夜会VOL.19「橋の下のアルカディア」2回目
12/7に、今年2回目の夜会に行ってきました。席は一階席H列20番。前から5列目のドセンターで、目線の高さがちょうど部隊の高さぐらいになります。全体を見渡せつつ、みゆきさんに近いという意味では、一番いいかもしれない。
さて、ここからネタバレ注意です。まだ見ていない方はご覧になってからをお勧めします。
みゆきさんが川に沈んでいくシーンは、毎回ながら見ていられない。舞台に飛び乗ってみゆきさんをさらいたいぐらいだ。ヨレヨレの長老の足をひっかけて、村人たちが騒いでいる間にみゆきさんを救い出すとか、「あ、空にUFOが!」とか言って村人たちの注意をそらしたスキにみゆきさんを連れて逃げるとか・・・・・・。白装束の中に木の幹を入れて、村人に気づかれないようにみゆきさんと入れ替えるとか・・・・・・・・。みゆきさんを救うための方法をあれこれ考えてしまう。っていうか、生贄とかってさー、言い出しっぺが犠牲になれよ!
すあまを愛しそうに抱きしめて、離れがたいところを離すみゆきさんの姿にも毎回やられる。初演含めて、このシーンには毎回泣かされてしまう。
さて、それでは初日では気づかなかった点を中心に書いてみることにしよう。
○緑の手紙=ゼロ戦
手紙を紙飛行機にして投げていることからして、緑の手紙というのは緑の飛行機、つまりゼロ戦ということになる。緑のものが他にないからこれなんだろうな、とは思っていたけれど、考えてみればそのままではないか・・・と思いました。
○トランクを閉める音に恐怖する天音
前世で籠に閉じ込められた時の音と重なり、恐怖を感じた。
○
シャッター街の幽霊?
悪党を追い払うシーン。あれはみゆきさんの水晶の力? それともそこに棲む、この地を守る霊の仕業?
○水晶を捨てさせて、しばりから解放
ゼロ戦に人見を乗せようとするときに、九曜は水晶を持って逃げようとするのを制止している。それは単に荷物になるからということではなく、過去を覗くことを、過去に縛られることを止めさせるためでは。
○雨の日に眠くなる
雨=悲しみと考えると、悲しいときに眠くなって「なんだ夢だったのかぁ」と歌うのは、悲しい時には夢を見る→希望を夢に託す、あるいは想像する、ということなのかもしれない。
○
風鈴を見つけて喜び、それを模型屋の店先に飾る
これは調べたら出てきたことだけど、長崎の日に関する放送で後ろで風鈴がなっていたそうな。現在でもその風鈴をつけることで、70年前と今が繋がっているということを表現したかったのではないか。
○二幕ラストと終演後の舞台挨拶のセットの違い
二幕のラストでゼロ戦が飛び立つシーンと、終演後の舞台挨拶の時では、岩が異なる。というか、追加がある。そしてゼロ戦はない。ゼロ戦を片付けたのは舞台挨拶の時に後ろにあると邪魔だからとも考えられるが、それなら岩は二幕の最後と同じでもいいはず。あるいはなくなっていてもいいはず。しかし、実際には崩れた岩(壁)が増えている。そのうえでゼロ戦がないということは、挨拶をしている場所は水の底であるけれども、ゼロ戦がない=無事飛び立つことができた、ということを暗に示しているのではないかと思った。いやいや、そこは前世の川の中を表現しているからゼロ戦がないのだという意見もあるかもしれないが、着ていた衣装が現代のものだったのでそれはないかな、と。
○猫しか知らない獣道の先に、なぜゼロ戦があると天音は知っていたのか
天音が獣道を走っていたのは前世の話。時代的にその時はゼロ戦はなかった。なのに、なぜ緑の手紙=ゼロ戦を見つけることができたのだろうか?やはりバーのママの存在が気になる。代理であることを協調していたから、きっと何かあるのだろうけれど。
みゆきさんの夜会のストーリー理解が難しいのは、舞台で表現されていない情報(キーワード)が、ストーリーのコアの部分にまでちりばめられていることのような気がする。つまり夜会を見ただけでは夜会のストーリーは理解できず、原作があったものならば原作を、ないものであっても夜会のテーマから推測してその隠された”元ネタ”を探し出さないと、「なぜあのシーンであれを強調しているの?」ということになってしまう。
そういう意味では・・・・・夜会はみゆきさんがファンに出す謎解きミステリーなのかもしれない!(笑)
みゆきさん関連News
- 夜会VOL.19「橋の下のアルカディア」 2016年11月17日~12月17日
- ニッポ放送 オールナイトニッポン月イチ放送(毎週日曜日深夜27時~29時)
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