10月20日


もう少し咲かせて


いつしか冷たい風が来て、
あんなにも咲き誇っていた純白のこの花も、
あちらこちらに最後の姿をとどめるだけ。
広い海岸の芝生も色あせてきて、
花たちも息をひそめる秋。
一面に咲き乱れている頃ももちろん美しいが、
わずかに残った花たちの、このいじらしさは何だろう。
どうか、少しでも長く生きられますように。
来年も変わらずにまた魅せてくれることを知っていても、
願わずにいられない――ハマギク。