緑の手紙

みゆきさんのコンサート「一会」の感想書きます。ネタバレですので、ご容赦を。初日に行くことができたのです。

長年埼玉県に住んでいますが、隣の東京都に「府中の森芸術劇場」なるものがあるとは知りませんでした。京王線で向かったんですが、降りた駅も「ココどこ?」って感じで。なんで初日がここなんだと思った方は多かったらしく、初日のお便りコーナーでも質問されている方がおりました。みゆきさんいわく「空いてたから」だそうです。でもホールは小さくて、みゆきさんとの距離が近くてよかったです。

自分が座ったのはステージから見ると左側の端っこに近い席。ただし、前から10列目ぐらいだったからみゆきさんの御顔がよく見える。しかしそれでも飽き足らず、双眼鏡でガン見。でも顔も見たいけど全身で何かを表現しているかもしれないみゆきさんも逃さず見たい。でもこの歌のこのシーンはどんな表情で歌っているか気になる。。。あーでも背景とかも知らないうちに変わっているとなんだから、やっぱり双眼鏡ではなくて生の目で見たい。。。

みたいな感じで、かなりこまめに双眼鏡と肉眼を切り替えながらみゆきさんを見ておりました(笑)。

ほんじゃ参りますよ。

まずはセットリストから・・・。

 

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前半部分がスイート、後半部分がビターというみゆきさん。でも、個人的にはどちらもビター・スイート混ざった選曲のような・・・?

もう桟橋に灯りは点らないからのスタート。アンチナの町・・・そっか、そういう意味だったのね、と聴きながら思うとこがあった。LOVE OR NOTHINGが僕がみゆきさんを知った頃の最新アルバムだった。当時、僕は大学生でみゆきさんは今の僕とほぼ同年代か。それでこんな歌詞をかいていたんだなぁ~。言葉選びが絶妙だと思う。

そしてやまねこ。コンサートで聴いたことがあったか記憶にない。迫力がある。しかし初日だからか、みゆきさんが少し緊張しているようにも感じた。もっと声が出ていてもよさそうな??

ピアニシモでは、歌う前にこの歌ができたときのエピソードを語る。珍しいよね、そういうの。子供のころから声が大きいと言われていたみゆきさんに、ある日お偉い方からもう少し小さな声で歌ってみなさいと言われたそうな。

その後、歌い進み、旅の歌ということで「旅人のうた」。みゆきさんの歌の中には度々「旅」というキーワードが出てくるけど、これはタイトルに入っている珍しい曲。

あなた恋していないでしょ」では、みゆきさんの歌っている時の表情がシリアスでした。楽しそうに笑顔で歌っていることもあれば、寂しそうに歌っている時もある。あるいは第2幕のWhy & No のように、少し怒っているかのような時もある。その辺は双眼鏡で見ないとなかなか分からないところだ。

ライカM4は、写真を撮られるのが嫌いでカメラマン泣かせだったみゆきさんとたむじんさんとの出会いの曲なんだとか。別名「たむじんの曲」と歌う前のMCで言っていた。この辺がかなり珍しいんだよね。今までそういうことを言わなかったみゆきさんが、今回どうして言い始めたのだろうか? と。

思うんだけど、組曲「Suite」ってさ、1曲1曲に主人公がいる歌の集まりのようなアルバムなんじゃないかな? これはコンサートを見に行く前から感じていたことなんだけど。そして今回のコンサートも、全部ではないとしても、どこかにそういうテーマが隠されているのかもしれない。

そうそう、今回もお葉書コーナーありました。オールナイトニッポンの音楽に乗って、みゆきさんが赤いマイクで語る。いつもの雰囲気に似ているんだって。

2部はビター。ベッドルームはイラクを攻撃したアメリカの当時の大統領とその腹心の人(名前が出てこない)を思い出す・・・。得意げに勝利宣言、歴史の中の多くの戦争の中でも、自国の犠牲者が極めて少ない圧倒的な勝利。高らかに掲げられる正義。その正義を証明するものが出てこなくても、勝てば正義。

命の別名は、某ドラマの主題歌で使われたけれど、これも戦争に置き換えることができるのね。ただそこに生きていたというだけで犠牲になって死んでいく人たち。生きていれば何かになれただろう命が、何にもなれずに消えていく。人殺しの名は歴史の一方では「英雄」として刻まれ、もう一方の歴史では「悪魔」のようであったと残される。けれど、何も悪くない、ただそこに生まれ、生きていただけの殺された人々の名は、苦しみや悲しみは、誰が語り継ぐのだろうか。無念だろうな・・・・・望まない戦争のために、一番大切な命を奪われるんだから。

この2曲を歌っているみゆきさんの表情は険しかった。

そして、阿壇の木の下で。たぶん、これは沖縄の方が主役。航空機の轟音が響きわたる演出。夜会「橋の下のアルカディア」でもゼロ戦が登場したけれど、戦争・争いを憎むみゆきさんの気持ちを感じるものがあった。あまり政治的・宗教的な要素が強すぎると事務所NGになるかもしれないから、そういう活動には参加できないけれど、歌で伝えたかったんだろうな。

ラストの曲は「麦の唄」。さすがにこれは外せない。

そして迎えるアンコール。浅い眠り、いい曲だ。夜行、うんうん盛り上がる。でラスト・・・あれ? このイントロは?? まさかの・・・・・ジョークにしないか!! おーい、みゆきさん!(笑) なんだかコンサート全部がジョークになってしまったような気持ちになるよ~。なぜにラスト(汗)

終わった後、隣のご婦人2人もきょとんとした顔で「なんでラストが???」と言っておられました。他にも同じようなことを感じた方は多かったのでは? まあ・・・・・いいんですけれど。盛り上がりたい気持ちを少し肩すかしされたような気分(笑)

ちなみに今回、みゆきさんの着替えがすごい多い! 基本的にはちょこっと上に羽織るとかそういうものなんだけど、でも雰囲気はそれだけでも変わる。たぶん選曲ひとつひとつに意味があって、それをまだらに入れ込んでいるから、衣装をこまめに変える必要があったんだろうな。どの曲でどの衣装を着ているか、チェックするのも楽しいですので、これから見られる方は是非。

そうそう、あと忘れてはいけないのがもうひとつあった。発売日がコンサート初日の一日前だからというのもあるかもしれないけれど、CDの歌詞カードの中に使われている写真とコンサートのパンフレットの中に使われている写真が結構だぶっています。

みゆきさんが緑のギターケースを持っているのは、きっとみゆきさんにとっての「緑の手紙」なんだろうな。

個人的にはパイロットみたいなジャケットを着ている上半身の写真が好き。下半身は純白のドレス、あれは間違いなくウェディングドレスでしょ!! この完全ミスマッチな服装が妄想を掻き立てるんだよね~。

おもむろにみゆきさんのパイロットみたいな上着を脱がせば、そのままチャペルにいけるようなドレスに身をまとったみゆきさんが・・・・・・。僕はみゆきさんの手を引いて、空港から連れ出すんだ・・・・・・。「この国でもどこの国でもいい。君と一緒に生きていけるならば! 行こう! 飛び立とう!!」って(笑)

 

さて、最後になりますが、コンサートでは歌われなかったけど、新アルバムの中から一曲。

霙の音
霙って音がするのね
雪より寒い夜の音

雪ってさ、寒いけど濡れないじゃない。雪にならない雨に濡れたら寒いけど、たぶん雪にならない分気温は高い。でも、霙ってさ、水が凍るほど寒いうえに濡れるんだよね。

いっそ冷たい雪ならば、その時は寒くても、振り払えば冷たさから開放される。でも雪なのに雨でもある霙は、どうにもならない。振り払っても振り払っても、そこに冷たさは残る。人を凍えさせるものが残る。ってことなのかな。

あ、そういえば今夜はANN月イチの日ですね(^^)

みゆきさん関連News

  1. ニッポ放送 オールナイトニッポン月イチ放送(毎週日曜日深夜27時~29時)
  2. ニューアルバム『組曲(Suite)』 発売決定 2015年11月11日
  3. 夜会VOL.18「橋の下のアルカディア」 発売決定 2015年11月11日
  4. コンサートツアー「一会」 2015年11月12日~2016年2月11日

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