奧の細道二人旅・江戸深川Y

江戸深川芭蕉庵界隈Y

江東区芭蕉記念館 江東区常磐1丁目

 1981年に江東区が、日本文化に多大な功績を留めた松尾芭蕉をたたえるために設立しました。芭蕉庵を模したほこらや句碑がある日本庭園をはじめ、芭蕉の書簡、俳文学関係の書籍などを展示しています。

   祝日を除く月曜休館 100円 
芭蕉記念館
草の戸句碑
 月日は永遠に旅を続ける旅人であって、行きかう年もまた旅人なのだ。船の上に生涯を浮かべる船頭や、馬の口をとらえて老齢を迎える馬子の生活は、その日々が旅であって、旅をすみかにしている。私のあこがれた先人も多く旅に死んだのがいるのだ。
 自分も、いつの頃からか、ちぎれ雲が風にさそわれるように、漂泊の思いがやまず、海浜をさすらっていて、去年の秋、隅田川のほとりの破れ屋に蜘蛛の古巣をはらて落ち着いたのだが、どうやら年も暮れ、春になった霞の空の頃には白河の関を越えたいと、そそのかし神が取り付いたようで心を狂わせ、道祖神の招きにあってそわそわ落ち着かず、股引の破れをつづり、笠の緒を付けかえ、三里に灸をすえるともう、松島の月が心にかかって、住んでいるところは人に譲り、杉風の下屋敷に移るに際し、

 草の戸も住み替はる代ぞ雛
の家
表八句を庵の柱に掛け残す。

             草の戸の句碑


深川神明宮 江東区森下1丁目

 深川の地名の発祥がこの神明宮。
 摂津から江戸に来た深川八郎衛門が慶長元年(1596年)にこの地を干拓。狩猟にやってきた徳川家康が、姓を村の名にするように命じたので深川村と称しました。それに伴い鎮守深川神明宮が創建され、以来深川という地名が定着しました。
 ここには古くから寿老人が安置されており、深川七福神の一つとされています。
深川神明宮
奥の細道二人旅へ  芭蕉庵隈Xへ  芭蕉庵界隈Tへ