6月13日
大地より海へ
遠い谷から遥かな旅をして、
水はその母のもとに帰る。
大河でも、こんな小さな流れでも、
旅の長さは違っても、
間違いなく帰りつく。
この小川は砂浜を削り、
その日その日で流れを変える。
気まぐれに揺れながら、
海にたどり着く前のひとときを、
ウミネコと戯れながら過ごすのだ。
オブジェのような流木も、
その昔の恐竜のように、
まだ真水のままの澄んだ流れを見つめていた。