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Home > 旅の足跡 > NIFTY-Serve > 妖魔夜行
1999年、20世紀最後の年の新年会の様子。
土部 「こんばんわー……おや?私が一番乗りとは珍しいですねー」
土部 「やあ、明けましておめでとうございます。最近は正月と言ってもあまり雰囲気ありませんね」
源蔵 「明けましておめでとう。 先生は正月でもその格好なんじゃな…」
源蔵さんは紋付き袴だったりします。
土部 「はい。今の人間界ではこの服ならどこでも通用するという話なので(^-^)」
源蔵 「その様じゃな」
ドッチェ 「アケマシ…テ?むむ、面倒な言い回しじゃ!」
土部 「やあ、ドッチェ君。元気でしたか?」
ドッチェ 「見てわからんか、ツチノベ」
顔に何か赤い色が塗られています。
土部 「……なにかありました?」
ドッチェ 「いや、なにサキの奴が……」
早紀 「ぶぅ〜! 折角、お正月だからおめかししてあげようと思っただけなのにぃ〜ですぅ!」
早紀 「ししまいになるですぅ!(^_^)]」
歩美 「ほら、早く来なさいよ、闘也。この前遅刻したんだから、今度は早目に行くわよ。」
闘也 「待てよ、歩美ぃ。いくらなんでも、早すぎるぞ。」
歩美 「闘也・・・、先に入ってよ。」
闘也 「何でだよ。歩美が早く来ようって言ったんじゃないか。」
歩美 「だって・・・。」
闘也 「だって?」
歩美 「猫がいるかもしれないじゃない(;_;)」
闘也 「ハッハハハハ!」
歩美 「笑わなくったってイイでしょう! 私が猫が苦手って事知ってるくせに!!」
闘也 「わかったわかった。」
店内へ。
闘也 「こんばんわ〜。あれ? まだこれだけしか集まってないんですか?」
歩美ちゃんが現われたのでドッチェは消えます。結果的に土部が"見えない何か"に話しかけているように見えてしまいます。
土部 「まぁ…でも、それが楽しい……おや?」
闘也 「センセェ〜、何、一人でブツブツ言ってるんッスか? その癖、治した方がいいッスよ・・・。」
土部 「や、闘也くん。いや独りじゃないですよ」
なんとなくドッチェの存在を伝えようとジェスチャー。
闘也 「(なんとな〜く理解して)でも、端から見てるとヘンですよ。」
土部 「いやぁ、どうも独りでいたのが長かった所為ですかねぇ?」
闘也 「早く結婚した方がいいッスよ、先生。」
土部 「あ、私、結婚してましたよ」
闘也 「そうなんスか。でも、奥さんって見た事ないッスね。」
土部 「そりゃあ、昔の話ですからねー。まだ写真もない時代でしたし…私、絵心なんてありませんから…」
闘也 「スイマセン、変な事言っちゃって・・・。」
土部 「はっ?あ、いえいえ。良いんですよ。気持ちを整理する時間もまた十分にあったんですから…(^-^)」
歩美 「闘也ぁ・・・猫いる?・・・。」
闘也 「猫はいないみたいだよ。」
歩美 「そう・・・、良かった ( -o-)ホッ」
透明ドッチェ「(にやり)」
安心した途端に歩美ちゃんの足元に”すりすり”してる暖かい毛のある生き物が…
歩美 「キャッ!!」
闘也はネコを足で追い払おうとします。
野良猫 「な゛ぁ〜」
野良猫はのそのそ出て行いきました。
闘也 「歩美・・・何時まで抱かせてるつもりだ。猫、いなくなったぞ。」
歩美 「ええ? ああ、ご、ごめんね。」
闘也 「いいから、早く降りろよな。」
透明ドッチェはカウンターの上で笑い転げている。
歩美 「何? 誰が笑ってるの・・・?」
慌てて土部が誤魔化して笑う真似をする。腹話術的な。
歩美 「先生まで笑わなくてもいいでしょう!(プンプン)」
土部 「い、いやぁー。すみません(^.^;」
源蔵 「おっ、格闘家の坊主か。 残念じゃが、色っぽい女先生は未だ来とらんぞ…」
闘也 「別にいなくてもいいですよ。」
源蔵 「ん? そうなんか? わしゃ、てっきり…」
早紀 「あっ。 トーヤさんですぅ! こばわ〜!」
源蔵 「こらっ、早紀! 折角、着物まで着させてやったんだから正月くらい少しはおしとやかにできんのか?」
早紀 「セーラー服の方がいいですぅ! 着物は動きにくいですぅ!」
源蔵 「やれやれ…」
歩美 「そんなぁ。そのお着物とっても綺麗よ(^^)」
早紀 「わぁ〜い! 早紀、嬉しいですぅ!」
源蔵 「駄目だこりゃぁ…」
歩美 「あっ! 早紀ちゃん! 裾がはだけちゃうわよ!」
早紀 「ちょっとだけよ〜ん。 アンタも好きねぇ」
源蔵 「く…こぉらぁぁ! 早紀ぃ!」
闘也 「(・_・)ジー ・・・。」
歩美 「こら、闘也、見ちゃ駄目!!」
早紀 「おぉ〜! モーレツ」
闘也 「ぬぉ!!」
歩美 「だから、こっち見るんじゃない!」
源蔵 「後生じゃから見んとってくれぇ(^_^;」
源蔵 「トホホ〜。 早紀ぃ、頼むからおしとやかにしておくれぇ」
早紀 「お年玉? もう一回くれるですか?」
源蔵 「どう聞き間違えてもそうはならんじゃろ…普通」
早紀 「どうき・息切れ? きゅ〜しん、きゅ〜しん」
源蔵 「お前、わしをおちょくっとるんか?」
早紀 「おちょこ? お酒飲むですか?」
源蔵 「もぉ、ええわい!」
早紀 「AI? ”ガンガン行こうぜ”にセットぉ!」
源蔵 「なんじゃ、それは?」
早紀 「パパリン…ドラクエ、知らないですか?」
源蔵 「どら…? ドラえもんなら知っとるが…」
歩美 「早紀ちゃん! そんな格好で漫才しないでよ。見てるこっちが恥かしくなる・・・。」
闘也 「(・・)ジー」
歩美 「闘也は、あっち向いてなさい!!」
早紀 「や〜い! トヤちゃん、怒られてるですぅヽ(^0^)ノ」
源蔵 「好い加減にせんかぁ!」
早紀 「早紀も怒られちゃいましたぁ(^o^;」
闘也 「゙(゚゚;)エッ? ああ、そうだな・・・。」
歩美 「だから、見るなって言ってるでしょ、闘也!(ギュッ)」
闘也 「(>_<)イテテ、耳を引っ張るなぁ〜。」
歩美 「こっちに来なさい!」
闘也 「(>_<)イテテ、引っ張るなって!」
歩美 「いい、そこから動くんじゃないわよ!」
早紀 「ふにゃぁ…眠くなってきたです」
源蔵 「今じゃ!」
早紀を抱えて二階へと急ぐ源蔵。
歩美 「あれ? スゴイ速さで二階に上がってっちゃった?」
闘也 「何時ものだろ。」
歩美 「何時ものって?」
闘也 「寝かせに行ったんだよ。」
歩美 「寝かせる?」
闘也 「あの娘、睡眠障害なんだってよ。突然眠気がくるらしいんだ。」
歩美 「そうなんだ・・・早紀ちゃん、可哀想。」
リネット 「さぁ、エンカイだ! 今日は飲むぞ〜!!」
アルマ 「今日も、の間違いじゃないの、リン姉。」
リネット 「(ポカッ)うるさいな、叩くよ!」
アルマ 「ぅぅ・・・叩いてから言わないでよぉ〜。」
フィリス 「ほらほら、二人ともじゃれるのはそこまでにしなさい。新年会では、あまり羽目を外さない様にしなさい。」
アルマ 「フィル姉も、あんまり羽目を外さないでよね。」
フィリス 「私が何故です?」
アルマ 「フィル姉、この前の時、眼鏡の先生とどこか行ったでしょう?(^ー^)ニヤニヤ」
フィリス 「ええ、外の空気にあたりに出ましたわよ。」
アルマ 「それだけ?」
フィリス 「それだけです。」
アルマ 「面白くな〜い。」
フィリス 「何が『面白くな〜い』ですか。あなたの方こそ、同性の方と必要以上に仲良くするのはやめなさい。」
アルマ 「別にイイじゃない。誰に迷惑かけるわけじゃないんだから。」
リネット 「いいじゃないか、お姉。アルマだってどこまで許されるかぐらいわかってるはずだゼ。」
フィリス 「まぁ、いいでしょう。さて、お店ですよ。」
店内へ。
フィリス 「こんばんわ。・・・あら、先生、お久し振り。」
土部 「やぁ、フィリスさん、皆さん。お久しぶりです。明けましておめでとうございます」
フィリス 「明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。」
リネット 「センセ、おめでとさん。ホント久し振りだね。」
アルマ 「明けましておめでとう、先生。」
土部 「この前、話してたお酒。手に入ったので持ってきたんですよ」
フィリス 「あら、そうなのですか? それはありがとうございます。皆さんがいらしてから、ゆっくり頂きましょうね。」
リネット 「え〜、みんな来るまで我慢できないゼ。」
アルマ 「リン姉、ちょっと我慢しなよ。」
リネット 「少し位いいだろう。」
アルマ 「ちょ、ちょっとリン姉ぇ〜。」
フィリス 「あら、少し減ってますわね。先生少し飲まれました?」
土部 「はい。味見を少し…」
フィリス 「ウフフ。それでお味の方はどうでしたか?」
土部 「いやぁー。すごく深みがあっていいですねー。ぐいっといかずに口に含んで飲むといいですよ」
フィリス 「ワインと同じ飲み方をするんですね。」
お猪口で一杯注いで渡す。
フィリス 「あっ、すいません。では、いただきます。フゥー、優しい味ですね。もう一杯いただけますか?」
土部 「あ、どうぞどうぞ(^-^)」
土部 「ところでフィリスさんはギリシャの生まれでしたっけ?」
フィリス 「ええ、ギリシャ、クレタ島です。それが、どうかしましたか?」
土部 「いやね、あの……なんて言いましたっけ?あの戦争……(云々)」
以下、一般人には興味の無い内容の話が続き、しばらくして……
土部 「時にフィリスさん。言い交わした男性などはいらっしゃるので?」
フィリス 「さぁ、どうでしょう? 先生はどう思います? 私にそういう人がいたと思います?」
土部 「……うーん……」
土部 「そうですねー。想う人はいたんじゃないですか?」
フィリス 「気になります、先生?」
土部 「…その想い人は、その…人間だったんですか?」
フィリス 「私は、いたなんて言ってませんよ、先生(^^) でも、いたかもしれませんね、私にも・・・( -_-)フゥー」
源蔵 「おやおや。 新年早々、美人揃いで嬉しい限りじゃの。なぁ、先生(^-^)」
土部 「はぁ、そうですねー」
リネット 「そんな事、言っても何もでないゼ、オヤジさん。」
アルマ 「アリガト、嬉しいわ。」
源蔵 「いやいや、あんたらみたいな可愛い子は、いてくれるだけで場の雰囲気が明るくなるもんじゃけん、別に何もいらんよ(^-^)」
リネット 「そう言われると悪い気はしないねぇ。オヤジさん、何か飲ませてくれないかい?」
早紀 「早紀だって美人ですぅ!」
源蔵 「早紀も黙って座っていれば、可愛らしいんじゃがなぁ…」
早紀 「うぇぇぇ〜ん! パパリンがいじめるぅ!」
アルマ 「早紀ちゃんは綺麗よ。ほら髪だってサラサラだし、肌だって綺麗よ。」
源蔵 「おわっ! 何も泣くことはないじゃろう(゚o゚; わわわ、わしが悪かった! なっ、機嫌直してくれ」
早紀 「早紀も可愛い?」
源蔵 「うんうん。 わしには早紀が一番可愛いよ」
早紀 「(にこ〜〜〜)」
源蔵 「(小声で)やれやれ。 今年も先が思いやられるわい…」
源蔵 「ほいほい。 じゃ、先生(土部さん)達が日本酒でやっとるようじゃけん、お姉ちゃんも呑んでみるかい?」
リネット 「アリガト、せっかくだからいただくよ。」
源蔵 「ほぉぉ! ええ呑みっぷりじゃ、気に入った!」
源蔵 「乾杯じゃ〜! 今日はわしも呑むぞ〜!(^_^)」
リネット 「かんぱ〜い! (ングング)プハァー! 親父さん、話し分かるゼ。」
源蔵 「かぁ…んまい! たまには若いもんと呑むのも、ええのぉ(o^^o)」
リネット 「あたいみたいのと、飲んでても面白くないだろう? オヤジさん。」
源蔵 「なぁ〜にを言っとる! 拙者の生きとった頃にゃあ外人さんなんぞ、この日本にはおらんかったけえ、夢心地じゃ…。…ん? わし、何言っとるんじゃろ?」
早紀 「パパリン、拙者って何? 占いする人?」
源蔵 「そりゃ、易者…」
早紀 「じゃ、草履のこと?」
源蔵 「そりゃ、雪駄」
早紀 「じゃ、赤いお魚の棒みたいなお寿司?」
源蔵 「そりゃ、鉄火」
早紀 「ロケット…」
源蔵 「発射!…って、エエ加減にせんかい!」
早紀 「にゃはははは。 パパリン、面白〜い!」
リネット 「・・・オヤジさん、疲れない? あたいは、ものすご〜く疲れたよ、今ので・・・。」
源蔵 「毎日、この調子じゃよ…(^_^; まったくいつになったら昔の早紀のように優しくて親思いの娘になってくれるんじゃろうなぁ…」
早紀 「…パパリン? 早紀…悪い娘ですか?」
源蔵 「さ…早紀。 そんな目で見ないでくれ…わしゃぁ、わしゃぁ…」
源蔵は早紀を抱きしめた。
得手 「こ…こんびゃんにゃぁ…」
源蔵 「おや? デブの兄ちゃんか。 どうした? 真っ赤な顔して?」
得手 「あはは〜! かいひゃのしんれんかいれ、りゃんけんにまけれ、りかひゃんにのまひゃれまひたぁ〜」
源蔵 「何を言ってるのか良くわからんが、とにかく酔っとるようじゃのぉ? まぁ、座れ。 今、酔い覚ましにお茶でも入れちゃるけん」
得手 「ありがとうごじゃいまふぅ〜」
源蔵 「そこはテーブルの上じゃぁ!」
得手 「おやふみなひゃ〜い」
源蔵 「寝るなぁ〜!」
土部さんが上着を脱いで掛けておいてあげます。
得手 「むにゃ…」
何だかとても幸せそうな得手君です(^_^)
魅那 「また遅くなっちゃったわね。これでも着替えもしないで急いだんだけど。」
と、巫女さん姿で登場。
魅那 「皆さん、明けましておめでとう。今年も宜しくね。ああ、これ?ちょっと若…いえ、京志朗さんの所でお手伝いを。小夜ちゃん達と神社でアルバイトしていたのよ。」
魅那 「小夜ちゃん達なら、後から来るはずよ。」
ニャン 「あけまして、おっめでとぉ〜〜っ!!(^O^)/」
耕平 「あ、どうも(^-^) 明けましておめでとう御座います(^-^)」
アルマ 「おめでとう、耕平さんっ。」
腕を絡ませるアルマ。
耕平 「あ、どうも、おめでとうございます(^_^;) 今年も宜しくお願いしますね」
さりげなく腕を抜いて逃れる耕平。
アルマ 「どうしたの、耕平さん?後ずさったりして?」
武虎 「こ、こらっ お前ら、さっさと行っちまわねぇで、手伝いやがれっ!!(>_<)/」
美樹 「虎ちゃん、お疲れ様(*^^*)」
武虎 「……ったく、餅食わせてくれるってから行ったのによ 餅つくのも、ここまで運ぶのも全部俺一人にやらせやがって……」
ニャン 「ま、そう拗ねない拗ねない 約束通り武虎には一番おっきいのあげるから、ね(^_^;)」
耕平 「あ、これ、さっき月見荘で餅つきしたんでお裾分けにと思ってよかったら皆さんで食べて下さい きな粉餅、あんころ餅、酢餅、色々ありますから(^-^)」
土部 「おお、いいですねー。じゃあ頂きます」
耕平 「あ、それからこちらは花咲美樹さん 武虎さんのお友達です」
美樹 「はじめまして、花咲美樹です 突然お邪魔しちゃって、ご迷惑でなければいいのですけど」
武虎 「んな事気にするような奴等じゃねぇ〜って よっしゃ、せっかくの新年会だ。今日は飲むぞぉ〜〜〜っ!!(>_<)/」
リネット 「よしっ! 飲むよー!!まずは、かけつけ三杯、一気にいけっ!」
武虎 「んぐ…んぐ……んぐ………ぷはぁ〜っ!!(^O^)/ ひゃ〜 うめぇ〜 ん、美樹? どした?」
リネット 「相変わらずいい飲みっぷりだねぇ。ほら、もっといき・・・なんだい、あんた?」
美樹 「あ、あの……もしかして○○のスポーツジムでインストラクターしてらっしゃる方じゃありませんか? 私、あそこには何度か行った事があるんです(^-^)」
リネット 「ええ、そうよ。あんた、うちのジムの生徒かい? もう少し、絞れるなぁ。あんた、またジムに来なよ。今なら、サービス期間中でかなりお得だよ。」
小夜 「遅くなってごめんなさ〜い。ちょっと家に寄って来たものですから。わ、みんなもう酔っちゃってますね。じゃあ、これどうぞ。御神酒の余りですけど。」
小夜 「お姉ちゃん、餅つき手伝えなくてごめんね。お守りもらってきたからあげるね。ところで、賢三お爺ちゃんは呼ばなくて良かったの?一応、声はかけてきたんだけど……。」
源蔵 「よほほ〜! 小夜嬢、待っとったぞ〜!早よ、ここへ来てわしらにお酌してくれんかぁ?」
リネット 「お願いよ〜、小夜ちゃん。なんか作って、持ってきてよぉ〜。」
小夜 「あ、はーい。冷やで良いですか?(トクトクトク・・・・) 源蔵さん、だいぶ酔ってるみたいですけど、大丈夫ですか? リネットさんは、そのグラスですね?」
源蔵 「なぁに、この位の酒、どうと言うことは無いわい(^-^) なぁ、姉さん…おっ、もうあけたんかい? そじゃ、わしも…(カパッ) もう一杯!」
リネット 「あぁら、あたいに勝とうったって、十年早いわよ(^^)」
魅那 「今度はこっちですか。もっとたくさん持ってくるべきだったかしらねぇ。」
源蔵 「こりゃ、驚いたわい…。 ほんに気持ちのいい呑みっぷりじゃなぁ。分かった、分かった。 姉さんに勝負を挑むような馬鹿な真似はもうせんよ。 さっ、楽しく呑もう!」
リネット 「ええ、ゆっくりいきましょう。まだまだ夜は長いんですから(^^)」
魅那 「そんな一気にいかずに、もう少しゆっくり味わって下さいな。これは、こういう祭りの時にだけ出される、うちの里で作った地酒なんですよ。さ、どうぞもう一献。」
源蔵 「こりゃこりゃ、すまんのぉ(デレデレ〜)…おっとっと。(ぐびぐび)かぁ〜! 正月からえ〜気分じゃ〜! 両手に花とは真にこう言う事を言うんじゃなぁ…(デレデレ〜)」
小夜 「あ、そうそう。おせち作ってきたんですよ。魅那さん、その包み取って下さい。」
魅那 「これね?あら、美味しそう。(ひょいと一口) う〜ん、やっぱり良くできてるわぁ。」
小夜 「あぁ、駄目ですよぅ。みんなで食べないと。」
魅那 「あら、ごめんなさい、つい。 それにしても…… 私もこれくらいとは云わないけど、この10分の1でも料理の腕があったらなぁ。」
リネット 「サンキュー、小夜ちゃん。ありがたく頂くわ(^^)」
小夜 「慌てなくても、たくさんありますから。お酒を飲む人がいっぱいだから、少し濃いめの味付けにしたんですけど、どうですか?」
リネット 「うん、美味しい(^^) このお酒にもあってて、ホントに美味しいわ。小夜ちゃんって、ホントにお料理上手ね。」
小夜 「大丈夫ですか?あまり、飲み過ぎない方が良いですよ。」
リネット 「だぁ〜いじょうぶ、こんなの序の口よ。」
小夜 「なら良いんですけど、無理だけはしないでくださいね。」
紅 「あら?少々遅れてしまったわね。ところで……今日はその格好?」
風飛 「そうカァ。ボクのことが忘れられないうちに出ておかないと行けないカァ」
紅 「でも、普通の人間もいるのよ。大丈夫かしら?」
風飛 「大丈夫。中では普通に喋るつもりは無いカァ。だから普通の鴉だとみんな思うカァ」
紅 「私が飼ってると思われるわ。それでも?」
風飛 「別に気にしないカァ。いちいち否定するつもりは無いカァ」
紅 「それじゃあ、いつまで私の肩に乗っているつもり?」
風飛 「中に入ったら、どこかに落ち着くからそれは心配しなくていいカァ」
紅 「そう。じゃあ、いいわ」
店内へ。
紅 「こんにちは、みなさん。お久しぶりの方もいらっしゃるようね。うふふふ、まぁ、今日は大いに楽しみましょう。にしても、男性陣が少ないわねぇ」
コソコソっと隠れる闘也。
紅 「あら、歩美ちゃんも来てるのね。今日は闘也君は来てないの。おかしいわねぇ」
源蔵 「おう、噂をすれば何とやらじゃな(^-^) 格闘家の坊主ならそこにおるぞ…」
紅 「闘也君はどうしたのかしらねぇ。歩美ちゃんはどう思う? あなたがここにいるのにねぇ。まぁ、闘也君のことだからあなたを放って置くってことは無いでしょうけどね。うふふふ」
闘也 「だぁ〜、まいった、参りました!だから、もうやめてください!」
紅 「あら闘也君、いたの? 全然気がつかなかったわ。いったいどうして隠れてたのかしら? もうちょっとで寂しくって、私、帰っちゃうところだったのよ。うふふふ」
闘也 「先生・・・、知っててやってるでしょう。そう言うのやめてもらえます。」
紅 「そりゃそうよ。知らなけりゃやってないもの。闘也君もまだまだ子供ねぇ。こんなことでムキになるなんて。うふふ、でも安心なさいな。私が大人にしてあげるから」
闘也 「えっ・・・。せ、先生の方こそ、大人気ない事やってるじゃないですかっ。」
歩美 「何赤くなってんのよ。何かあるの?(-_-)」
闘也 「べ、別に何も・・・。」
紅 「やっぱりまだまだね。嘘のひとつもろくにつけないようじゃ、大人の道はまだ遠かりきよ 歩美ちゃんの方がよっぽど大人だわ」
歩美 「先生、何で闘也がいないと寂しくて帰っちゃうんですか?」
紅 「うふふ、知りたい、歩美ちゃん?」
歩美 「ええ、知りたいです・・・。」
紅 「うふふふ……やけに気にするのねぇ」
歩美 「別に気になんてしてません。でも、ちょっと・・・。」
紅 「そうねぇ、知りたいなら闘也君に聞けば良いわ。ねぇ、そうでしょう、闘也君」
闘也 「な、何で俺に話を振るッスかっ。俺には関係ないッスよ。」
歩美 「関係ないって何かあったのね。」
闘也 「そんなの事言ってないだろ。」
歩美 「さっきも赤〜くなってたし。」
闘也 「それは・・・。」
闘也 「何もない、何にもないよ! ホントに何もない。」
歩美 「力いっぱい否定する所が逆に怪しいわね。やっぱり何かあるのね、闘也。」
闘也 「何にもないよ。・・・でもな、歩美。これだけ綺麗な人にあんな事言われりゃ、普通、赤くもなるって。」
歩美 「ああ、そう。良かったわねぇ。先生みたいな綺麗な人にそんな事言われて。どぉ〜せ、私は可愛くもないですよぉ。」
闘也 「そんな事言ってないだろ!」
紅 「闘也君にはまだまだ女の心がわかってないわねぇ」
闘也 「先生ぇ〜。」
歩美 「(- -メ) ・・・やっぱり、何かあるのねぇ・・・。」
闘也 「何も無いって、誤解だ!」
歩美 「ちょっと、こっちに来なさいよ。(- -メ)o」
闘也 「イテテ(>_<) 何故、耳を引っ張るぅ〜。」
闘也 「だいたい、何でいつもそう突っ掛かってくんだよ。」
歩美 「別に、突っ掛かってなんかないわ。」
闘也 「それが、突っ掛かってるって言うんだよ。全く可愛くねぇな。」
歩美 「何ですって! 闘也こそ、いつもそうやってはぐらかしてんじゃないの!」
闘也 「何だと!」
歩美 「何よ!」
歩美 「何故、闘也は先生の前じゃすぐに赤くなるのよ!」
闘也 「べ、別に赤くなんてなってない!」
歩美 「何かあったのよ。例えば、先生とHな事したとか。」
闘也 「してねぇよ! キスだけだ!」
歩美 「えっ?」
闘也 「あっ!」
歩美 「や、やっぱり・・・そんな事してたんだ。」
闘也 「違う、あれは先生がいつもやってる事で・・・」
歩美 「いつもっ! そんなに何回もキスしてるの?!」
闘也 「あっ、いや、だから、先生のは・・・取りあえず、違うんだって!」
歩美 「何が違うのよ!」
紅 「さて、重大な秘密を言ってしまった、闘也君。このあと、彼は歩美ちゃんの追撃を振り切ることは出来るのか?」
闘也 「先生っ! 馬鹿な事言ってないで、何とか言ってくださいよ!」
歩美 「話は終わってないわよっ!(>_<)/」
闘也 「だから、先生のキスはキスじゃなくて・・・」
歩美 「キスはキスでしょっ!」
闘也 「違うって、先生のは・・・(!)そ、そう。挨拶みたいなもんだよ。ほら、先生は外国暮らしが長かったから、そう言う習慣が身についてるんだよ。そうですよね、先生!!」
紅 「ええ、そうよ、もちろんそういうところもあるわよ」
歩美 「そうですか・・・。でも、闘也、ものには限度ってあるのよ。」
闘也 「俺は、そんなにやってないって!」
歩美 「まだ話は終わってないわよ、闘也・・・(`-´)」
闘也 「いや、だから・・・(後ずさり)」
歩美 「どこにいく気よ。」
闘也 「悪い!(カランコロン)」
歩美 「逃げるな!(カランコロン)」
逃げるように店を出る闘也を追って、歩美も出て行った。
紅 「あらあら……早く戻ってきなさいよ 少なくとも、みんなが帰ってしまう前にはね」
早紀 「うにゃ? 鳥さんですぅ(^-^)」
風飛 「カー、カー」
早紀 「カー、カー!」
風飛君を肩に乗せたまま、くるくると回る。
風飛 「カーカー、カーカーカーー」
早紀 「ラン、ランララ、ランランラン…」
ナ○シカ的な……(^^;
早紀 「楽しいですぅぅぅぅぅぅぅ!………(ピタッ)目が回ったでしゅぅ…」
風飛 「カーカー?(大丈夫カァ?)」
早紀 「大丈夫…じゃないみたいなのら〜」
早紀は源蔵に連れられて二階へ。
源蔵 「なんと言っても正月は雑煮じゃな(^-^) それに耕平君が持ってきてくれた餅もあるけん。女先生には富士の頂上付近の雪を溶かした水も用意してあるぞ」
紅 「じゃあ、お雑煮とそのお水ね。マスターはホントに気が利くわ。ありがとう」
源蔵 「そう言ってもらえると料理人冥利に尽きるのぉ(^-^) ほじゃ、早速用意させてもらうとするか」
源蔵の視線は紅のスラリとした長い足に。
紅 「うふふふ……」
源蔵 「………(にへらぁ)」
紅 「どうかしましたか、マスター? 顔が紅いわ。うふふふ……」
源蔵 「いや、女先生はほんによか女子(オナゴ)じゃなぁ」
紅 「うふふ、ありがとう。ところで、お楽しみのところ申し訳ないけれど、私の頼んだものはまだかしら?」
源蔵 「おっと…いかんいかん。 わしとしたことがすっかり女先生の魅力にまいってしまったようじゃな(^_^; すぐに持ってくるけん、怒らんと待っといとくれ」
紅 「怒っていないわ、マスター。私もよくあることだから気にしていないのよ だから、安心なさいな」
源蔵 「そりゃ、良かった。 あんたみたいな可愛い女子に嫌われたくはないからのぉ。 ほい、お待ちどう。 さて、飲み直しじゃ〜!」
紅 「まぁまぁ、ほどほどにしたほうがいいわよ。って言っても無駄かしら。でも、未成年には飲ませてはいけないわよ」
源蔵 「まぁまぁ、正月じゃけん! 大目に見てやってくれんかの? 大きな声じゃ言えんが、わしも高校生くらいの時は親に隠れてこっそり呑んどったしな(^-^)」
紅 「これでも一応教育をする立場なのだけれど……まぁ、良いわ。それにしても、日本のお祭り好きには困ったものねぇ」
源蔵 「そうでもせんと、楽しみのない生活になってしまうけんのぉ。今はそんな事ぁないが、昔は祭りくらいしか娯楽がなかったしな…」
紅 「ふふ、そうかもしれないわねぇ。その名残なのかしら、こういうことは。私の故郷でも確かに、古い娯楽はいつまでも変わらないわねぇ」
源蔵 「新しい遊びも良いが、古い習慣も捨てたものでは無いと言う事かな?」
紅 「あら、嬉しそうね、マスター。古い遊びになにか特別の思い入れでも在るのかしら?」
源蔵 「いや…何…古い話じゃよ」
早紀がいなくなったので風飛はカウンターの上へ移動。
源蔵 「おまさんも何か食うか?」
風飛 「……肉は嫌カァ」
源蔵 「そうか、そうか、肉は嫌か………って、んな!?(゚o゚;」
風飛「…………」
源蔵 「呑みすぎたかのぉ…?」
風飛 「……飲みすぎは健康によくないカァ」
源蔵 「そうじゃな…って、え!?」
風飛「…………そんなにみつめられると照れるカァ」
源蔵 「(わたた…)んなっ!? なんじゃ、お主も妖怪じゃったのか?」
風飛 「あんまりおっきい声で言っちゃ駄目カァ。人間にばれちゃうカァ それで……ボクは風飛。よろしくカァ」
源蔵 「その名前は前に小夜嬢ちゃんから聞いたな。そうか…お主がのぉ。 こちらこそ宜しく頼む」