単行本ヘンタイよいこ新聞

その年の7月に、ヘンよいの単行本が出版された。表紙は
梁川剛一という絵描きさん。昔風なのになぜラグビー?と
最初思った。大1号から大1700 /100号までの掲載分と、
各界の有名人による書き下ろし分とで構成されている。作
りが戦前の本みたいでウけました。この1冊は外部のえら
いディレクターさんにデザイン丸ごとお願いした。芸術監
督は横尾忠則さん。よく引き受けてくれたものよね。和田
誠さんもイラストやってくれた時あるんだけど、どことな
く上品なのよねスケベ編描いても。上の↑絵は南雲君。

 

ベスト・オブヘンよいより

 

 

 

 




右のおおブレネリのハガキは よく覚えている。
確かにあの歌は変だ。
けど、みんな学校で元気に唄った。
一時編集部で流行って、役を決めて唄ったし、
音版BHでも録音した。
私も「こわいのよ〜」と、言 わされた。 その後、ブレネリツアーという バスハイクまで 企画された。 よく引っ張ったものだ。

僕が一番コワイものは
小さな木こりです。
小さな木こりは どこからともなくやってきて、
何の罪もない男の子の「そびえ たつもの」を切倒すのです。
僕はいつなんどき小さな木こりがやって来るかと、
心配で夜もねむれません。
(新潟県・矢代秀晴)


私はスイスの歌の「オーブレネ リ」にでてくる ブレネリって子 がキチガイだと思う。
なぜなら ”あなたのおうちはどこ〜”と きかれて
”私のおうちは〜ほとりなのよ”と答えたとたんに、
ヤッホーホトラララとうかれ狂って 野原をスキップする姿 は 気がおかしいに決まっています
(群馬県・江原あきこ)

 


 

 

 

ヘンよいのルーツは骸骨?

 今見ても、十分に面白いヘンよいである。TVの明石家
マンション物語の○○のセオリーのコーナーや、さんま
の踊る大御殿のコーナーなんて、将にヘンよい的笑いだ。
 だけど、ヘンよいが始まった頃、あれ?と思ったの.。
赤瀬川原平さんがその昔美術手帖で連載していた『櫻画
報 』にスタイルが似てたんだもん。ビンボーな蕎麦の食
べ方とかあってね。今でもとってあるよ、床下に。でも、
その『櫻画報』も原平さんが尊敬している、宮武骸骨と
いう明治の人が出していた『滑稽新聞』によく似ていた。
糸井さんも原平さんの事好きだったから、骸骨先生の事
も好きだったのでしょう。まねしたんじゃなくて、面白
さの遺伝。笑いの部分のDNA がほとんど同じなんだね。
きっと。だからヘンよい育ちの我々もそういう遺伝子が
身体に組み込まれていると思う。なわけないか。

 宮武骸骨はほんとに面白い。筑摩書房から出てた復刻
の『滑稽新聞』はうちらゲイヂツ夫婦は全集揃えてハマ
ってました。ヘンよいが好きだったら読んでみるといい
です。原平さんの『外骨という人がいた!』(白水社)
もおすすめ。

 

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