ミュージカル・SEMPO

入口にあったポスター2008/4/13、東京新宿の新国立劇場でミュージカルSEMPO観て来ました。
ユダヤ人のためにビザを発給した日本人の実話でございます。
有名な話だから、僕も話の内容は知っていたしので、正直泣くことはないだろう、と思ったんだけど・・・・・・途中、何度か涙が出ました。ある意味、奇跡です(苦笑)僕にもまだ涙なんて高尚な物が残っていたんだな、、、と思いましたよ、はい。

席はB席・・・のはずだったんですが、なんだかとんでもなくよい席でした。2階席は3列で僕は2列目だったんだけど、なんと中央! 本当に正面でした。しかも中ホールというけどかなり狭く、舞台に立つ人の表情が見えるほどでした。前の席との高さの差も結構あったから、前の人の頭で視界をさえぎられることもなかったし。

舞台の中央に階段付の台があって、そこに俳優さんたちが立って歌ったりするんだけれど、若干上を見上げて歌われると、まるで自分に歌ってくれていると間違えるぐらい、視線を感じました(笑)なんか、見つめられながら歌われている気分。

天皇陛下一家が劇を見に行ったりすると座る席なんじゃないのかな、ここは、と思いました。

さてさて、まだ公演中なのでストーリーについてはあまり詳しく書かないなかとして。時代背景と簡単な粗筋を。

時は、第二次世界大戦ヨーロッパではナチス・ドイツが快進撃を続け、それは同時にユダヤ人迫害という悲劇を生んだ。日本の外交官として現地にいたSEMPOは、ドイツやロシアの出方を探っていたわけだけど、いよいよドイツが当時独立国であったポーランドやリトアニアに侵攻してくると、そこにいたユダヤ人は酷い仕打ちを受けることになる。助かる道はただひとつ、国外への脱出

そしてその唯一の希望が日本領事館だった。当時ソビエトと不可侵条約を結んでいた日本がビザを発給すれば、ソビエト経由で脱出する道があったのである。

しかし、日本はドイツとの同盟関係にあったため、ユダヤ人を逃がすことを日本の外務大臣は許さない。SEMPOは命令違反と知りながら、ユダヤ人に命のビザを発給することを決断する。

書けば簡単な話だ。わずか400字もあれば、ことの顛末は説明できる。しかし、これがいかに難しい決断であったかは想像に絶する。

当時、世界は戦争の渦の中にあった。人殺しが珍しくない、そこら中に蔓延している時代だった。
ユダヤ人は確かに悲惨な目にあっていたが、これもまた珍しいことではなく、戦場と化した地の国民は皆いつ死んでもおかしくない状況にあったといえる。
つまり、ユダヤ人だけを特別視できない状況下にあったのだ。

この状況に加え、日本は、国家の指示が絶対的であった時代。天皇陛下万歳! お国のために死ぬこと万歳! 逆らうことは非国民と呼ばれた時代であった。

そんな中で、助けを求めにきたユダヤ人を「戦争だから仕方がない」「あなた達が特別なわけではない。世界では今多くの人が死んでいる」という諦めや妥協に陥ることなく、自分の信念の下、正義を貫くSEMPOの姿勢には、ただただ感動と尊敬の念を抱かずにはいられない。 命令違反により国賊となれば、処刑されたかもしれないのだから。

しかも当時は「人権」やら「人道」なんて言葉は何の意味もなさない時代であった。その概念そのものが希薄あるいは存在していなかったかもしれない。その環境の中で自らの正義を見失わない。なんて心根の強い人だろう!

自らの命を危機にさらしてまで、見ず知らずの人(少なくとも命がけで助ける義理があるとは言えない人)を助けるというのは、並大抵のことではない。愛する家族や友人を助けるのではなく、一人ひとりは名前も顔も知らない異国の人々のために、命を犠牲にする覚悟とは如何なるものだったろうか。私を含め、普通の人であったならば、正しいことをしたいと思いながらも、「悪いのは日本政府の命令」と責任逃れの言葉で罪悪感を薄め、何もしないで帰国したのではないか。

すいません、、、熱く語っています。しかし、語らずにはいられない。ユダヤ人でなくても、その勇気を賞賛せずにはいられないはずだ。敬意を払わずにはいられないはずだ。

特に第二次世界大戦や太平洋戦争の話は、日本人を暗い気持ちにさせる。自信をなくすようなことばかり歴史で教わる。そんな時代に、こんな偉大な人物がいたということは、同じ日本人として誇りだと思う。

まだ見られていない方は、是非! とオススメします☆

 

さて、会場にはみゆきさんからの花も飾られていたので、写真に撮りました。宛名が「SEMPO様へ」となっていたせいか、SEMPOさんの写真の横に置かれていました。スタッフが気を利かせてくれたのかな?

僕は会場直後に台本パンフレットを買いました。台本にはみゆきさんの提供した歌詞が載っているというし、舞台の台本そのものにも興味があったので、行く前から買おうと思っていたのだ。

しかーし、その後予定外のことが!! 終わった後、帰りがけにDVD(6000円!)も予約しちゃった(汗)

いやぁ、だってさぁ、DVDは市販されない(つまりこの会場で予約した場合しか買えない)というので、もしみゆきさんがこの回提供した曲をセルフカバーしなかった場合、二度と聴けなくなるってことでしょ!!( ̄□ ̄∥; それはあまりにもったいないと思ったので。

それに、ミュージカルそのものも、何度も泣いたぐらい、本当によかったから。軽く衝動買いしてしまいました(苦笑)

今回は、みゆきさんのページで取り上げてよいのか迷うほど、みゆきさんネタは少なかったですが、いいですよね~(笑)
作詞・作曲としてこのミュージカルに関わってくれたみゆきんにただただ感謝。いい作品と出会わせていただきました(*´v`*)

それでは皆さん、ごきげんよう~ヾ(〃^∇^)ノ

みゆきさん関連News

  1. 毎週日曜22:00~22:54放送:TBS系列「世界ウルルン滞在記“ルネサンス”」の主題歌・エンディングを担当。
  2. 2008年:ミュージカル:SE・M・POの作詞作曲担当。
  3. 4月23日発売:YOKOさんへ「闘りゃんせ」「誕生」作詞作曲提供
  4. 6月11日発売:歌旅-中島みゆきコンサートツアー2007-DVD2枚組 + CD1枚組

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