冬のはじめの遊園地
ひとけの途絶えた遊園地。
駐車場の白線ばかりが整然と並ぶ。
観覧車も目隠しをされ、来年まで一休み。
今年はいったいどれくらいのドラマを眺めてきただろう。
子らの歓声と、恋人たちの囁きと、
少し疲れた大人のため息と。
ゆっくりゆっくり回りながら、
ひとときの夢の箱となってくれた。
春まで目を閉じ、
そうしてまたゆったりと回り始めるのだろう。
さまざまな息吹とともに。