溺れる董卓
 あなたと関羽・張飛・曹操の4人は、相国の間の中に入った。他の者は部屋の外で待機し、もし敵兵が来たら知らせる役を している。

 董卓がいたっ! しかしこの非常時にも隣に美女をはべらせているほどまだ余裕があった。

 あなたたちは慎重に、じりっ、じりっ、と間合いを狭めた。

とその時、不穏な空気を察した美女の一人があなた達を指差した。

(美女)「董卓様! あれは!」

 悪魔の目がこちらを睨んだ。欲っする物をすべて手に入れた、残忍な人間の目をしている。これが悪魔の正体か……。

(董卓)「曲者め! それ、腹炎魔術(ほうえんまじゅつ)、脂炎烈柱(しえんれっちゅう)!!」

 これは彼が得意とする魔術であった。董卓の腹から、油を注がれた炎のようにどす黒い煙を放つ炎でてきた柱が あなた達めがけて飛んできた。

 関羽は青竜偃月刀で炎を振り払った。張飛も丈八点鋼矛で炎を遮った。

 しかし、貧弱な武器しか持たず、武勇も彼らに及ばぬあなたと曹操はもろに炎を食らってしまった。
 腕から胴へ、胴から首へ、首から頭へと、炎は見る見る体中を伝って広がっていった。

(劉備)「な、なんだこの炎は! 体に絡まっていく!」

(関羽)「兄者!」

 関羽はあなたの傍に駆け寄ると、炎をはらおうとした。しかし、その彼の手にも……。

(関羽)「ぐわっ!! 我が手にも炎が!!」

(董卓)「それは魔術でできた炎だ! 脂が染み付いているため、一度炎が点ったならば何ヶ月でも燃えつづける。 もはや諦めるのだな!」

(張飛)「おのれ、よくも兄者を!」

 ただ一人炎を食らっていない張飛が、董卓に襲いかかろうとした。
 あなたは暑さに耐えながらそれを必死に止めると、懐から魔法の船の置物を取り出した。

(劉備)「どこか高い場所に避難するのだ!」

 相国の間には祭壇があった。曹操や関羽たちがそこに登ったのを確認すると、あなたは船を床に投げつけた。

 すると船が壊れ中から大量の水が溢れ出した。見る見る部屋中を覆っていく。

(董卓)「ぐわっ! なんだこれは! ワシは内陸育ちで泳ぎは苦手なのだ! 助けてくれ!!」

 董卓が慌てている隙に、あなたと関羽、曹操の3人は洪水の水を掬い頭から被ることで、董卓の脂炎烈柱の 魔術から脱した。

選択肢はありません
戦いの続き