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江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者
1976年、日活、江戸川乱歩原作、いどあきお脚本、田中登監督作品。
▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼
下宿館に住む郷田(石橋蓮司)は、働く事もせず、ある日、何気なく登ってみた屋根裏に思い掛けない安らぎの空間を発見する。
そのから覗き見た外に、成金の有閑婦人(宮下順子)らしき女性が降り立つ。
その女性は、下宿館の一つの部屋に入ると、そこで待っていたピエロ姿の男と淫らな行為を始めるのだった。
郷田は、天上の節穴から、その行為の一部始終を除き見ながら、その謎めいた婦人に興味を持ちはじめる。
しかし、当の婦人の方も、天上の節穴に光る人の目に気付いていた。
その女性には、秘かに思いを寄せるもう一人の男がいた。
お付き運転手の蛭田(織田俊彦)であった。
彼は、主人である婦人への愛情を歪んだ形で満足させていた。
それは、応接室にある多きな椅子の中をくり抜いて、その中に自分自身が潜み、そこへ座る婦人の身体の閑職を楽しむというもの。つまり「人間椅子」であった。
下宿館には、郷田の他に、女中に手を出す似非宗教家の男や、女流芸術家などが住んでいた。
やがて、その女流芸術家に、郷田は不思議な事を依頼する。
自らの身体に絵を描いて欲しいというのだ。
さらに、夫をヒ素で殺してきた婦人も、同じように、彼女にボディーペイントをさせるのだった。
不気味がる女流画家だったが、そんな彼らが退廃的な行為に耽っていた時、突如、大音響と共に部屋が倒壊する。
関東大震災であった⋯。
▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼
江戸川乱歩の有名な小説を、いくつかアレンジして構築した内容になっている。
基本的には成人映画なのだが、それなりに時代の雰囲気は出ている。
どこか金田一耕助を彷彿とさせるような若き石橋蓮司が、退廃的な青年を良く演じており、宮下順子の体当たり演技と共になかなか見せる。
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