメモリがフルに使われるような拡張指示を出すこと、ブート時にネットワークの起動を待つような設定にすることなどなど有り、これらを事前情報としてしっかりと纏めておいたことも有効であったかも。なお、この辺りのシステム設定的な部分は「raspi-config」というコマンドがRaspbian-Liteでも共通に用意されており個別にコマンドを叩く必要が無いのは有難い。

MPD廻りのインストーや設定は先のRaspbian上での作業と全く同一なので、これもまぁすんなり。音源のマウント、USB DDCの確認でも特段トラブってしまうようなことも無し。音に関しては、Raspbian-Liteにしたことで激変したなどということは無いのだが、普段聴きにはそこそこ良い感じかもしれない。この辺りはGUIを排したということの安心材料という考えで良いだろう。本来的に云えば、まだまだラズパイの全貌などキャッチアップできている訳ではないので適宜デスクトップ版も稼動させて多少なりとも学習を進めてみようと思う。どうしても急ぎあれこれ弄り回してみたくなってしまうのだが、今後はこの環境で少しじっくりと音の詰めを行ってラズパイを味わって?行こうかと。(案外美味しいよ~)


4way構成の設定備忘録(2019年4月25日更新)SONY SUP-T11暫定設定値

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +2.4 +0.7 -9.5* +4.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -0.0 -0.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -6.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 96.4 90.7 94.5 91.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

200
200

1000
1000

2500
3550

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 48-48 48-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -37.0 -0.0 -58.5 +0.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Rev JPLAY FEMTO
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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