オーディオ日記 第33章 原点への回帰(その15) 2013年10月1日


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4Wayへの夢醒めやらず、、、、

借用したPARC-L11をミッドバスユニットとした4Wayのチャレンジが期待以上に良くて、また難しくて、かっかと熱くなっていたが、しばらく頭を冷ましつつ今後どうすべきかあれこれと考えていた。

4Wayへの移行で迷った第一の点はが8chの音量調節である(もちろんミッドバスやエンクロージャー調達の費用の観点も大きいが)。8chボリューム(あるいは現行3Way用の6chボリューム)をどう設えれば良いのか、まだ最終判断ができていない。やはり本命は電子ボリュームなのだろうとは思うのだが、特注以外の方策がないため試聴できないことと相俟って踏ん切りがついていないのだが、この音量調節機能が無ければ落ち着いて4Wayの試行を続けることは難しい。

そんな中で、ふとサブスピーカーのBS403を単体で聴く時に使っているVoyageMPDのソフトウエアボリュームのことに考えが及んだ。これはBS403を単体で聴くためのアンプにリモコンボリュームが無いことに起因しており、さりとて「リスニングポジションから動きたくない」という不精をするために採用してみたもの。いざやってみるとiPOD上のVoyegeMPDクライアントから簡単に音量調節できるので、重宝この上ないのだ。

現状4Waynにチャレンジするためには懸案の8chボリュームが無いので6chボリュームと2chボリュームを組み合わせて構成するしかないのだが、当然のこととして2台のプリアンプのボリューム操作が必要となるので、楽曲に合わせて音量調節を行うとせっかくの微妙な4Way構成に合わせた音量レベルがそのたびに狂ってしまうのでとても実際的とは云えなかった。しかし、この2台のプリアンプのボリュームをそれぞれ適切なポイントで固定してしまえば、あとはソフトウエアボリュームで対応できるのでは? というアイデアである。



ソフトウエアボリュームを使う前提は、この6chボリュームと2chボリュームの2台のプリアンプのボリュームを心持ち大きめな音量でそれぞれの最適な位置で固定してしまうことにある。その上で微妙な音量の調整はVoyageMPDクライアントにてiPOD(あるいはiPAD)から行うというもの。これはVoyageMPDのデジタルレベルでのボリュームの機能を使用するので、所謂「ビット落ち」の問題があるので心理的にはパーフェクトではないのだが、それでも2つのプリアンプで音量調整を行うということに較べれば大いに現実的である。早速実験してみたが、録音レベルの大きな曲は数コマ音量を落とすが、小さなものはソフトウエアボリュームをMAXまで上げるので、それと判るほどの違和感は感じなかった。これならば、一旦設定した4Wayの音量バランスが保持可能なので、音量微調整においても実用となるものと考えられる。

となれば、当面はBS403を使って納得の行くまで4Wayのテストをしてみようと思う。その上でベストなミッドバスユニットの選定に入れば良い。結果が付いてくれば、8chボリュームについても自ずと道が開けてくるかもしれない。

再度デジチャンからの構成を組み替えて以下の5通りの設定がメモリー選択で可能なようにした。

メモリー1:BS403単体用
メモリー2:SUP-L11、SUP-T11の2Way用
メモリー3:SUP-L11、SUP-T11、PT-R9の3Way用(常用)
メモリー4:SUP-L11、BS403、SUP-T11、PT-R9の4Wayテスト用
メモリー5:3Wayのアナログ用(全体の出力レベルを高めにしてある)

さて、これでベストとは云えないが一応環境的には実験レベルを少し超えて実用に供しつつ落ち着いて設定と調整が行えるようになった。もちろん2台のプリアンプのボリューム位置は4Wayでの試聴時に定められたポジション(測定によって定めたもの)に固定し直すので、僅かな誤差は出てしまうかもしれないが。なお、再スタートに向けては、4Way構成を楽しんでおられる方のいろいろなホームページを参照し、そのノウハウを少しでも吸収できるよういろいろと勉強させていただいた。後は自分で纏め上げるしかないだろう。

この再スタートで、ミッドバスの使い方で悩んだのは受け持たせる「帯域」のポイントである。

1.受け持たせる帯域の上限をどこにするか。
2.ウーファーとはある周波数でクロスさせるべきか、それともスタガードライブにするか。

2.のスタガードライブ(ミッドバスの低い方の周波数にはクロスーバーをかけない)については、BS403のウーファーがバスレフによりしっかりと下まで伸びていることもあり、これにも多少の未練はあるのだが、バスレフの質感がウーファー、ミッドバスの両ユニットにて増幅されるマイナス面があるので、150~250Hzのどこかでウーファーとクロスさせることから開始しようと思う。上限については、感覚的にはなるべくドライバーを使いたいのであまり高くしたくないという意識は働くが、800~1250Hz辺りを試行錯誤せざるを得ないだろう。スタート地点としてはミッドバスを224~1000Hzとし、これでしばらく聴き続けてみようと思う。出力レベルは現用3Wayの周波数特性を尊重して、なるべくこれに近い状態となるように計測結果を優先しつつ設定している。

その他のパラメータはスロープ特性であるが、これはユニット間のオーバーラップを少な目にした状態から始めようと思い-24dB/Octとした。タイムアライメントは実測値に対して、BS403のウーファーにはネットワークが介在しているので、この分を考慮し10cm分だけ調整距離を小さく(前に出すように)してみた。出てくる音はまだまだベストとは云えないが、やはり前回の4Wayの試行の時に感じていた「可能性」を大いに意識させるものとなっている。しかし、やはり「難しい」と思うことには変わりがない。心はいろいろと揺れ動いているが、少しづつでも進んでみようと思う。


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