7月24日


流木

流木を見下ろす崖より

松林の遊歩道から見え隠れする岩場に
きちんと削られた丸木が一本。
どこから流れてきて、どうやってあそこに乗り上げたのか。
何かになるはずだったあの木は、
何ものにもなれず、
ただ孤独に耐え、
いつの日かまた帰れる日を夢見ているかもしれない。
元々はどこの山で生まれたのだろうか。
こんな風に見知らぬ浜にうち捨てられて、
海岸の松たちに慰められ、
夜にはさめざめと泣くのだろうか。