管理人の映画/ドラマの感想リスト
感想の中にはネタバレ記述が含まれています。あらかじめご了承ください。
更新日タイトル映画/TV評価

2008.07.27

父親たちの星条旗 映画 B+

太平洋戦争末期、硫黄島の戦いをアメリカ側から描いた作品。かなり初めのほう、船隊を組んでいるときに船員の一人が過って海に落ちてしまう。船員達は助けるものだと思い、「ハワイまで泳いでいけ〜」などと笑顔で冗談を言うのだが、船が少しも減速しないことで知る。彼は見捨てられたのだ、と。

戦争の中では、一兵卒の人権などないことを強烈に表現している。

戦争シーンは生々しい。これはあえてリアルに表現することで、戦争の痛ましさ、醜さを伝えようとしているのだろう。内臓が破裂したシーンなどは思わず目を背けてしまった。

さらに日本兵とアメリカ兵の死闘。人間対人間になったとき、人を殺す、あるいは殺されるということを初めて認識する。戦争は国と国が争うことだが、当然ながら末端では殺人が行われている。兵士は単なる駒に過ぎない。減ったら補充する弾薬と基本変わらないのだ。

星条旗を硫黄島に掲げた兵士が英雄として母国に戻され、戦費捻出のために利用される。しかし彼らは命を懸けて戦い、命を失った兵士こそが英雄であり、自分達はただ、たまたまその旗をかけたに過ぎないので、英雄といわれることに悩む。

しかも、映画の締めくくりに「英雄など存在しない。英雄とは人が必要に迫られて作るものだ」と猛烈に批判している。奥の深い作りだ。

2008.07.27

ルパン三世 sweet lost night 〜魔法のランプは悪夢の予感〜 映画

なんでも叶う魔法のランプを手にするルパン。しかしそれは、記憶を吸い取る怪しい品物であった。ルパンは一日の半分、夜の記憶を朝になると失うことになる。

発明した博士は、女によって殺されてしまうんだけど(わざとではない)、その忌まわしい記憶で妹が辛い思いをしないように、兄は博士に扮装したうえで、妹の記憶も奪う。

博士に扮した兄の目的が、ランプを使って人の記憶を奪い更生させるとか割りとそのまんまやん、、、というオチだったので、いまひとつ評価は高くない。

2008.07.06

肩ごしの恋人 映画 C+

途中寝ました(笑)
ジョンワンとヒスは性格も男の趣味も生き方も全く違う女友達。

ヒスはさえない男、でも会社の社長と結婚している。とても我がまま。一方のジョンワンはカメラマンでフリー。恋愛相手は妻のいる人。ヒスの夫が会社の女性社員と不倫したことにムっとするが、それ以上にその女子社員から社長(夫)のことをタイプでないとコケおろされて怒りが爆発する。女のプライド傷つけられたのね。あえなく離婚する。

でも、元々社長夫人だったものだから何もできない。車の免許も持っていない、資格もない。年齢は33歳。自分が如何に無力か知るんだな。昔の男の元に行ってそのまま朝を迎えてしまうものの、そこに男はおらず、完全に遊ばれた感がある。自分を幸せにしようという男はなぜ現れないんだ! と酔って叫ぶ姿は惨めでした。

一方のジョンワンは不倫相手が結局妻を選んだことを思い知る。というのも、彼らの家族社員をカメラマンとして撮影することになったから。彼女はその直後事故に遭う。なんか、こちらも都合のいい展開・・・。

モデルをやっている男を家に連れ込んで(笑?)、彼の生き別れの母のお墓に一緒に行った後、なぜベッドシーン!? この展開が僕にはよく分からなかった。

最後は、収まるところに収まったというか、ヒスは離婚した元ダンナとよりを戻して社長夫人の座にカンバッグ。ジョンワンは独立した女性として生きていく感じで終わる。

2008.07.06

愛するときに話すこと 映画 C+

イングは街の薬局を経営する薬剤師。彼には兄がいるが精神に障害をもっているため、それが原因で結婚が許されなかった過去を持つ。
一方、ヘランは父親が残した多額の借金を背負ってしまったため、やはりそれが理由で結婚できない。

二人は出会うのだが、うまくいきそうになるとヘランが販売していた偽物の高級ブランド品が摘発されて投獄されたり、今度こそはと思うとヘランの妹から電話で呼び出されてデートの途中で帰ったり、どうもしっくり来ない。そうこうしているうちに、イングの兄が家を飛び出してそれを探しに行った母が車に轢かれて死んでしまう。「これで兄には僕しかいない」という言葉を言わせるためのストーリーの流れなのが見え見えで若干引いた。

二人は結局結ばれないのかな? よく分からないエンディングでもあった。イングの兄さんは高校では山岳部に入っていて、エベレストに行くのが夢だったらしいんだが、それで二人で山登りをするところでラストシーンを迎える。

ヘランは母校の小学校に行き、5時のチャイムが鳴るのを待っている。実際鳴って喜び、携帯でイングの部屋に電話をし、留守電にその音楽を残すのだが、彼女にとってこの曲がどれほど重要なものであるか、今ひとつ伝わってこなかった。ただ懐かしい曲に過ぎないような。

イングの兄さんがエロ本やビデオで・・・するシーンも必要なのか分からないし、警察に捕まるところを見られたヘランがイングの店を訪れたときは、過去の薬の精算をきっちりして、立ち去りながら涙を流していたから別れたんだ、もう会う気はないんだ、と思っていたら、次のシーンで普通に薬局訪ねているし。ちょっと都合のいいように話が進みすぎな気がした。

2008.06.29 ターミネーター2 映画

未来からやってきたターミネーターことシュワちゃんが、将来の人類を救う少年を新型のターミネーターから守る話。悪人でなくても容赦しないシュワちゃんに人の心はないのだけれど、でもラスト、「人がなぜ涙を流すか分かった」と言い残して溶鉱炉の中に自ら入る姿には感動した。

それにしても、今回はたまたま溶鉱炉の中に敵を放り込むことができたらからよかったものの、もしできなかったらどうやった守ろうとしていたんだろうか? と思った。そもそも新型のターミネーターから本気で過去の自分を守ろうとするならば、それより強いターミネーターを送れよ!!(笑)

近い未来、米国の国防省に導入されることになるコンピュータを作っていたエンジニアと、その所属する会社を爆破することで一応未来は変わるのだが、それでもあのレベルの会社であれば、しかもコンピュータ会社であれば、どこか別の場所に絶対バックアップをとっていると思う。。。とか考えながら見ていた。当時はまだ専用線のWAN回線って高くて、そういうインフラが整っていなかったからOKなのかな?(笑)

ちなみにこの映画はとてもよくできている。ゲーセン裏の細い通路で初バトルをするターミネーター同士も、シュワちゃんがバラの花束の中にライフルを隠し持っているシーンは、これからいよいよ戦闘が始まるのだというゾクゾクした感じを演出しているし、新型ターミネーターが運転するトラックが橋にぶつかって炎上してしまうシーンも、炎の中からあえて姿を出させることで、「こんなことぐらいでは今回の刺客は死なない」ということを効果的に視聴者に伝えている。

他にも、いろいろ気づかされる演出が多かったが忘れた(笑) まあ、いずれにしてもよくできた映画だと思う。

2008.06.29 マトリックス・レボリューションズ 映画

マトリックス、マトリックス・リローデッドに続く映画ではあるけれど、実はどちらも見ていないので、さっぱりストーリーが分からないまま進んでいきました。

ただね、ちょっとラストがねぇ〜。未来が見える目を悪役は持っていたんでしょ? だったら、やっぱりそこは貫き通してほしかった。簡単に未来が変わった、みたいなのは納得できない。「選ばれし者」とかいう言葉だけでネロが特別扱いされるのもなんとなく、、、なぜ特別な者なのか? なんかほしいな。

ちなみにラスト、僕だったらこう書く。

敵のボスは未来を予知できる目で、自分がネロを倒す姿を見る。「未来は既に定まっている。私はそれを知っている」と現れたネロに言う。
しかし、途中で相手を吸収しようとしたときに、お互いの姿が入れ替わってしまう。そう、つまり敵ボスが見た未来は、自分の姿になったネロが、ネロの姿になった自分を倒す映像だったのだ。

未来とか過去とかを扱う話は、つじつまを合わせるのがとても難しいけれど、そこに理論的な正しさがあると、作品に深さが出ると思う。頑張ったから未来は変わった、というのは物語としては若干安易ではないだろうか?

2008.06.22 ウェスト・サイド物語 映画

ニューヨークを舞台にした、白人と南部出身(プエルトリコ)の若者達の抗争の話。しかし、その根っこには、人種差別があると思われる。

ふたつのグループに分かれて縄張り争いをしている若者達だが、白人側のトップの親友で今は全うな仕事をしているトニーとプエルトリコ側のトップの妹がダンスパーティで恋に落ちてしまう。そして二人がデートの約束をした日、グループ同士の戦争が行われる。

トニーは愛する女に抗争を止めてくれと願われ、その場に行く。しかし、プエルトリコ側のトップ(恋人の兄)に親友が刺されたことから、ナイフで刺して殺してしまう。

駆け落ちしようとするが、トニーもまたプエルトリコ側の凶弾に倒れる。なんだか、現代の(といっても時代背景は1900年代半ばだが)のロミオとジュリエットのようだと思った。お互いの家も、そして仲間も相手を敵視しているのに、本人達だけが愛し合っている。こういう恋愛は燃え上がっちゃうのよね、逆に。

テーマの裏にある「暴力は憎しみ以外の何も生まない」「人種の違いで争う愚かさ」が、愚直なほどストレートに描かれているところが逆に名作なのだと思う。

もっとも、今見ると、もう少しひねりがほしいと感じたのも事実。二人が出会って恋に落ちたところで、その結末が予測できたのは残念だ。

2008.06.21 私をスキーに連れてって 映画

スキー場でしか格好良くない三上は26歳にもなって彼女がいたことがないという役。友達が紹介する女性ともしっくりこない。

そんな中、ゲレンデで偶然タイプの女性・原田知世と出会う。そりゃ、タイプだろうよ・・・。可愛過ぎるロングヘアの知世さん。
しかし、彼女の前でナンパされたと勘違いした知世は、三上をプレイボーイだと誤解し、でたらめの電話番号を教える。

しかし二人に偶然の再会が。東京に戻った二人は、会社の中で遭遇する。そう、二人は部署こそ違えども、同じ会社の社員だったのだ。運命的再会(苦笑)ただ、作り話なのででき過ぎな気もする。

しばらくは誤解が解けないものの、知世の友達から三上には彼女がいないことが伝わり、二人は付き合うことに。

三上、知世たちはバレンタイン当日、近くのスキー場で新デザインのウェアを着て滑る。同じ日、近くの会場では新デザインのお披露目のパーティがされていた。しかし、運送ミスで新デザインのウェアやブーツが届かない。

急遽三上たちが着ているものを現場に届けることになるが、車では5時間もかかってしまう道のり。しかし、冬は閉ざされている山を下ればもっと早く行ける。知世はそれに気付いてウェアを届けるために山を下ることに。しかし元々彼女はそんなにうまくないので、途中でこけたりしてうまくいかない。

三上が後を追いかけて彼女を救う。一緒に滑るが暗くなり諦めかけたとき、仲間がライトを背負って現れる。4人で山を下る。ここで、知世の悪いスキーの癖が直っていくんだな。必死に滑ることで。

会場には結局間に合わないものの、別行動で車を飛ばしていた仲間が無事ウェアを届けたので、なんとかお披露目も大成功となる。

原田知世のかわいらしさを前面に出したいい作品だ(笑)ただ、それだけじゃなく、夜の山をスキーで必死に下る姿はとてもドキドキしました。ややコテコテなところもあるが、見ごたえのある作品だと思う。

2008.06.21 愛情物語 映画 B-

赤いトーシューズをはけるようになったら、足長おじさんを探しに行ってもいいと義理の母と約束をしていた知世さんは、ある日靴がはけるようになったことで出かける。

足長おじさんへの手がかりは、毎年誕生日に送られてくる花束。その送り元へ行くことにする。
しかし、そこには何も知らない男がいただけ。彼は壺とか作っている。

ちょうど創作のために旅に出るところだった男と二人で長崎へ向かって行く知世。

しかし、長崎の花の送り元も、やはり送り主(足長おじさん)ではなかった。手がかりもなくなりガッカリして歩いている二人、写真屋の前を通り過ぎる。そこに知世の子供の頃の写真が飾られている。近くの豪邸の娘ということが分かり、たずねていることに。

しかしそこは手入れのされていない薄気味悪い建物で、不気味な人ばかり住んでいる。そこにいたのは初老の男とその妻(頭がおかしくなっている)とメイドさん。実はこの老夫婦もまた知世を拾ったらしい。つまり知世は二度拾われている計算になる。知世を拾ってまもなく、妻の気がふれてしまって、それで知世を捨てたらしい。ってどんだけ不吉な子供なんだっ!!

しかも、本当の両親は既に死んでしまっているし。もはや不幸のオンパレードだ。

自宅に戻った知世はママハハと一緒にまた暮らし始めるわけだが、ダンスのオーディションに受かってラストシーンでは主役を張っている。

そこには陶芸家のおっさんも一緒に見に来ているんだが・・・あのー、いったいぜんたいどういう話なんですか? これは。

何を伝えたいのかよく分からない映画です。早春物語や天国に一番近い島もそうだったけど、本当にこのころの角川映画は・・・なんだか今見ると不完全燃焼になります。原作がよくないのかな?(苦笑)

ボーイッシュな原田知世のかわいらしさだけが光る作品です。

2008.06.20 早春物語 映画 B+

原田知世を初めて意識したのは、この映画でした。
もう20年も前の映画なのに、町は古いのに、彼女だけは少しも古く感じない。それって凄いことだな、と思った。
それにしても、知世さん、髪の毛黒くて多すぎるよ!(笑)今の美容師が見たら、「空気感がない。重く感じる。ちょっとシャギー入れてみよう」とか言われそう。

さて、映画の中身の話。子供のときに見たので全然意味が分からず記憶にも残っていなかったのですが、いきなり同級生と過激なエロトークが炸裂します。「鼻を彼氏が舐めてくる」ぐらいの話は序の口で、「生理」だとか「エロい夢を見て目覚めたら濡れていた・・・」ってすげー( ̄□ ̄‖;

カメラを構えたら車が邪魔で、そこから男と出会うというのはなかなかいい出会い方だと思った。実生活でも使える・・・いやそれはムリか。

しかし、今風に言うならばなぜ高校生の彼女が40代の男性にそれほど抵抗なく恋に落ちたのかがいまひとつよく分からない。そこはもう少し葛藤があってもよいんではないかな?

しかも、職場に突然押しかけてきて、しかも男も迷惑がらずに話をする。この場合、男のほうは、ちょっと怖くない? 一度出会っただけでそこまでされると。

ただこの映画も昔のほかの映画と同様、とにかく偶然が多過ぎるんだな。知世さんのお母さんと男が恋人だったとかさ。出会い方まで似ている。ここまでくると、現代だとやり過ぎと言われてしまうかも。

また、ラストがどうもいただけない。男は南米へ行くことになる。知世さんは見送りに来る。結局知世さんに惚れてしまうわけだけど、彼女のほうは結構あっさりしていて、見送った後、もう振り返らないんだ。男は彼女の背中をまだじっと見ているのに・・・。なんか切ない(苦笑)というか、哀愁すら漂う。

まあ、知世さんのお母さんと別れた理由が、二人が付き合っていることを知った友達の自殺だとか、そういうところはなかなかよいとは思ったけれど。でもやっぱ、男が知世さんのお父さんに、娘さんとキスしちゃいましたっていう報告(?)し、さらに昔のお母さんと一緒に映っている写真を見せるあたり、確実に無神経だ。

2008.06.08 カンナさん大成功です! 映画 A-

歌はうまいが95kgの巨漢でルックスに問題があるため、歌手の影武者としてステージ裏で歌っているカンナ。でも彼女はそれでよかった。愛する男・サンジュンが自分を必要としてくれていると思ったから。

しかし、彼女が影武者を勤めるアミという歌手はアンナを優遇することが面白くなく、サンジュンの名前を偽って彼の名前でドレスを贈る。明後日の誕生日パーティーにはそれを着てきてくれ、と。しかし、当然アンナでは似合わない。それでも愛する男からのプレゼントだと思って着て行くと、全く同じ真っ赤なドレスを着こなしているアミが現れる。
これがショックでカンナは失踪することになる。意地悪の仕方が本当に意地悪な女っぽくて、勉強になりました(笑)

そうそう、話はアミのコンサートで裏方で歌うシーンから始まるんだけど、アンナの体重に耐え切れず、いきなり床が落ちる。すると歌い手も奥に引き下がり間奏が入る。うまいつくりだな、と思った。ただ映像を流しているだけではカンナの役割が伝わりにくいけれど、これから一発で見る人間は理解できる。

また、後々ジェニーがカンナであることがばれるための布石も打っている。幸運を呼ぶマークを楽譜に落書きしておく。カンナが失踪後、ジェニーが現れ、しばらくばれずにうまくいくが、このマークがジェニーの部屋から見つかってジェニーがカンナであることがばれる。他、サンジュンに抱きつくときの独特の癖で確信することに。

整形美人になって、昔の写真も捨てて、全部一から新しい自分を始めるつもりだったカンナ(ジェニー)。でも、妻を娘と勘違いするほどボケた父親やデブ仲間だった同僚の女性との関係を切ることなんてできない。しようとするができない。そこに涙をそそる演出。ブスでうだつの上がらなかった過去の自分にも大切なものがあって、でも過去を捨てるということはそれらすべてを捨てることを意味しているものだから、葛藤があるんだな。ひとつの見せ場だ。

他にも、ストーカーチックな男を出して「好きでも好きだといえない気持ちが分かる? その人を見つめることしかできない気持ちが分かる!?」と彼の気持ちを代弁する形で自分の気持ちをぶつけるシーンは、よい演出だ。

ラスト、コンサートが始まる直前にジェニーがアンナであること、コンサートを中止しなければバラスという脅迫状が届く。それはアミによるものだということはすぐに分かる。社長はことが露見すれば化粧品のCMを失い、違約金も発生するため大損害をこうむることから、コンサートを中止しするよう言うが、サンジュンは続行を断言する。「社長も老いましたな。臆病になった。誰が脅迫してきているか知っているから問題ない」というサンジュンは格好よかった。なるほど、こういう返しがあるのね。

コンサート前、「アミやサンジュンのためではなく自分のために歌え」とサンジュンに言われステージに立つジェニーだが、ボケた父さんが飛び出し、警備員に連れ出されそうになり、ついに自分の正体を白状する。「自分はデブでブスなカンナである」と。「裏方で歌っていたこともあると」

一度は困惑する観客だが、ジェニー、いやカンナの正直な告白に胸を打たれる。バックの巨大スクリーンには95kgのカンナの姿が。その後、ジェニーではなくカンナとして歌い続けることになる。
初めはカンナがサンジュンに惚れていたが、イケメンプロデューサーのサンジュンが最後カンナに惚れる形で映画は終わる。

単にルックスだけに特化して話が進むのではなく、個人個人の心の描写がとてもよく描けているという点ですばらしい作品だと思った。

2008.06.08 甘く殺伐とした恋人 映画 A-

端的に言えば、純朴な男と殺人者の女のラブストーリー。

30代の大学教授のファン・デウは女性と付き合ったことはおろか、デートすらない純情な男。 そんな彼は、住んでいるマンションの一階下に引っ越してきたイ・ミナとデートをする。始めはぎこちないものの、次第に打ち解けて話ができるようになっていく。
しかし、そんなとき、ミナの部屋を訪れると、裸の男が!! ミナから昔の別れた男だと言われるが、裸でいられたらねぇ。ミナは洋服着てたけど…。

ミナはその昔の彼氏を殺してしまう。ドリンクを壁に投げつける辺りで、粗暴な男であること、そして彼女の殺しが正当防衛であったことを暗に視聴者に伝えているところがうまい。

しかし、ミナには可愛い顔に似合わぬヤバイ過去がある。彼女は結婚・離婚歴があるんだけれど、3ヶ月前だったかに結婚したばかりの資産家の老人が心臓発作で死んでいる。結婚間もなかったため、財産目当てではないかと疑われているが、事実その男を殺したことがミナの口から語られる。悪女やん!( ̄□ ̄‖;

ミナは元彼の死体を業務用キムチ冷凍庫の中にしまう。しかし、これが同居人の彼氏に見つかる。更に同居人がミナが殺したと分かるような言い方をデウの前で言うものだから、同居人の彼氏はデウを殺そうとする。しかし、そこで争って結局この男も殺してしまうミナ。つえーじゃん、お前、って思った(笑)
といった具合に3人もの男を殺してしまうミナだが、純粋なデウには本気で惚れてしまった。たぶん、彼と一番初めに出会っていれば、ミナは殺人など犯さずに済んだのではないかな。

しかし、壁の一部がはがれ血のりがついていること、冷凍庫の中に人の指が入っていたため(元彼を入れるとき、どうしても入らなくて指だけ切り落としていた。ミナは後に山林に捨てに死体を行くのだが、そのとき指を拾い忘れたのだろう)デウに殺人のことがばれてしまう。
「昔の男とはあれから会っていないのか?」と尋ねるデウに「心配しないで、もう会ってない」と答えるミナはかなりケロッとしている。少しも動揺しないって、どんだけ悪女やねん、この女!!
しかし、決定的証拠、指を出されると、その場を逃げるように去るミナ。

デウはミナの自宅を訪れ、元彼以外にもあわせて3人の男をミナが殺していることを知る。ショックだろうなぁ。この前の初ベッドシーンで、「君の過去は気にしない。殺人でも犯していない限り」とデウが冗談を言うシーンがあるのだが、しっかりインを踏んでいるね。
「私を愛しているなら国外に一緒に逃げよう」と誘いをデウは断る。ただ警察には通報できない。 「できるはずないだろう? 愛する人を警察に突き出すことなんか・・・」と泣きながらデウは言う。 そして別れのキス。まあ、その気持ちは分かるけど…。

2年後……シンガポールで偶然の再会を果たす二人。ここが作り話だな、と思った(笑)

デウ「時効が過ぎたら戻っておいで」
ミナ「そのときまた付き合える?」
デウ「いや、その頃にはきっと僕には伴侶がいるから無理だ」と笑顔で答える。
ミナ「だったらその女を殺す」と笑顔で答えるミナ。
デウも笑顔で返す。その後二人キスシーン。

ってちょっと待った〜!! ミナ、お前に言われるとジュークに聞こえないぞ!!(苦笑)
なんで、昔を懐かしむような穏やかな笑顔で、殺人のこと言えるかなぁ。「殺害された死体が見つかったニュースが流れるたび、君を思い出す」と笑顔で言うデウ、それに笑顔で返すミナ・・・・・コメディですか、この映画(笑)

デウがいかに恋愛に疎いかということがわかるようにシーンが工夫されていることはよしとしよう。読書が好きだと嘘をつくミナはドフトエススキーの罪と罰を知らなくて、デウに恥をかかせてしまうことがあるのだが、それも後のシーンで本が部屋に置いてあり、しかも本の一部を引用までするようになっているあたり、根は素直なよい子という印象をミナに与える必要があったのだろうな。

どうしてミナが挙動不審なデウからの初めのデートの誘いを受けたのかは未だに疑問だし、所々ご都合主義的なところもあるが(ミナが夜道を一人歩いているところにデウが現れるなど)、それでもしっかりインを踏み、楽しませてくれる映画であった。

2008.05.11 STRINGS ストリングス 〜愛と絆の旅路〜 映画 B+

まず世界観から。
登場するのは皆操り人形。天上から頭や体に糸が垂らされ、その糸が切れてしまうと死んでしまうというもの。そして、愛や憎しみによって糸は繋がっている。まるで運命の糸ではないかな。

さて、国王がある日、自分がしてきたことを悔いて自害する。その際、息子に跡を託す手紙を書くのだが、弟(息子からすれば叔父)に奪われてしまう。そして父を殺したのは宿敵の部族であるといい含められる。

復讐に燃える息子(以下皇子)は旅に出るのだが、その先で知る。自分の国が今まで何をしてきたか・・・。先住民を追い出して建てられたのが今の自分の国であることを知り、自分達こそが悪であると気付く。宿命の部族のヘッドとの恋仲などあるものの、正体がばれて放り出されることに。砂漠で奴隷商人に拾われて再び自国の城門をくぐる。

そこで恋仲になった人から教わった高く飛ぶ能力で牢獄を抜け出し、叔父を倒すわけだが、大切な妹は亡くなる。

更に軍の最高司令官が先住民に攻撃を加えるべく軍を動かしていたので、それを止めにいく。
結局戦闘は抑えることができず、森は燃え、戦場は敵味方の死者の山に・・・。

国とかここは自分の土地だとか言って争っている現代を映した作品といえなくもない。そういう点では見ごたえがあった。しかし、ラスト、死者の山の中で「僕らは勝った」と宿敵のヘッドにいう皇子には違和感を感じた。これだけの敵味方が亡くなって・・・何に勝ったの? むしろ「僕達は過去の怒りや恨みに負けてしまった・・・」というべきではなかったか、と思った。ラストの決め台詞であったため、その点は非常に残念。

2008.05.02 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド エンド 映画 C-

期待して見たんだが・・・。何これ大全集(苦笑)
世界の果てで、なんでジャックの幻影がいっぱいいるの? 途中でも出てくるけど。唐突過ぎて意味が分からない。
蟹がブラックなんとか号を背負って海まで運んでくれるんだけど、なんで? というか、そこでタイミングよく助けに来たウィルたちと出会えるのはあまりにも都合がよ過ぎるのでは?

それと、裏切りに裏切りが続いて、結局どうなっているのか分からない、、、のだけど!(苦笑)裏の裏の裏の裏の裏の・・・・・って何回もひっくりかえさないでよ。敵味方が入れ替わり過ぎ。

更に、世界の九大海賊とイギリス東インド会社が戦うシーンでも、対峙したのはいいが、いきなり、海賊側のジャックとエリザベスと片目の海賊(呪われた海賊〜にでてきたヤツ) VS たこ男、イギリス閣下、ターナーで海の只中の砂地に現れ(しかも近くに船はない)話し合いでジャックとターナーのキャラ交換するとかまさに意味が分からない。あまりに唐突過ぎて、何が起こったのかわからなかった。あそこで何を話し合うつもりなの?

そもそも、シンガポールの海賊のトップ、弱過ぎ・・・・・・・。

ラストの戦いもいまひとつだった。CG合成はすばらしいけれど、ストーリー的に驚かせるような要素は全くなかった。「まさかこうきたか! 想像していなかった!」的なサプライズもなければ、ジョークもない。ただ派手な演出・・・・・・。

更に、ブラックパール号(名前思い出した! 笑)とヤバイ船に挟まれて沈む閣下の船だけど・・・・・・。あれだけの大船隊を引き連れながら、たった一隻で先行するってどういうことだよ・・・・・。もはや戦略の欠片もないというか、あまりに現実離れしていて失笑した。しかも、砲門をパイナップルのように備えながら、閣下は全く指揮できず・・・・・・・。いくらエリートとはいえ、なんじゃありゃって感じ。「すべては利益のため・・・」って呪文のように囁きながら爆発に呑まれる姿は理解できない。

他にも、大混戦の中にウィルとエリザベスが結婚式を挙げるってなんだよそれ、、、あそこでしかシナリオ的にタイミングがなかったのは分かるけど、あまりに強引というか、ここも現実離れしているのではないか?

他にも分からないことは多過ぎる。たこ男こそ、第一回海賊評議会でアブナイ女(名前でてこない)を人間の殻に封じ込めるようにした張本人と語られているけれど、その理由は??? というか、人間の殻から開放された女は蟹になり、その後嵐になったけど、あの嵐みたいなのと恋中になあったのかい? あのたこ男は??? とますますなぞが深まる。

そして、、、ターナーとエリザベスのラストシーン。なんだ、、、このエロチックなシーンは。女王様に屈するM男のように、エリザベスの足に唇(頬だっけ?)で「きれいだ・・・」ってこれが10年に1日だけ与えられる地上での生活ですることかよっ!!(苦笑)

しかもブラックパール号をバカみたいに盗まれて小船で航海を始めるジャック。。。ふりだしに戻る的な演出はいいって。。。

他にも9人の海賊のキャラが殆ど立っていないのが残念。首領の見た目の違いはあるけれど、持っている兵器・武器が違うとか、もう少し特徴を持たせてほしいな。結局彼らは集まったけれど、全く活躍の場はなかったし(笑)

とやはり、シリーズが進むにつれて詰まらなくなるという黄金律はこの作品でも健在か。。。

2008.04.6 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 映画 C+

前半、かなり退屈でした。なんていうか、間延びし過ぎているというか。。。前置き長い。ボルテモートの存在感がいまひとつだし、もっと迫ってくる感じがほしい。教育ママみたいなおばさんが作る規則が増えていくことが、結果として生徒一人ひとりの魔法力のレベルアップに繋がったのはよかったけれど、ハーマイオニーやロンが活躍する場面がそれにしてはなかった気がする。

また、戦闘シーンが退屈すぎる。もっと工夫がほしいな。ひとりひとりのキャラを活かした魔法とか。あと、どの魔法使いが強いのがよく分からん。。。シリウスブラックって強いんじゃなかったの? あっけなく死んでしまったけど・・・。

やはりキャラが立っていないんだと思う、この映画は。回を重ねるごとに詰まらなくなっている感があるのが残念。

2008.02.26 恋文日和 映画

手紙をテーマにしたオムニバス形式の話3話+1話。
手紙って顔を合わさずに書けるし、言葉にするより真剣さが伝わることもあるからいいね。しかもメールと違って、貰った手紙はなかなか捨てられない、と(笑)

カタチとしてそこにあるというのは、すっごく大きいんだと思う。メールは情報伝達の速度とか、手軽さにおいては優れているけれど、その手軽さゆえに書かれる言葉に重みを感じにくい気がする。

一見札付きの不良が実は純情だったりといった、普段とは違う側面を見ることができるのもいい。しかも、普段見ている人物像と手紙の人物像が違った場合、手紙の人物像が本物であると人は感じてしまうのだ。これは不思議なマジックだと思った。

2008.02.24 サッド・ムービー 映画

4組の人間関係を描いた作品。
メインの主人公の男性は無職で、レジで働く恋人から別れを持ちかけられる。彼は、たまたま道で女性から声をかけられ電話で彼女の代わりに別れを告げたことから、これは仕事になると考えるようになる。恋人と別れないために、選んだ仕事が分かれさせ屋というわけ。

一方、いつも雨が降るのを心待ちにしている女性ニュースキャスターが付き合っているのは消防士。自分の娘を命がけで救ってくれた彼と付き合っているわけだ。ただし、彼女は彼が危ない仕事をしていることを心配し、辞めてほしいと思っている。

そんな彼女の妹は顔に傷があり、声も失ってしまった。たぶん火事の後遺症だろう。彼女はいつも遊園地で着ぐるみをきて仕事をしているが、絵描きの青年に恋してしまう。決してお面を取らないのだが、彼の海外留学が決まると思い切って二人きりになる。そして絵を描いてもらう。

最後の一組は母と男の子だ。母が癌で死んでしまう。

全体的に各人たちのつながりが薄いのと、それ故に想いがきちんと描ききれていない感は否めなかった。4つのクライマックスでどこかで泣ければいいのだが・・・。

2008.02.24 神童 映画

音大を目指す松山ケンイチ演じる和音と言葉を覚えるより先にピアノを引いた少女・音の話。
ファーストシーンでボートで音を聞いている和音に、いきなり音は命令口調で舟を出させる。なんかすっこぐ偉そう。中学生相手に敬語を使って言われたとおりにする和音も微妙だけど。。。
大切なぬいぐるみを湖(?)に捨てられたためだった。しかし突然、音はバランスを崩し、湖の中に落ちる。後で分かることだが、これは亡くなった父と同じ病気で、たぶん三半規管とかやられることでバラスが取れなくなるんだろうな。

さて、音楽に関しては天才の音のレクチャーもあって、和音は見事音大を主席で合格。しかし、当然入学後はぱっとしない。耳はいいようだけど。。。ピアノの腕はいまひとつ。
そんな彼でも、主席というだけで(?)近づいてくる女はいて、なんとなく肉体関係まで持ってしまっていることが語られる。でも、和音にとって大切な人はあくまで音みたい。
ただ、それに気付いていながら、この女は音をそれほど悪く思っていないようだから、またよく分からない設定だ。人の心が描けていない気がしてならない。

和音を担当していた教員が、たまたま音の死んだ父の友人であることが分かる。それが分かるきっかけは大学内でピアノを音が弾いて、その音色があまりに父のものと似ていたからだが。。。そんな偶然はありなんだろうか?

そしてラスト、彼女は中学生でまだ実績もないというのに、突然オーケストラのピアニストの代役を任命される。それも彼女がたまたま弾いていたピアノを、その日弾くはずだった(?)偉い音楽家が聞いて、「彼女に」と指名するんだけれど、原作者は社会を知らない学生さんではないか?と思うほど、かなりの無茶振り。。。
しかも二人はその場で初めて会った仲だし、音はその曲を一度も弾いたことがない(練習も含めて)うえ、オーケストラのほかのメンバーともあわせたことのない、まさにぶっつけ本番。たとえどんな天才であったとしても、全く実績がなければ、そんな状況下でピアノ奏者をまかされることはないだろう。

ピアノは無事弾き終わるものの、舞台で倒れてしまう音。

そして次のシーンでは町を一人歩いている音。たぶん耳が全く聞こえなくなっている。車が近づいていることにも気付かず、轢かれそうになるところを、いつもちょっかい出してくるクラスメートの男子に救われる。そして二人は電車に乗って旅(?)に出る。おいおい、、、なんという急展開。

音が行った先は、かなり子供の頃に父に連れられてきたことがあるピアノの墓。というのも、実家にあった父のピアノを、「なぜか?」母が突然処分したからだ。「あのピアノをもう一度弾きたい」という気持ちだけでここまでたどり着いたわけだが、場所を正確に覚えていることも凄いけど、そもそも引き取られたピアノを保管する倉庫って日本に一箇所じゃないだろう!! なぜそこの倉庫にたどり着けたんだ! とか思った。
ちかなみにこの倉庫、明らかに放置された感があり、人の手が入っていない印象を受けた。そう、もう何年も誰も入っていないような感じ。

ここで一緒に来てくれた少年を外に放置したまま、彼女は中に入りピアノを弾く。すると突然、和音がそこに現れる。。。なぜだ!?GPS付の携帯でも持ち歩いているんだろうか、この少女はと思った。ただその前のシーンで母とか和音が音の居場所を探していたから、その線はないだろうけれど。。。

最後、二人はピアノを弾いて「聞こえるかい?」「聞こえるよ」みたいな会話をして終わり。かなり興ざめの映画でした。

2008.01.14バブルへGo!! タイムマシンはドラム式映画B+
 バブルを止めるために、薬師丸浩子が演じる広末の母が先にバブルがはじける原因となる土地売買の規正法発行前に行くのだが、帰ってこない。
それで心配した娘・広末が後を追いかける。
 しかし、バブル絶頂の日本は浮かれていたし、誰も未来から来たなど信じてはくれない。そこで広末は未来(2007年)の雑誌や平成19年の100円玉を見せて 阿部寛に信じさせようとする。
 それでもにわかには信じない阿部だったが、バブル時代に付き合っていた薬師丸浩子から実は子供がいること、その子供の名前が広末と同じであること、 更に広末が薬師丸を母と言ったことで、広末が自分の娘であると確信する。
 それまで広末にちょっかい出そうとしたいたのが、急に娘を守る父として振舞うようになる。
 阿部の上司こそ、土地売買の規正法を発行していようとする人だったので、阿部は法案の見直しを迫るが、既に決まったことで発表は明日だと言って 上司は聞かない。
 しかし、それには理由があった。この上司、元々株価が下落することを知った上でその法案を出そうとしたのである。彼は株価が下落することを 予測した上で、膨大な利益を上げようともくろんでいたのだ。
 この企みは生放送によって露見し、逮捕されることになるが、弁護士を呼ぶと電話した先は、なんと殺し屋!
 未来からきた薬師丸は現場にいたため警察が守ってくれていたが、バブル時代に生きている薬師丸は研究所で普段どおり仕事をしていたのだ。
 上司はこの時代の薬師丸を殺すことで、未来から薬師丸がくることを防止し、自分が逮捕される今の流れが怒らないように画策したのだ。
 そうとしった阿部と広末は母を救いに向かう。
 この展開はなかなか面白い。

 ただ、意外だったのは最後。普通、こういう映画って結局阻止できなくて未来は今となんら変わっていないということになりそうだが、 この映画では、広末と母が2007年に戻ると、阿部が総理大臣になって内閣を組織し、更に日本は高度成長を続けていることになっている。
 つまり、広末たちの行動の結果、日本はバブルがはじけることなく、現代も好景気に沸いているということだ。

 まあ、それはそれでありかな、と思った。
2007.09.10Dear Friends映画B+
 ストーリー的にはベタベタだ。友達なんて利用するためにある、とか言っている主人公が突然癌におかされる。
 入院先で隣のベットになった少女はいつも入院していたために友達がいなく、そのため友達になってほしいと言われ渋々なる。しかし彼女の容態が悪化、 そんなとき自分も同じ境遇(抗がん剤による脱毛)になるため、お互いガンバロウ! なんて励ましあう。
 しかし、結局少女は死んでしまう。
 一方、小学生のときの誕生日会で優しくしたことからずっと友達だと思っていた同級生も同じ病院に通っている。しかし、実は彼女は筋肉が動かなくなってしまう 病気。途中で通院から入院に切り替わる。主人公の女の子が手術をしてよくなったと入れ替えで病状が悪くなるというのも、かなりコテコテの展開だ。
 そして、クラブで知り合った男との再会。「交通事故で顔が潰れても、足がなくなっても、自分を好いてくれる」と言った男は、ホテルで主人公の片方の胸が ないことを見て、「ごめん、無理」みたいなこと言って立ち去る。おいおい......。これもストーリーの始めの方でエッチを男がしようとするのに女がお高く 断っていたのが伏線になっている。それ故に、裸になっても自分に魅力がないと言われてしまうところが惨めさを増大させている。
 主人公は最後は看護婦になって友達の子の面倒を見るんだけれど、結局最後は死んでしまうんだよね〜。
 全体的に、コテコテの流れではあるけれど、それでも王道を言っているという意味では、結構泣く人もいるのかもしれない。

 しかし、主人公が病院のフェンスから飛び降りようとしたとき、「あなたが死ぬなら私も死ぬ!」みたいなことを友人の子がいうんだが、なんというか、 臭すぎる台詞だと感じた。そこまで普通言うかな、というのが正直の感想。
2007.09.09モンスターハウス映画B-
 モンスターハウスの住人のじいさん、庭に入ってくる子供達に「入ってくるな〜!」と血相を変えて襲い掛かってくるかだけれど、実はいい人だったんだね。
 侵入者がいると家がそいつを食べてしまうから、それを阻止するためにそうしていたんだ、と後半分かる。
 しかし、市街地のど真ん中で家があれだけ派手に動いていて、大人たちは本当に気付いていなかったんだろうか? というか他の町の人も含めて。。。
という疑問が当然湧くよ、この作品。さすがアメリカ映画というべきか、細かなことにはこだわらない(笑)
 子供達が取る作戦(風邪薬でハウスを眠らせる)とか、いちいち幼稚さが目に付く。
 それなりにハラハラさせられるところがあったから、ギリギリB判定。
2007.08.16地球(テラ)へ・・・映画
 人類が地球を住めない大地にしてしまった反省から、完全なるコンピュータ管理された社会が構築されていた。出生による不平等を避けるため、 生みの親とは別の育ての親によって養育され、満14歳で大人の仲間入りをするようになる。
 主人公のジョニーはミューのオサとして、同世代でマザーイライザの申し子とも言われた人類代表のキース・アニアンと戦うことが宿命付けられていたし、 事実そうなった。結果は二人とも死んでしまうのだが、それと同時に地球政府も崩壊(コンピュータシステム崩壊による社会の崩壊?)してしまい、生き残った ミューと人類が助け合ってこの難関を突破しようと努力するところで終わる。

 嫌だな、と思ったのは簡単に(とはいいつつかなり苦しんでいたが)記憶を取ったり植えたりできること。もはや人の脳はコンピュータのハードディスクと 化している。何回もやると発狂するらしいけれどね。

 ただ、ラストがどうもいただけないと思った。
 キースの度重なる質問に対し、地球政府の中央コンピュータ・グランドマザーでさえ「地球の意思」としか答えることができなかった疑問がある。
「完全に管理しているならば、なぜ人類は極少数ながらも確実にミューを産み続けるのか?」という質問に最後に答えてくれたのは「コンピュータ・テラ」。
 グランドマザーが停止すると同時に働くことになっていたこのコンピュータだが、「人類とミューを戦わせて勝者に地球を渡す。どちらが勝った? まあ、私には 関係のないことだが、わっはっは」ってなんやねんそれ!! 無責任というか、コンピュータという以上、その意志も元はといえば人類が作ったものだろう?
 ならばそんなプログラムを作るはずがない、とその点だけは少々お冠。納得のいく説明にはなっていない。
 ただ、全体的に時代を先読みした感があるし、面白かったのは確か。
2007.08.16夏への扉映画
 多感な時期の男子4人と女性2人が取り巻く大人への階段を登るひと夏の話。しかし、結構エロいぜ! さすが少女漫画が原作だ。
 男が華奢でしかも言葉ひとつひとつが男らしくないところからして、容易に少女漫画の流れであることは想像がつく。
 さて、女に興味をもてない(いや性格には興味はあるけれど拒絶している)美少年(主人公)が、雨の日の道端で倒れている所をある日年上の(しかも結構離れていると思う) 女性に救われる。しかし目覚めれば素っ裸。初めは抵抗するものの、女の誘惑されるまま関係を持ってしまう。オイオイ、、、確実に犯罪だぞ、これは、と思うシーンが続く。
 更にこの主人公の男のグループに所属しながら、彼に勝てずに内心嫉妬している彼はその関係を利用して主人公を落としいれようと、婦人のパトロンにちくったりする んだが、パトロンは大人でお咎めなしとなる。
 一方、他の仲間の一人は主人公と本当は相思相愛の美少女のことが好きで、主人公が他の女と関係を持ったことを喜んでいたりする。こいつがある意味一番 まともだ。
 そして仲間のもう一人は主人公の男が好き(つまり同性愛者!!)ときたもんだ。主人公に拒絶され自殺してしまう。いかにも少女漫画らしい・・・・・・。
 全体的にはあまり楽しめなかったのは僕が男性だからだろうか? 女の子っぽい男の子たちに違和感を感じると共に(あんな男はいない!!)、ややネチネチした 感じが印象的でした。でも女の子のヲタ系には、もしかしたら喜ばれるかも・・・?
2007.08.16アンドロメダ・ストーリーズ映画
 人を幸せにするために人によって作られた機械によって、ある高度な文明が滅亡した。
 そしてその機械のメインコントロール部分はまた別の星へとたどり着き、同じように人類、いや鳥・魚に至るまで次々と生命の中に機械が入り込みその意志、肉体を コントロールしていく。
 アニメではあるけれど、結構ホラーだ。

 聖なる力をもった双子の兄と妹によって多少の抵抗はするものの、人類は次々と機械の手に落ちていく。
 そこにあるのは完全なる幸福。何を不安に思うわけでもなく、肉体は永久保存され死の恐怖すらない世界。
 しかし、それは既に生きているということではないと叫ぶ主人公達。
 まあ、結果は星ごと爆破という最悪の事態になるんだけれど、主人公の兄妹と、メインコンピュータだけはさっさと星を脱出してしまう。
 また別の星を機械化するために(そうプログラムされている)奴らは宇宙を彷徨うのだろうなぁ。。。

 一方の兄妹は、まだ生命の誕生していない、しかし大気も水もある星に宇宙船が墜落して死んでしまう。しかし、そこから生命が誕生するというエンディングであった。
 初めの生命はどこからきたのか? という疑問に答えようとしている作者の意図がうかがえる。
 また、「一度生命が根付いた星からは、永久に生命を取り除くことはできない」というある学者の言葉を思い出した。どんな過酷な環境でも、活動を停止するなどして 生き残る生命はいるらしいのだが、この機械化プログラムもある意味生命のような(もちろん違うのだけれども)ものなのだとも感じた。一度根付いてしまったら、 もう完全に無くすことはできない。星ごと破壊しない限り。
 ベースとなるストーリーが非常によくできていると感じた。・・・・・・ただし、怖い(苦笑)
2007.08.14地下鉄(メトロ)に乗って映画
 地下鉄に乗ってタイムスリップして、ずっともどってこないのかと思ったら、歩いて地下鉄の中を歩いていて突然昭和38年にタイムスリップし、しかも自由に 行き来が可能・・・って設定はありなんだろうか? と正直思った。
 ただ、とんでもなく自己中心的な父も、表には出ないところで長男(主人公からすると兄)の死を悲しんでいたり、血の繋がらない長男のために頑張っていたり、 人情味がある。
 そして、主人公(次男)と不倫関係にある女性もまた、実は父が同じだった・・・という。異母兄弟で求め合っちゃいかんよ・・・知らなかったんだろうけれど。
 それにしても、眠る度に過去に戻ってしまう(しかも不倫相手と一緒に)ようになったきっかけがないため、やや唐突に思えた。何か、普段とは違うことが あってそれで突然・・・というなら分かるけれど。逆に過去の人が現代の地下鉄に迷い込んでしまったりしているけど、自由に行き来できるなら、 たぶん主人公たちだけではなく、相当数の人が過去と現代を往復していていいんではないかとおもった。
 そしてラスト、不倫相手は自分の存在を消すために自分を身ごもっている母と一緒に階段を落ちてしまう・・・・・・。そこまでする必要があるんだろうか?
というか、かりに自分の命だとしても自分だけのものではないはず。父と母の幸せまでも奪ってしまうことが許されるのか? と思った。
 そして主人公は、最後の最後、過去で起こった出来事のために現代が変わってしまったということさえ、忘れてしまったかのようでもある。なんかせつない・・・・・・。
2007.08.14ハチミツとクローバー映画B-
 平凡な美大生(♂)と特待生(♀)の仲がなかなか進まない。知人から友達までは辿りつけても、その先の恋人にまでは至らない甘酸っぱさを感じる映画でした。
 天才の先輩と♀が海辺でキスしてしまうところを目撃して激しく落ち込む♂。うーん、分かるけど、映画としては今ひとつ芸がない気がしなくもない。新しさは 感じなかったかな。
 他にも、ストーカーの男をストーカーする女との奇妙な三角関係など、ありありだ。
「自分が好きな人が自分を好きになってくれるなんて、永遠にない気がする」という言葉が僕には染みました。
 きっと誰もが思うことなんだろうなぁ〜。

 ただ、やはり残念。青春モノという意味ではそれなりに意味があるのかもしれないけれど、正直新しさを感じなかったので見ていて退屈でした。
2007.08.13それでもボクはやってない映画
 痴漢の冤罪をきせられた主人公が、裁判を争っていく話。
 いやぁ、初動捜査のいい加減差に始まり、無罪を出した事件でその後高裁で有罪にひっくり返された裁判官の左遷問題など、暗部に鋭く切り込んでいる感じが凄い。
 当直弁護士(1回目はタダ)というのは是非覚えておきたい。
 弁護士している小学時代の同級生によれば、あれはかなりリアルらしいから、怖い。。。
 裁判官が途中で変わることも珍しくないんだってね。その場合、それまで築き上げてきた裁判官の心証も全て書類でのみしか受け継がれないから、振り出しに戻るし、 ちょっとした言い回しで有罪・無罪になってしまうのは、やるせないとも感じた。
 そして、起訴された後の有罪率は99.9%、無罪を主張している人だけをピックアップしても97%程度。。。ということは、有罪が前提で話が進んでいく、 ということだ。
 もちろん、検察側の意見もわかる。有罪までもっていけないと思うものはそもそも起訴しないのだから、起訴されたものの有罪率が高いのは当たり前ということだ。
しかしそのために、一度起訴されればどんなことをしてでも有罪にしようとする体質も伺える。
 また、ようやく見つかった第三者の証言も、ズバリ確信する所がないと証人としての効果は薄いらしい。
 映画的には、最後までこの証人がもし見つかればきっと、、、と思わせておいて、最後に現実はそれほどあまくない、というところに落とすあたり、うまいなと 思いました。
2007.07.16ラッキーガール映画
 何をやってもうまくいくラッキーガール・アシュレーと、なにをやってもうまくいかないアンラッキーボーイ・ジェイクの話。
 しかし、二人の運命はある日キスをしたことで逆転する。ジェイクは次々と成功し、バンドをプロデュースすることに成功、一方のアシュレーは 何もかも失い、アンラッキーのどん底に。
 アシュレーはキスした男を捜すのだが、仮面パーティーで出会っていたため分からない。しかも男はダンサーを偽ってもぐりこんでいたため、名簿からでは 割り出せなかったのだ。
 しかし、二人は出会い、そしてアシュレーはある時気付く、この男こそが自分のラッキーを奪った人だと。
 ジェイクとキスすると一転、幸運が戻ってきて喜ぶ彼女だが、彼女は彼を愛してしまっていた・・・・・・。アンラッキーで、せっかく掴んだ成功をミスミス逃してしまう ことに耐えられない彼女は、土壇場で彼にキスをし、ライブは無事成功する。
 ラストシーン、実家にかえろうとするアシュレーとジェイクが何度もキスをして運が二人の間を移動する様は微笑ましい。最後、姪(?)だったかな、ちびっこの ベギーに二人してキスをして、運を分け合うことで終了。

 オチは近いものを想像できたが、そこにたどり着くまでの面白さがよかった。
2007.06.24隣のヒットマン映画
 人柄のいい男オズがとんでもない女と結婚してしまった。妻は密かに夫を殺そうと、オズが開業している歯医者に女の殺し屋を送り込んでたりする。
 しかし、その女殺し屋はオズがあまりにいい人なので情が移り殺せない。
 そんなオズの家の隣に、17人も殺した男・ジミーが現れる。彼はボスを警察に売ったため、組織から狙われている。
 妻はオズに組織に行ってジミーの情報を金に替えて来いといいつつ、その一方でジミーにオズを殺させようとする。本当に極悪な妻だ。
 組織の新ボスとその仲間はジミーを殺しに来るが返り討ちにあう。
 また妻が雇った殺し屋(警官)もジミーの餌食に・・・・・・。
 残ったのはオズとジミー、そして古い仲間黒人と歯科医の助手で殺し屋になった女、あとジミーの妻シンシア。
 しかしオズがシンシアに本気で惚れてしまったから、今度はジミーがオズを殺そうとする。
 しかしオズが歯科医で、死体をジミーに偽装することで協力したり、シンシアから1000万ドルの金を振り込ませたりと辛うじて命拾いする。
 しかし、ラストで黒人の殺し屋仲間はオズを殺そうとするが、それを知ったジミーが黒人の殺し屋を殺したのは驚いた。
 やらなければ、舐められていずれ殺される、、、まさに裏世界の掟なのかも。
 いずれにしても、オズの妻は殺人の容疑で捕まり、オズは晴れて彼女と離婚。
 また、ジミーは戸籍上は死亡したことになったため、シンシアも晴れて(?)未亡人となり、オズと結婚できる。
 また、ジミーも歯科医の助手だった殺し屋見習の女と晴れて恋仲に。
 ということで、こう言う話は後味の悪いものが多いけど、ラストはスッキリしました。
2007.06.02主人公は僕だった映画
 几帳面な主人公がある日突然、小説、しかも最後は主人公が死んでしまう小説の主人公になってしまうという話。
 著者の書く言葉が、著者の声で聞こえてくるというアイディアもなかなかよい。そして、早い段階で、自分が死んでしまう小説の主人公であるという ことを知るのもよい。
 ただし、そこからがアマアマだと思った。著者へたどり着くまでの過程がテレビで見たというのは甘すぎる。自分の身に起こっていることをネットで 調べて近い小説がないか調べるとか、インタビュー記事はないかとか、もっとアプローチの方法はあったと思う。
 そして、数人に絞られた中で一番最後に「まあこれも一応入れておくか、違うと思うけど」ぐらいで入れた著者が実は自分の探している人という 設定のほうが面白いと思う。
他の有力と思われる作家に次々当たっていくけれども、どこかで違うことが分かり、次々手元のリストが減っていく。このままでは見つからないのではないか? という不安がよぎる、という過程はこの手の話では必須だと思う。
 また、著者をテレビで見た後、出版社に行っても会えないというのはいいとして、その後すぐに自分の仕事で前に監査をしたことがあったと、その資料を 元に電話番号を割り出すのも安易過ぎる。著者への到達はこの映画のクライマックスともいえるのだから、もっと手の込んだ方法を期待してしまった。

 また、自分が死ぬと分かっていながら、文学青年でもない主人公が、あっけなく自分の死を受け入れてしまうのも違和感が残る。
 しかも、死因が子供の交通事故を助けることならば、それを回避することも可能なはずだ。もっとも、それでは著者が書いたことと現実に食い違いが 起こり、映画として矛盾してしまうが。
 ただ、幸運なことに現実になるタイミングは、手書きの文章ではなく、著者がタイプライターで打ち込んだ瞬間なのだから、たとえば主人公は著者の いた場所にたどり着くことはできたんだけれども、そこには手書きの書類しかなく、しかもラスト、自分が死ぬところは不用意に手を出したところで コーヒーをかけてしまい、文字が読めなくなってしまった。そのため自分でもどう回避したらいいか分からない、という状態を作る。
 その上で、著者は最後の数ページを別の静かなところで書いている。主人公はどうにかそれを阻止しなくてはならない。でもどこにいるか分からない。
 そこで主人公は思い出す。著者が好きな言葉、言い回しを。彼女の過去の小説を読んだときのことを思い出すなどして、作家の居場所を突き止める こともできると思う。
 そういったハラハラ感がなかったので、途中で若干退屈になってしまったのが残念。
2007.04.15THE 有頂天ホテル映画B-
 登場人物が多すぎて、いまひとつ理解できなかった・・・・・・。キャラが多いと伽羅を立たせることが難しい。
 ラストに至るまで、割りとダラダラしていて、テーマのようなものを感じなかったのが、いまひとつ楽しめなかったのかなぁ。
2007.04.15県庁の星映画
 中央官僚ではないけれど、文書の作成能力に長けている織田裕二。しかし採算など全く考えることのできない性格で、200億のプロジェクトに 燃える。そんな彼は自分のちょっとした発案で民間企業に半年間研修になる。そこは冴えないスーパーで、しかも自分の教育係はパートときたものだから プライドが許さない。
 やりがいのある仕事を求める彼だが、彼のプロジェクトで作った高級弁当は全く売れない。スーパーの客層を全く無視していたたため。
更に民間企業に出向いていた県庁職員が問題を起こし、それをマスコミがすっぱ抜いたこと、織田の後ろ盾になっていた恋人からも振られたことから、 プロジェクトからは外され、スーパーにも居場所がないという絶体絶命の危機に陥る。
 そこへスーパーに消防の査察が入り問題が指摘される。元々いい加減な仕事しかできないスーパーの店長・副店長以下社員だから、このままでは営業停止に なりかねない。ここでようやく、彼が以前作ったマニュアルがクローズアップされる。
 彼の活躍でスーパーは査察をパスし、売上も急増。これは官僚が本当の意味で民間の知識を手に入れた瞬間であった。
 彼は県庁に戻り200億のプロジェクトは実は80億でできるといい議会を騒がすが、結局は変えることはできない。しかし、それも彼の読み筋。
すぐには変わらないことを承知の上で、それでも変えていくと意気込むラスト。続編を期待させる終わり方だった。
 そんなに面白くないと思っていた作品だが、意外とよかった。伏線の張りかたも見事。
2007.04.14フラガール映画
 炭鉱の町は石油の登場で人員削減に追われていた。そこにハワイアンセンターの建設計画が持ち上がる。抵抗する炭鉱の人々と順応していく人々。  父・母と娘の間にもやがて亀裂が。。。  親友がダンサーになりたいというから仕方なくレッスンに参加する主人公・蒼井優も次第にダンスに目覚めることになる。しかし、突然親友は その地を離れることに・・・・・・。親友の夢を引き継ぐべく、彼女は更に練習に励む。動機付けはかくして行え、という教科書ですな。  ラストのダンスは圧巻でした。よくあそこまで踊れるようになったと。蒼井優自身はそんなにタイプではないのですが(オイッ!)必死にダンスしている 所は演技でもなんでもなく、まさに彼女本人!! そんなシーンはちょっとドキッとしました。
2007.04.14あらしのよるに映画
 狼のガブと羊のメイが嵐の夜に小屋の中で出会う。二匹は嵐が苦手なこと、生い立ちも近いことから意気投合する。ただし、二匹は互いが羊と狼であるという ことを知らずに、翌日会う約束をする。
 翌日、会ってビックリ! でも結局仲良しになる。この設定がすべてだね、この映画は。
 でも、二人は仲良しになれても、二人の仲間(狼の群れと羊の群れ)はそれを認めることなどできない。関係がばれると、お互い群れから相手を騙して 情報を聞き出せといわれてしまう。
 しかし、結局二人は相手を裏切ることができず、川に飛び込む(心中!?)
 そして山の向こうにある新地を目指して旅をすることに。追い駆けてくる狼の群れ。雪崩・・・記憶を失うガブ・・・・・・。
 新転地で再会したとき、メイを食べようとするガブ・・・・・・。でもあの夜のことを思い出し再び仲良しに。

 ややありがちな設定だけど、キャラがうまく描けているという点では面白かった。
2007.02.25猟奇的な彼女映画
 前半戦、なんちゅー女だと思っていた。とても我がままで人を振り回すところが。
 後半戦、それだけではないと思いつつも、女子校の授業中に男にバラの花を届けさせるなど、かなりキツイオーダーをしてくる。自分にはそこまではできないな・・・ と思った。というか実際にやろうとしたら掴まるでしょっ!
 ただ、母から買い与えられたハイヒールを男にはかせ、ボロボロにするところとかはいい。初めなんでこんなことをするんだ? って思ってたけど、見合いをする ために母が買ったものだから壊したかったんだね。そういう強気に見えて実は弱い部分をよく描けている。
 そして延長戦。2年後に再会を約束してでも彼女はこなかった。3年目、彼女が勇気をもってきたら、そこにあった木が微妙に変わっていた。前にあった 木は落雷で死んでしまったため、男が似た木を植えたんだとか。。。泣かせる演出だ。この男、マジで優しい。
 そして偶然の再会・・・・・・。前半戦のはじめ、男のおばさんが男に紹介しようとしていた女性が実は猟奇的な女であったことが判明する。なんていう偶然。
確かに、初めて会った日も、彼女の家とおばさんの家は同じ町であることが台詞で言われている。

 全体的に不要な台詞が時々耳についたものの、面白かった。僕の彼女を紹介します同様、後半に向けてかなりドラマティックに作られているところはさすが 韓国映画かな。
2007.02.24ガンダム(テレビ版25話〜43話)TV
 ガンダムのテレビ版の後半は実にストーリーがスピーディだ。グラナダやサイド1が戦火に巻き込まれなかったのは、ひとえに放送枠が短縮されたことに 起因しているのだろう。
 さて、後半はニュータイプシャリアブルやララァといった人が登場し、シャアはどこかやられ役に近い気がする。特にマグネットコーティングされたガンダムは 強すぎて、もはやシャアの出る幕はなかった、という感じだろうか。
 軍人ドズルの死、父デギンと長兄ギレンの確執、そして長女キシリアとギレンの確執、などザビ家のキャラがキラキラと光っているのも特徴。
 前半では、末っ子ガルマしかメインでは登場していなかったから。
 それにしても、末っ子のお坊ちゃまでデギン公の寵愛を一番受けていたガルマが、なぜ地球方面軍司令という最も最前線に配置されたのかが今ひとつわからない(笑) 妙なところに気付いてしまった。

 さて、後半はモビルアーマーが主役といってもいいだろう。確かにドムや陸海専用モビルスーツは多数存在したものの、ガンダムを真に危機に陥れたのは、 グラブロやビグロ、ザクレロ、ビグザム、ブラウブロ、エルメスといったモビルアーマーであった。連邦のモビルアーマーが量産型のボールしかないのに対して(というか、あれはモビルアーマーなのか!?) ジオンのモビルアーマーは一騎当千の働きをするものが多く、しかもパイロットにも熟練者を乗せている当たり、戦略的な違いは明確だ。
 もし、彼らがホワイトベースではない連邦軍に当たっていたならば、連邦軍は壊滅的打撃を受けたのではないか? とさえ思う。
 もし私がジオンの総帥なら、ホワイトベースにはザクやドムを当ててとにかく弾丸を使わせる一方、他の連邦軍は尽くニュータイプ部隊や新型のモビルアーマーを当てて 殲滅することだろう。正直、ジムやボールが何機いたところで、エルメス一機を沈めることはできないと思えるからだ。
 そうしておいてホワイトベースの補給路を断った上で攻めれば、たとえガンダム+アムロといえどもどうすることもできない。

 さて、話がそれてしまったが、シャアのザビ家への復讐というのが今ひとつ分かりにくかった。なんとなく、ストーリー倒れのような気がする。謎めいた男・シャアが ジオンで軍人をやっている理由というか動機付けが今ひとつ伝わってこないのが唯一残念な点である。
2007.01.04ネバーエンディング・ストーリー映画
 いじめられっ子が不思議な本と出会い、人間の空想の世界を勇者に感情移入しながら本を読み進めていくというもの。次第に読んでいる少年の目が勇ましくなる。
 ファンタージェンという世界の女王様が病気にかかり、同時に無が世界を覆い尽くそうとしていた。勇者は女王様を救うべく旅をする。

 途中、絶望の沼(?)だったけな、悲しい気持ちに負けると呑みこまれてしまう湿地で馬を失うも、ラッキードラゴンに助けられ更に旅を続けるも、 結局世界は無に呑みこまれてしまう。
 女王様に新しい名前を人間の子供がつけないと世界が無くなってしまうということで、本を読んでいた男の子が最後に女王様に名前をつける。
 すると世界は暗転、人間の子供の前に女王様が。そして「望みを好きなだけ願いなさい」とか言い始める。オイオイ...。

 極めつけは、ラッキードラゴンに乗ったいじめられっ子が現実の世界に戻ってきて、いじめっ子を追いまわし「もう僕は弱虫じゃない!」って・・・・・・。
ラッキードラゴンの上から言うなよ( ̄□ ̄;‖ と思った。

 人間が夢や希望を持たなくなったからファンタージェンが無に侵されて行くという設定はよかったと思うんだけど、ラストで引いた。。。
2007.01.04ガンダム(テレビ版1話〜24話)TV
 子供の頃に見て以来、二十数年ぶりに見たんじゃないだろうか? なかなか面白い。しかし、まさかシャアがガルマをあそこまでけなしていたとは・・・。 劇場版しかずっと見ていなかったから、シャアの策略でガルマが死んだことは憶えていたけれど、あんなに馬鹿にしていたとは思わなかった。
 また、黒い三連星の一機がやられ、マチルダが死んでしまうところで終わるので、前半にしてジオンのモビルスーツがたった3種類しかでていないことに 驚いた。あ、旧ザク入れたら4種類か。。。

 また、ランバラルって一回登場してからしばらくホワイトベースの近くから姿を消し、再び決戦してたんですね。それもちょっと意外。

 それにしてもガンダムのすばらしいところは、台詞が全然古くなっていないというか、憶えている台詞が本当に多い。それだけ、キャラも立っているし、 インパクトがあるんだと思う。
2006.12.14ラスト・サムライ映画
 映画館ではなくテレビで見たので、もしかしたら見ていないシーンがあるかもしれない。
 明治政府とサムライの戦いはそれなりに見ものだ。ただ、西南戦争とか西郷隆盛とか有名どころな名前が出てこず、実在したか分からない侍がサムライ側の 主要人物(渡辺謙)であるところが話を分かりづらくしている。というか、参議に名前を連ね、しかも全国のサムライに影響力を持っているわりには、領土の 村がヘボイ・・・・・・。
 時代的には戊辰戦争、西南戦争が終わった頃のように思えたんだけど、その頃であればもはやサムライは殆ど存在していなかったのではないかと思うのだが。
 歴史的な有名人が出ていないから、今ひとつ明治のどの時期の話なのか分かりづらかった。アメリカとの不平等条約を蹴る明治天皇にしても、その条約ってなに??? みたいな。日米和親条約や通商条約なら結んでいるからさ。
 ただ、インディアンと過去に戦い、そして今度は日本のサムライを倒すために、日本に呼ばれたトムクルーズ扮する大尉が敵である侍の捕虜となり、 サムライ・スピリットに目覚めるという展開はそれなりに面白い。
 もう少し時代が描ければ、ラストの日本政府軍対サムライの軍の戦いも、ドラマチックになったんではないかな? と残念に思う。
2006.12.14デスノート THE LAST NAME映画B+
 前編が面白かったために期待しすぎたのか、今ひとつだった。というのも、月(ライト)やライトを愛するミサミサが一度ノートの所有を放棄し、ノートに関する記憶を 失うんだけど、その後再び二人はノートを手にし、記憶を取り戻す。ってこれは全てライトの計算通りということがあとで分かるんだけど、それってかなりの博打じゃ ない?
 あとさ、Lが自衛のために自分の名前と死の時間をデスノートに書くと言うのは頭いいけれど、元々普通そこまでやるかな!? というのも、一応あの時、既に 第一のキラはこの世からいないことになっていたわけだし、これも下手をすれば無駄死にじゃない。トリックにこだわりすぎて、個々の行動に今ひとつ説得力がないように 思えた。
 ついでに言うと、ライトが「もしかしたら僕がキラかもしれない」とか言って監禁されることを希望する辺りに不自然さを感じるし、第二のキラであるミサミサが 疑いが晴れて開放された際、すぐに隠していたデスノートを取りにいかせるんだけど、ライトともあろう者が彼女の後を誰かがつけるとは考えなかったのだろうか? とかいろいろ疑問に思えてしまうことが多かった。

 ただ、死神でさえも策にはめて殺してしまうところのライトは、キャラがとてもよく描けていてよいと思ったけど。
2006.11.26椿山課長の七日間映画
 突然死んでしまった椿山課長が、3日間限定で地上に戻ることができる話。ただし、姿かたちはまるで違う上、その身元も明かしてはいけないという制約がある。
 さて、見事美女の姿で復活した課長さんだが、様々な真実を突きつけられていく。ボケていたはずの父は実は芝居であったこと、女房が信頼していた部下とできていて、 しかも二人は結婚前に付き合っていたということ、更に同僚の女性で親友と思っていた人からは実は愛されていたこと・・・・・・さらに女房との間にできた子供が実は 部下と女房の子であるということ・・・・・・衝撃的なことが続く。
 しかし、そのひとつひとつが深刻にならず、妙な笑いをそそるところが上手い。
 更に一緒に復活した他の2人のからみも面白い。ヤクザのボスが暗殺されると、自分の死後の抗争を阻止すべくヤクザの親分の息子と身分を偽って、奔走する。
 更に本当の両親を探す男の子(ただし姿は女の子として下界にいる)の両親が実はヤクザの親分と親友の関係にある人たちだったりする。

 人間関係がとてもよくできているな、と思った。  所々に笑いを交えながらも、ラストのほうで血の繋がっていない息子から「育ててくれて有難うといいたかった」という予期せぬ言葉を貰ったシーンは かなりの泣き所。映画館でもすすり泣く声が絶えなかった。

 とても完成度の高い作品であることに間違いはない。
2006.11.12虹の女神映画B-
 上野樹里扮するあおいが死んでしまうところから始まる。だから基本は回想シーン。彼女は大学卒業後アメリカに行くんだけれど、お互い好きなのに、 それを引き止めることができない男の子。そこには後悔の念が感じられる。リアルでこう言うことってあるよね。。。
 二人はひょんなことで知り合い、映画同好会(サークル?)でラブシーンを演じたりするんだけれど、次第に惹かれていく様はなんとなく分かる。
しかし、ほのか過ぎるよ。。。見せ場がない映画だと思った。酷な言い方をすれば、普通すぎる。そして、虹の女神というタイトルにも今ひとつ繋がっていない ストーリー。話の中で確かに虹は登場するけれど、それがあまり重要な役割を果たしていないから。
 さて、面白いのは、映画が章割りになっていること。微妙だけど、あれはあれで説明なんだと思う。時間が飛び飛びだから仕方がないのかもしれない。 映画で珍しいな、と思った。
 ただ、どうしても納得できないんだよね。。。日本に残った男の子は、相田翔子扮する年齢詐称女と同棲するんだな。年齢は程なくばれるんだけど、 その途端、冷たくなるこの男っていったい……。いや確かに信じられなくなるかもしれないけどさ。彼は割りと優しいキャラに描かれていたから、 やや違和感。っていうか、好きな女アメリカに送り出して、なにやってんの!? って感じだ。好感度ダウン。

といった具合にあまりよい映画とは思えなかった。正直、評価のBはやや甘い気がする。CとBの間ぐらいかな、正直なところは。
それでもほのぼのとした学園ドラマ風なのはよかったと思う。
2006.11.04ただ、君を愛してる映画
「彼女は嘘つきだ」という男の回想から映画は始まる。確かに彼女は嘘つきだ。5人に1人はエスパーで、人の心が読めるなどという他愛ない嘘をつく。
 それだけじゃない。「キスをしたら嬉しくて死んじゃうかも」とか「私、これからもっともっと成長するの。いい女になるの」と21歳の女性が言うのだから、 またいつもの他愛ない嘘の延長だと思ってしまう。
 しかし、ラストで分かることだけど、彼女は恋をすると死んでしまう病気にかかっていた。。。いや、正確に言うと、成長すると死んでしまう病気にかかっていた。
そして恋は成長を促す。。。それとわかっていて、彼女は男に恋していく。
「好きな人の好きな人を好きになりたい」なんてこと言って、彼女と彼がデートする時は成功するように細々と気を使う姿が泣ける。でもそれは、自分が恋をしたら 長くは生きられないと知っての行動なのだと思った。つまり、自分は彼を幸せにすることはできない、から。

 カメラに彼女が興味を持って、一緒に撮影すると言うのも絶妙だと思う。彼女が渡米する理由にもなっているし、やはり死んだ人の写真を後で見ると涙がそそる。

 彼女の弟、そして母が遺伝性の病気で死んだということを彼女が言ったのを聞いて、この子も死ぬんだということをやんわりと見るものに伝えているのもいい。

 それにしても、彼女が最後についた嘘は、美談として映画では扱われているけれど、実際はかなり残酷かもしれない。
 というのも、彼女はアメリカで病気で死んでしまうのだけど、彼にはそのことを伝えないよう、共通の友達に頼んでいた。それだけではない。将来の手紙まで 何枚も用意して、以後数年間、彼の中で自分が生きているようにみせてほしいという伝言を友達に残す。結局は彼にばれてしまうのだが、男のほうからしてみれば 彼女のことが好きだと分かったその日に突然姿を消され、2年もの間、ずっと彼女の帰りをボロ屋で待っていたわけで、もし彼女からの手紙が延々と今後数年間に 渡り届いてしまったら、決して会うことのできない彼女を更に何年も待ち続けることになる。あるいはアメリカに彼が彼女に会いに行くたびに会えないということを 繰り返すことになる。
 それは残酷すぎる仕打ちだと僕は思った。

 ちなみに、主演の宮崎あおいが、大好きな彼(玉木)とスキをしたその日に姿を消してしまうのもちょっと納得がいかなかった。そういう別れ方、する?
 彼女は自分の命を縮めてまでも恋をしているのんだよね? ならば残された時間、精一杯彼の近くにいようとするのが人の性ではないだろうか?
 そこを、あっさり彼の元を離れてしまう辺りに、やや主人公の心の揺れ動きに違和感を覚えた。

 それと、ストーリーとは関係ないが、主題歌の大塚愛の「恋愛写真」をもう少し映画の中で使って欲しかったな。
 ラストのキャストが流れる字幕のところまで、使われていなかったんじゃないかな? せっかくなのでもったいないと思った。

 しかし、それでも映画としての完成度は高いと思う。
2006.10.21容疑者 室井慎次映画C+
 ハラハラドキドキがない。全体的に低調だ。やはり室井という地味な男が主人公であるためだろうか。停滞感が支配していた、ほぼ全ての場面で。
 彼の同僚が彼のために一生懸命裏で動いている。主役はいったい誰? 室井は自分で問題解決のために具体的な行動、いや主人公ならではの決定的行動を起こしたか?
 否! それがこの映画を非常に詰まらないものにしている。

 湾岸署の3人にしても出て来る意味がない。それほど楽しいともいえない。
 しかも、殺人教唆の女がむかつく。あんな女のために、室井が広島に転属(事実上の降格)というのは、後味が悪い。青島との約束はどうなるのだ!?正直ガッカリだ。

 この映画は、室井というキャラを事実上壊してしまったのではないかと思う。

 それと、大学時代のエピソードはかなり厳しいぞ…。彼が大学を辞めようとする意図が分からない。看病したいから? それで彼が医者を目指したというなら分かる。 しかし、なぜ看病するために大学を辞めようと決意する必要があっただろうか? 違和感を感じた。かなり強引なエピソードだと思った。
 全体的に眠気を誘う映画だった。映画館ではなく、テレビで見たのが唯一の救いだと思う。薄暗い映画館でもし見たならば、きっと本当に眠ってしまっただろうから。
2006.10.16夜のピクニック映画
 あまり面白いとはいえなかった。
 主役の男女二人が実は異母兄弟なんだけど、周りはできていると思っている。
 そして歩行祭で告白しろとけしかける。しかし、二人は互いに相手が自分を嫌っていると思い無視し続ける。
 異母兄弟であることは後半に分かるんだけど、それまで1時間ぐらいかな、引っ張りすぎ。というか、無駄に長いよ!! シーンも歩いているところばかりだし、 たまに男の主役の友達がジジくさいけどいいことをいうぐらいで、他はうだうだだった。
 好きにはなれないな、正直。
 まあ、ラスト、「GOAL」の看板をくぐるシーンはそれなりにありだとは思った。スタート地点なんですよ、ゴールが。それで「GOAL!!」って 喜び叫んでいる主人公たちがくぐったゲートは、実は裏から見れば「START」、つまりゴールはスタートということなんだろうね。 ありきたりだけど、まあこの手の映画であればいいんじゃない? と思った。
 全体的にテンション低いし、謎解きも最後にあるんだけど全然納得できない、というかしょぼいよ!(笑)
 ほのぼの系の映画だから許されるのだろうか、と思った。
2006.10.16イルマーレ(アメリカ版)映画
 やや不自然さを感じさせるシーンはあったけれど、なかなかよかった。
 2004年のアレックスとケイト、出会っていきなりダンスして、キスですか!? しかもケイトにとっては、恋人が自分の誕生日を祝ってくれているパーティの席で 隠れもせず!
 あと、2年の時間を隔てて文通する二人なんだけど、妙に盛り上がっちゃうところが微妙に感情移入できなかった。なんか、既にラブラブなんだけど、 そこまでいくかな? もっと怪しまない? 警戒しない? だって、普通ありえないことだし……。二人にとってなぜ二人でなくてはならなかいのか、 台詞ではお互い相手を思い続けているんだけど、「なぜ?」とか思った。別に他の恋人でもいいじゃん。
 事実、ケイトは一度元カレのところに戻りかけているし……。

 でも、別の小説の話を持ち出して「待って」というテーマをうまく表現できているところはよいな、と思った。ラストにちゃんと繋がっている。
 それとラスト、見事に裏切ってくれたし。もし日本人が脚本かいていたら、間違いなく男は死んでいたな。。。間に合わなくて。
 開始直後の事故シーンで、「ああこの男は最後は死ぬんだ」と思ってみていたから、ちょっとやられたと思った。裏切り方がとても納得できたので、しらけなかったし。
2006.10.08涙そうそう映画B-
 泣ける映画として前評判が高かったので、ちょっと期待していったのだが、今ひとつだった。
 血の繋がらないお兄ちゃんと妹、お互い惹かれながらも好きだとは言えない。そりゃそうだ、ずっと兄弟として過ごしてきたんだもん。この設定は、 あだち充の漫画「みゆき」にちょっと似ている気がした。
 さて、そんなお兄ちゃんだが、医学部に通う彼女がいる。それなりに美人。しかし、騙されて町金から借金したことがきっかけで、彼女と別れてしまう。
 彼女の役目は妹にやきもちをやかせることだったのだから、ある意味役目が終われば退場してもらうのがドラマなのかもしれない。
 さて、無事高校も卒業し、おにいちゃんの希望とおり妹は大学へ。そして二人は別々に暮らすようになる。血のつがなりがないということを 妹の父から妹に告げられたりもして、ちょっとギクシャクする。うんうん、ドラマではこういうシーンがないといけないよね、とか思って見ていた。
 兄弟愛をテーマにしていても、どんなに仲がよい兄弟を描いても、それだけではダメなのだ。その二人がときに喧嘩し、そして心の底では相手を 思いやりながらも結局離れていく、みたいなところに人は感動するのだから。
 しかし、ラスト、お兄ちゃんが死んでしまって、僕のこの映画への評価は一気に下がる…。だって、結局人の死という題材なくして涙を誘えないのか、 と思ってしまうから。最近そういう映画多いし、純愛=ラスト・永遠の別れというあまりに定番過ぎる流れにちょっとうんざりしている感があるのだ。
 そういう定番を壊してほしかったな、と思った。
2006.08.29博士の愛した数式映画
 数十分しか記憶が持たない数学博士と、そこの担当になった家政婦の話。地味な話しながら、それなりに感動できる。忘れてしまうものだから、どうしても 忘れてはいけないものはメモ書きして体に貼り付けている辺りが視覚的ポイントだと思う。あれがあるとないとでは、見ている人間の印象が違うのだ。
 素数を愛する博士、友愛数や完全数なんて数の神秘の話しを通し、何者も嫌がらずに受け入れるルートなんてものも登場し、数学が嫌いな人でも楽しめると思う。
 まあ、クライマックスもかなり地味だし、ハラハラすることとかドキドキすることとか、そういうのは期待しないように。
2006.08.14大停電の夜に映画
 クリスマス・イブに東京全域が大停電に。そして、語られる過去。その過去は今に続いている過去。
 長年連れ添った夫婦、妻から突然結婚前に子供を産んだことを告げられる。夫は当然怒り、停電の夜に家を出て行ってしまう。
別のところで、元カレ・カノ関係の若い男女が出会っている。そして元カノは他の男と結婚し、子供を身ごもっている。産気づいて地下鉄で移動中に 停電になり、元オレは彼女を背負って電車を抜け出す。と先ほどの老翁と出会い、車で病院へ。そこで出産に立ち会うことで、老翁の心にも変化が。
 命ってすばらしい、と思えたとき、妻に自分の子供に会いに行くことを許可できる気持ちを持てるようになる。
 バーの店主は過去の女を待っていた。店をその晩で閉じようとしていたからだ。でも彼女には旦那がいる。だから行けないと言われる。でも彼女の旦那は 会社の部下と不倫中。冷めた夫婦関係。旦那は不倫相手と別れ、停電の中自宅に戻る。二人はロウソクを挟んで束の間のデート気分。でも彼は言う。
自分の母が別のところで生きているということを。父が余命僅かで、彼に本当のことを告げたのだ。迷う彼に、妻は母親に会いに行くべきだという。
彼は会いに行く。それは冒頭の老夫婦の妻だった。。。ただし、夫の老翁は病院にいるから不在。母と息子の感動の再会。
 一方、若い夫婦の妻もまた、夫が出て行った後バーを訪れる。それはもう、戻ることのできない関係であることと知りつつも。バーの店主が昔別れた 女というのは、若い夫婦の妻だったのだ。
 若い夫の不倫相手もバーにいたり、みんな、相手が実は自分と関係している人だと知らないまま、バーや病院ですれ違っているんだ。大停電の夜に。
 すべては一晩のできごと。それを不自然に思わせないのは、「大停電というこんな夜だから」という思いが、映画全体にあるからだろう。普段だったら 会いにいけない人も、こんな夜だから……。そう思って僕も見ていた。
 ちなみに最後は、みんなハッピーエンドかな。バーの店主は元カノと再会を果たし、やめようと思っていた店を続けることを決意する。ロウソク屋の娘とちょっと いい関係になりつつある。
 若い夫婦は東京から仙台に左遷らしい。でも、妻は一緒に行くという。なんか、二人の絆が深まった夜になったようだ。
 そして先に書いたとおり、一度壊れかけた老夫婦も関係修復に向かっている。
 中学生の男の子と20歳ぐらいのモデルの女の子の話が、唯一あまり他と繋がっていないけど、天体望遠台の中で寝そべって、大停電の夜しか見ることのできない 星が輝く夜空を眺めているシーンは結構好きだ。
2006.08.13パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト映画
 第一話に比べると、サプライズという意味では若干物足りなさを感じた。意外性がない。アクションはすばらしいし、面白いんだけどね。
 鍵と宝箱を求めて旅するのはよいのだが、それは中盤からで、はじめはなぜそれを求めるのかよく分からなかった。それと、タコの顔した悪役が昔奔放な女に惚れて、 まじめだった彼がその恋の苦しさに自分の心臓を胸から出してしまう、というのももう少し丁寧に表現してほしかったな。すべて台詞だし、相手の女性がどんなひとだったのか 全然出てこなかった。やはりキャラ設定がやや甘い気がする。
 ただ救われるのは、この映画は基本的にコメディであること。それ故に、多少の難は「まあそんな細かいことに目くじら立てなくても」ということになる。
2006.08.10ボーン・アイデンティティー映画B+
 海を漂流していた謎の男は、記憶を失ったいた。彼は自分の名前も知らない。自分が何ものなのかを調べていくうちに、自分が暗殺者であったことを知る。
 ミッションクリアできなかった彼は、組織から命を狙われることになる。
 自分の正体を知るに至るまでの話の作り方や、暗殺者としての様々な心得(?)は非常に勉強になると思った。
 しかし、自分の知人を次々と不幸に陥れていく(と書くのは残酷か?)彼は、さぞかし記憶を無くす前の自分に腹を立てていただろう。
 唯一残念だったのは、自分の上司であるボスとのラストシーン。過去のミッションについて詳細にボスの口から語られるのだが、やや説明台詞に聞こえる。 そこがもっと自然な流れで演出できれば、完璧だったと思う。
2006.08.10ウォーターボーイズ映画
 男子高校生がシンロクナイトスイミングをするというなんとも奇怪な(?)ストーリー。見る前は馬鹿にしていたけれど、実際見てみると、 それはそれでありなんだと思った。
 シンクロの中心人物である男子の主人公の彼女が空手やってる猛者であるあたり、対照的なキャラをぶつけている点は王道を行っている。
 彼女に内緒でシンクロを文化祭でやろうとしているが、前日に自分の高校(男子校)でボヤ騒ぎがあり、プールの水がなくなってしまったりするところは さすがだ。ドラマとしては、是が非でも彼女に彼氏のシンクロしないといけないのだから。結果として、近くの女子高(彼女が通っている)のプールで 急遽シンクロをすることになる。
 その前準備として、海で練習していた彼らを溺れていると勘違いして救急車がやってきて、それがテレビで放送されるというエピソードがあるわけだ。 このエピソードがあって初めて、女子高側からプールを貸します、というオーダーが自然な流れで可能になる訳だから。
 脇役ながらいつも楽しませてくれる竹中直人のキャラや、実はシンクロのメンバーの中にホモがいるなど、サイドストーリーも飽きさせない作りになっている。
2006.08.05パイレーツ・オブ・カリビアン呪われた海賊たち映画B+
 全体の流れとしては面白かった。アクションシーンにそれほど派手さはないけれど、キャラがしっかりしているのはよい。
 そして世界中の海を荒らしまくるブラックパール号。呪われた不死身軍団! 普段は人の姿をいてしても、月明かりに照らされると骸骨になってしまう。
彼らは呪いを解き元の人間に戻りたいと思って、世界中の街を襲い、呪いの原因となった金貨を集めているのだ。
 その辺のストーリーはよい。
 ただ、ラストのボスの倒し方はかなり初めのほうから創造したとおりだし、もう少し捻りがあってもよかったと思う。
 あと、無人島に主人公とヒロインがたどり着いた際も、翌日に英国艦隊がやってくるあたり、やや展開がご都合主義だと感じた。というか、 燃やすものは他にもあるのに、いつ出られるかも分からない無人島で、わざわざ食料を燃やすかな、あの女、と思った。
 全体的に実写版「ワンピース」という印象を強く受けた。
2006.07.31ゲド戦記映画C-
これは大失敗作だと思った。ジブリ、話の組み立てが最近甘いよ。映像で誤魔化している。ツッコミどころはこんな感じ。
(1)ラスト、ピンチの時に都合よく突然変身ですか!? 唐突過ぎる…。
(2)悪役のボスの目的が、割とよくあること。
(3)更にその悪役のボスが目的達成の方法がわかった! みたいなこと言うのだけれど、具体的にどうやったらその目的が叶うのか(例えば朝日が出る前に術を完成させるとか)いうのが全く分からないから、主人公は悪役を追い詰めてはいるんだけど、具体的にどうやったら悪役の目的を阻むことができるのか見えない。(例えば魔方陣を壊さないと悪魔が復活してしまう、ということが分かれば、魔方陣を壊すことが戦いの目的になるわけです)そういう対象がないので、戦いの焦点がボケている。
(4)とにかく説明台詞が多すぎる! 話がずーっと見えなくて、とても退屈だった。シナリオスクールで言うところの、つかみは初めの10分以内という意味がとてもよく分かった。この映画は反面教師である。
(5)初めに出て来る2匹の龍の意味がよく分からない。
(6)ゲドが主人公なんだよね? でもラストで宿敵と戦うとき、ゲドは全然役に立っていない。というか、人に戦わせてるだけやん!
(7)男の子が二重人格っぽいんだけど、なんでそういう風になったのか、トラウマ体験とかなんかないの? でないと、彼が初めに行った所業の悪さをずっーと後味悪く最後まで引きずってしまう。
(8)二人の魔法使いの関係が、言葉で説明されているけれど、正直よく分からない。因縁の対決みたいなものにするんだったら、もっとそれを表現しないと。
(9)真(まこと)の名前というのが出て来るんだけれど、その意味が分からない。人を支配するときに名前が必要らしいけど。。。真の名前が如何に重要であるか伝わってこない。例えば、名前を知られただけで支配される恐れがあるならば、普通会話の中で使ったりしないけど、ゲドと女の間では日常会話の中で使われてるんだよね。。。なんか違和感。

なんか書き手としては分かる。壮大なテーマを書こうとすると、ネタをもったいぶって話の展開がスローになることは誰にでも経験があると思う。
しかし、小難しいうえ暗い……。エンターテイメント性を激しく欠いている。

P.S.(10)悪のボスの顔が、クレヨンしんちゃんに出てきそうだった。。。今にもぶりぶりざえもんが出てきそうで、なんか、集中できなかった(苦笑)
2006.07.23悪魔を憐れむ歌映画
 悪魔と敏腕刑事の戦いを描いている。触れるだけで人から人へ乗り移ることができる悪魔は、次々と悪事を働くのだ。そして、正義感の強い警官を次の ターゲットにする。
 人前で警官によって一般市民を射殺させ、警官を社会的に追い込んでいく。
 悪魔は乗り移っている人が死んだとき、一呼吸の間に他の人間に乗り移らないと死んでしまうということが、研究者の女性から告げられる。
「人間じゃなきゃダメなの?」って思っていたら、ラストで動物に乗り移ってました。
 ラスト、誰もいない山奥で死闘を繰り広げる警官と悪魔。しかし悪魔もリスクを犯すものだな、と思った。一対一での対決は一つ間違えれば乗り移る存在を 失いかねないからリスクが伴うのだ。なのに、さくっと二人きりになる辺り、この悪魔は頭が悪い。主人公の男性が何を考えているか、予想できそうなものなのに 予想できず、そして種明かしをされて驚いている。。。バカじゃないの? とちょっと思った。

 僕は本物の悪魔が出てくるとは思っていなかった。てっきり悪魔みたいな『人』と刑事との推理戦なのだと。悪魔が出て来るという何でも有りになりがちな ストーリーに、ちょっとがっかりした。

2006.07.12DEATH NOTE(前編)映画A+
 しばらくぶりにハラハラしながら見ました。
 ノートに名前を書くとその人は40秒後に死ぬ、というのは殆ど無敵のように思えるけれど、そうでもないのです。というのも、相手の顔を思い浮かべることができないと いけないので。
 さて、主人公は警察のトップを目指す大学生です。彼は法では裁けない犯罪者の存在を知り、たまたま拾ったこのデスノートを使って、次々と犯罪者、容疑者を殺害していく。
 しかし、いずれも不審死だったため、連続殺人の容疑が自らにかけられることに。そして捜査の手は次第に身近なところに迫ってくる。
 初めは犯罪者だけをターゲットにしていた主人公ですが、次第に自分を追い詰める人(FBIなど)に標的を移していく。エスカレートしていく様が結構怖いです。

 そしてラスト、自分を完全に連続殺人の犯人だと思い込んでいる(正解だけど)の女を殺すシナリオをデスノートに書くのだが・・・。それだけではないのです。 自分を愛し、信じている恋人まで殺してしまう。。。理由? この連続殺人の犯罪捜査班に加わるためです。これに加わることで、確実に捜査の手の内を読めるわけだから、 逆に主人公にとっては有利なわけです。そして、恋人を殺されたという事実があれば、犯人逮捕に自分も協力したい! と主人公が思うのも自然な流れとして受け入れられる。
 もちろん普通の大学生なら無理な話ですが、彼の父が捜査班の責任者であること。また、捜査をしていたFBI12名とそのボスが突然死んだことから、日本の警視庁の 捜査班が事実上解体し、6名しか残らなかったことから、人手不足もあいまって、主人公を受け入れる土壌を作っているのがうまい。もちろん、途中で主人公の推理が 以前の捜査で役に立ったことも父の口によって語られているけど。たぶん素人がシナリオ書くと、この父の言葉だけですんなり捜査班に入ることOKになってしまうんだろう なと思った。

 残念な点があるとしたら、一点。ポテチの袋の中に携帯テレビを入れて、、、というトリックはいただけない。このときは既に主人公は悪魔以上に悪魔だったわけで、 僕ならその性格を表現するためにもっと極悪な行動に走らしたたと思う。
 主人公の部屋には監視カメラが常時セットされている。彼はこの状況で犯罪者を殺害することでしか自分への嫌疑を晴らすことができない。しかも、部屋にいて、 かつ犯罪が起こったというニュースなどを知らない状況で、その犯罪者を殺害しなければならない。映画ではポテチの袋にテレビを仕込ませて、それを見て殺しているのですが、 僕なら、たぶんこう書いたはず。
 善良な市民(犯罪していない)をデスノートに書いて、一連の犯罪およびその後の謎の死までを行う。これには日時も指定できるので、監視カメラの外で書く。
 犯罪が明るみになる時間帯に部屋にいれば、世間では新しいニュースとして取り上げられるけれども、元々自分が書いたシナリオどおりに事は運んでいく、、、という 訳です。あ、それって極悪だけどね。。。でも、このとき既に主人公は犯罪者でなくても見境なく殺しているから、それくらいはできるのではないのかな、ということで。

2006.07.01タイヨウのうた映画A+
 太陽の日差しに当たると死んでしまう…という少女の話。泣かせることを前提にして進んでいくストーリー。完璧バターンではある。しかし、それでも泣けるということが凄い。
 ファーストシーン、主人公の女の子が一度も話したことのない少年を好きで、いつも部屋の窓からバス停のベンチに座る少年を見ている。彼はサーファー。日差しに当たると 死んでしまう主人公から一番遠い存在。でもそれ故に眩しく見えるのかもしれない。そんでもって、彼がベンチに座るとバス停の柱が邪魔で見えなくなる。だから夜、彼女は そのバス停の位置をずらす。ああ、シーンだけで「ああ、これだけで彼女は彼のことが好きなんだ」というのが台詞なしで分かる。言葉を使わずにそれを表現しようとする作者 の努力が伺える。
 他にも、友達から撮ってもらった彼のビデオ(でもそれって盗撮っていわない!? 笑)をハンディカメラで再生しながら同じ場所を歩くシーンとかは、結構じんとする。。。
 普通の子がやったら引くかもしれないけれど、彼女の場合、特殊な病気におかされているから、恋愛に強気に出られないんだろうなぁ、、、というのがとてもよく分かる。しおらしいなぁ、と。
 ラストでは、なんか放射線物質を扱うときに着るような防護服を着た主人公が、海岸で彼のサーフィン姿を見ているの。そして、昔はこんなの絶対着たくない!といってい彼女が 生きるために、この服を脱がない! と言う。そこに、主人公の女性が彼と出会って生きる希望を持ったんだということが分かる。説明すると詰まらないけれど、映画で見ると 結構じんときます。
 さらに、主人公のYUIさんの歌声が本当に綺麗です。せつなさ倍増! 詞もいい。
 やや主人公のプロモーション・ビデオ的印象も受けるがよい映画だと思う。事実、僕は彼女のファンになってしまった。帰りにCD購入したので。。。
2006.06.06アンナ・カレニナ映画
 1948年イギリスで作られたロシア映画。というか、原作はトルストイ。みんなから愛され、兄が浮気をして妻が離婚をしようとしたときも、アンナの口添えで事なきを 得る。美貌も人望もある由緒ある家柄の人。しかしそんな彼女の人生が狂い始める。アレクセイという青年将校に出会ってしまうのだ。そして、国家のために働く出世欲の 強い夫を捨て、彼と駆け落ちしてしまう。結果的に息子を失うことになる。息子は諦めるから離婚して、夫に言う辺り、母親失格では…とちょっと思った。
 しかし今の日本と違って、不倫は相当タブーのようで、オペラに行こうと友人を誘っても、誰も一緒についてきてはくれない。それどころか、見知らぬ人にさえ、 「あの人の隣には座りたくない」と言われる始末。こうなると、かなり寂しい。
 それでもアレクセイの愛があれば、と思うアンナだが、アンナが世間体に全く無頓着なのに対して、アレクセイは理性的。やがて二人の間に溝が生じる。
アレクセイの母やアンナではなく、若い別の伯爵令嬢をアレクセイに近づける。アレクセイは彼女のことなどなんとも思っていないが、アンナは不安に駆られて我慢できない。
そして二人は決定的な喧嘩をし、別れてしまう。
 もはや行く宛てを失ったアンナは死ぬしかなかった。。。
 男からかもしれないが、アレクセイとの出会いによって、奔放な女へと変貌したアンナはあまり好きになれなかった。実際、心労で具合が悪くなったとき、夫は遠方から 駆けつけて看病してくれた。そして、「彼を愛していた私は過去の私。今の私じゃない。許して...」とすがる彼女を夫は許しているのだ。しかも、アレクセイに対しても 感情的にならず、アンナへの愛情をぶつけている。夫、格好いいいぞ! その夫が不在の時に、サクっと捨てて若い男・アレクセイと駆け落ちするアンナって…主人公として 魅力に欠けるのでは…と思った。結局この女は自分のことしか考えていないように思える。
 それにしても、随所に文学的な台詞があった。さすが原作者がトルストイであるだけのことはある。
2006.05.28ダ・ビンチ・コード映画
 映画そのものはそこそこよくできていると思う。ただ、ネタが新鮮じゃない…。マグダラのマリアが娼婦ではなかった、最期の晩餐には聖杯が描かれておらず、 それはイエスとマグダラのマリアによって女性の象徴である形が作れている、などなどはもう周知の事実なのではないかと思ってたんですが…。
 ただ、銀行の支店長、富豪の博士みたいな人、及びその従順な僕(しもべ)が初めいい人に見えて、実は…というくだりはなかなかドキドキしました。
 それと、飛行機でイギリスに飛んだ際、空港で警官に囲まれるのだけど、このピンチのかわし方もなかなか…と思った。
 細かいところでシナリオの勉強になる。
 それと終わり方。そうね、それしかないよねって感じ。マグダラのマリアが見つかってしまうというのは、たぶんしらけてしまうからペケ。しかし最後まで 誰も分からずに終わるというのも気持ちが悪い。
 で主人公の男性だけが密かに気がついて、その場で片膝をついて祈りを捧げるところは、そうきたかぁ〜と思った。うまい締めくくり方だと思う。
2006.05.27ブレーキ・ダウン映画
 アメリカの砂漠のど真ん中で新車が動かなくなってしまい困り果てる主人公とその妻。とそこへダンプが通りがかったため、妻だけ近くの店まで乗せてもらい、 レッカー車をよんでもらうことになる。しかし、妻は忽然と姿を消す。ダンプのおっさんに、妻をどこに隠したと詰め寄るが全く知らないことだとシラを通される主人公。
 主人公は妻が人質に取られていることもあり、9万ドルの預金を下ろして犯人グループの一人に渡すが、銀行で手に入れたナイフで逆に逆襲する。
 アクションも然ることながら、細かいところがさすがだと思う。ラスト、犯人グループを追いつめ地下室に閉じ込めた際も一人だけ取り逃がしたため クライマックスがあるわけだ。犯人のダンプに乗り込んだ際、せっかく手に入れた銃を落としてしまうシーンも目立たないがシナリオとしては芸が細かい。彼が 犯人の館まで銃を持っていたら、犯人を撃ち殺して終わっていたかもしれない。そこで銃を落としたから、後半のドキドキ感があるわけだ。
 犯人の小屋で妻と旦那だけが目が合うシーンとかも、そんなに見つめたらそこに誰かいるか分かっちゃうよ! とか心配になるシーンがあったけど、 結果的にはよかったような気がする。いやほんと、楽しめました。
2006.05.20二重誘拐映画C-
 これって夫婦愛の話? いや、なんか、すっごいサスペンスを期待したんだけど、どうということない話だった。というか、サプライズなしかい!(笑)
 初めから犯人わかっていて、山奥まで連れて行かれ殺されてしまう亭主。その亭主を助けようと身代金を用意する妻。FBIが後をつけていることに気付く犯人、 れをかわすよう妻に指示。うーん、どこも新しい点がないぞ…。
 山小屋なんてないんだ…といって亭主を殺してしまう犯人。だったらなんでこんなところまで苦労してつれてくるんだ…と思った。だってこれ、計画的犯行でしょ?
だったらもう少し用意周到するんじゃない? それに犯人が見つかるのもあっさりしている。身代金用に用意された100ドル札を使ってあっけなく御用。
 それって一体……。どこを楽しめばよいのか分からない作品。
2006.05.19アポロ13映画B+
 この名作に「B」評価をつけるって…その勇気を称えてください(笑)
 専門的な知識がいっぱい詰まっていて、しかもハラハラドキドキ感もあって、面白いと思いました。しかも実話をベースにしているというのが大きい。
 ただ、個人的な好みとしては、エンターテイメント性には若干の不足感を感じました。ということでB+(←血液型みたい)かな、と。
2006.05.18恋する遺伝子映画
 この映画を見ると、雄牛って一度交尾した牝牛とはしないんだ・・・・・・、ということをまず知ることになる。
 一度交尾した牝牛は既に「古い牝牛」になり雄牛は欲情しない。ということを人間の男性にもあてはめようとする主人公の女性。
 なぜこんなことを考えるようになったかというと、彼女が恋に落ちた男はカノジョがいたにも関わらず、ロマンティックなことを言って主人公に 近づき、そして肉体関係を持つと主人公を捨ててまた別の女性へ乗り換えてしまったためだ。
「人間の男なんて雄牛と同じ」と豪語する主人公だが、その理論にも限界がある。というのも、彼が戻った場所は別の新しい女ではなく、 元カノだったからだ。つまり人間の「雄」は「古い雌」に戻ることもある、ということ。
 この映画のテーマはそこにある。そういう意味ではなかなかよかった。

 ただし、ラストがいただけない。主人公の女性、ラストで突然同棲(というかルームシェアしている男)と道端でキスしてしまうのだが、 おいおい...なんか展開早くないか? と思った。その点については、もう少し話の途中で二人が惹かれあう伏線を張っていてほしかったなぁ。
特に主人公の彼女は、直前まで自分を振ったその男とよりを戻そうとしていたのでから・・・・・・。恋愛についてあーだこーだ言っていた割には、 ちょっと尻軽女に見えてしまったのが残念。

2006.05.15間宮兄弟映画A-
ストーリーとしてはどうということはない。でもそれでいて楽しめのは、やはりキャラがしっかりしているからだろう。
のっぽで痩せてる兄と、ふとっちょで背の小さな弟。二人は兄弟思い。決してセンスがあるとは言えない、女の子にもてるキャラとは決して思えない。
でも二人は楽しく、幸せに生きているのだ。そして、いい年してピュアだ。
そのピュアさに、女性ファンは萌えを感じ、男性ファンは懐かしさを覚える。
所々に散りばめられた笑いもなかなかよかった。その笑いがキャラを際立たせている。
ストーリーにひねりや、サプライズは少しもなかったが、見終わってホクホク顔になれたのは、1800円の価値があるということでしょう。
2006.05.09亡国のイージス映画
 はじめ、いきなり悪者(この表現が幼稚だ)が分かってしまって早すぎるよ! と思っていたら、おやおやいきなりのドンデンかい!(笑)
 なかなかその展開、好きだ。全体的にスリリングで、しかも日本の平和ボケさがとてもよく表現されているので、是非日本国民全ての人に見て欲しいと 思ったりする(笑)
 途中で死んでしまう人が何人かいるんだけれど、その伏線として岡に残した家族のことをさり気なく話しているあたりは、構成の基本がしっかりしている。 そうそう、悲しみを倍増させるためにも、そういう演出は必要だよね。
 また、人を撃つ事を躊躇してしまう真田に「撃たれる前に撃つ。その前に人は迷うものだ」といわれ、迷ったがためにラスボスに撃たれてしまう特殊部隊の 若造、その若造に「撃たれる前に撃つ」と言われたがために、最後にラスボスに銃口を向け引き金を引く真田。このコントラストが見事だ。
 自衛隊が潜在的に抱えている、撃たれなければ撃ってはならないというジレンマも表現されていて、なかなかよい映画だと思う。
2006.05.08NANA映画
 人気があったので、面白いのかな、と期待して見たけれど……。正直、どこが見せ場だったのかよく分からない作品だ。
 名前が同じで性格がま逆な少女が出会ったという設定は良いとして、他に見せ場がなく、ただだらだらと時間ばかり過ぎていった感がある。サプライズや、 あっと驚く仕掛け、あるいは上手いなぁ〜と思わせる構成、そのどれもがなかった。
 第一、歌歌いのNANAとカレの別れにしても、別に遠距離恋愛すればいいじゃん! としか思えないので、その程度で別れるというならそんなに好きじゃないんじゃ ない? とか冷静に見てしまいました。
 それに、おっとり系の「ナナ」は間違いなく性格的にはかなり「ウザイ」部類に入るし、彼が他の女の子に行ってしまうのも、ありきたりで、 まあ、そんなところでしょう、的に見てました。
 というか、この映画、どこで楽しめばいいのか教えて!(笑)
 涙を誘う感動も、ギャグも、サプライズもないこの作品に価値を見出せない。
2006.05.07誰にでも秘密がある映画B+
 イ・ビョンホンが3姉妹を次々と恋の虜にする話。いや、男性的にはなかなか面白いかも。ちょっとエロティックなところもよいね。
 男を本気で愛したことのない三女とまず出会い結婚の約束をする。我が儘な彼女だったが、何でも自分のことをお見通しである彼にどんどんはまっていく ところがいいね。なんて言っていると、今度は恋愛処女の27歳次女に手をつけるビョンホン。次女もたちまち心の扉を開け、激しく求めてくる。
 そして最後は旦那&子持ちの長女。旦那は既に完全な親父と化し、夜の夫婦生活もないという不健全な関係。彼女もまた、ビョンホンと寝てしまう。
 儒教の国韓国でこの映画が成立するという点に僕は驚いた。
 結局、三姉妹ともビョンホンではない男(長女は旦那と、次女は大学の担当教授と、三女は元カレと)とくっついて皆が幸せになるというオチは、 まあ想像の範囲内だとして、男性諸君はビョンホンが彼女達からの問いにどう答えるか、非常に参考になるので勉強がてら見たほうがよいかも。。。
 切り返しのプロ、というか返し技の名手、カメハメ(筋肉マンの師匠)を思い出してしまいました。
2006.04.16NEVER BEEN KISSED 25年目のキス映画
 一番初めに主人公のキスにかけるロマンティックな演説(?)がなかなか楽しい。その気持ち、分かる! みたいな。
 やっぱ、いい加減なキスなんて、したくないよね〜。
 25歳の不細工な記者がハイスクールに潜入取材、という設定に多少の無理を感じる。学期の途中にそんなこと、できるの?
 しかも高校時代のことを思い出すと吐いてしまうようなトラウマを持っているんだな、これが。
 ただ面白いところもあった。取材のために入り込んだハイスクールで出会った教師との恋愛。禁じられた教師と生徒の恋愛だと男は思っている。 でもこの女、もともとここの生徒ではないので恋愛OKなんだが、女(記者)は学校の先生の道徳の乱れを記事にしろと上司に命令されてしまう。つまりこの恋 を成就させようとすれば彼を裏切ることになり、だからといって好きになってしまったものだから身を引くのも辛い。
 そしてラスト、全てを打ち明けたうえで、新聞でキスをしにきてほしいと彼に訴える彼女。場所は球場のマウンド。時間を過ぎて一時しゅんとなるものの、 彼(教師)が現われ、無事二人は「本当のキス」つまり「愛している人とのキス」をすることになる。
2006.04.16サーティーン映画C-
 年頃の13歳の少女が墜ちていく映画…にしか見えなかった。元々はすごく真面目な子だったけど、学園で人気のある女の子みたいになりたくて、 泥棒したりクスリ売ったりと悪いことを覚え、さらに男を誘惑してみたり……しまいには落第(中1ですよ!)の憂き目に。。。
 ラストは母親とベットで寝ているんですが、なんか救われないラストだった。後味が悪い。美しい変身を遂げて、みんなからチヤホヤされていたのに いつの間にか見放されていた点がなんとも哀れだ。できれば、そのどん底から這い上がるところを最後に見たかったかな。
2006.04.16美しき日々TVA-
 はっきり言って、台詞が恐ろしいほどクサイ! です。割とそういうのが好きな管理人ですが、それにしてもクサイ! 正直、サムイ!(笑)
 ただ、ストーリーの作り方の勉強にはなりました。よく素人が書くと、いい人と悪い人がはっきり分かれてしまうんですが、このドラマを見て それでは葛藤にならないんだと気付きました。AさんもBさんも基本はいい人で、しかも元々は仲良かったのに、あることがきっかけで 対立するようになってしまった。これですよ! それ故にせつない! でも最後は、ちゃんと仲直りできるの。でないと後味悪いから。

 そういう意味ではよくできているドラマだと感じました。

2006.03.08愛していると言ってくれTV
 声を出せない男・トヨエツと、そんな男を好きになった女・常盤貴子の話。男には血の繋がらない妹がいて、彼女は兄を愛している。。。結構複雑な家族関係(笑)
 耳が聞こえない=声が出ない、ということで二人は近づいたり離れたりするんだけど、なかなか面白い。昔の恋人や男を捨てた母親が途中出て来るあたりは定番。
 でも、たまに妙なんだよね。トヨエツの昔の恋人が雨の中トヨエツの家にやってきて、子供がいなくなった!と叫んでいたかと思えば(その後一度部屋を飛び出し、自殺しそうにまで なっている)、数秒後のシーンではあっけらかんとしている母親。。。おい! どうして!? って感じ(笑) しかも、この女、自分を守ってくれた男・トヨエツに かなりの毒を吐いて去っていく。。。不思議だ……。
 そういう意味では最終話も……なんか変。幼馴染の男と仙台に帰ることになった夜に、なぜに別れを決意したトヨエツの元に走る!? しかも、引越しの手伝いを幼馴染の 男の部屋でしていて、ガムテを買いに出かけたと思ったら、だよ!! おい!! しかも「海が見たい」とか言って二人きりでお泊りしてしまうその神経は…。というか、 ラブシーンもあったし(><)。
 幼馴染の男があまりにいい奴なので、僕の心は既にトヨエツにはありませんでした。そしてそんなトヨエツと未練タラタラの常盤貴子の役どころも、、、あまり好きに なれず!!
 随所に定番のシーンがあり、しっかりインを踏んでいるあたりもいいけれど、でも所々でもの凄くご都合主義的なストーリー展開を感じました。
2006.02.26エアポート'77映画
 当時の映画としては、きっとよかったんでしょうね。お金掛けてそう。。。
 ただ、スピードを先に見てしまうと、どうしても比較してしまい、物足りなさを感じてしまう。もっといろいろトラブルがあって、それを解決して欲しかったなぁ〜と。
 墜落時に、悪役の殆どが死んでしまうのに対して乗客がほぼ全員生き残っているというのも、なんとなく違和感を感じました。というか、あれは睡眠ガスだったのか…。 悪役もそこまで悪くはないということですかね。
2006.02.11パリの恋人TV
 金持ちの御曹司ギジュと、貧乏留学生テヨンがパリで出会うという内容。全20話中、パリにいたのは最初の3話で後は韓国ですけどね。ギジュは女を愛せない男で それ故に離婚暦もあるけど、でも仕事はバリバリこなす、なかなかのいい男。そんな彼がテヨンという女性と出会い、初めて恋に落ち、振り回されながらも、恋愛を 学んでいく(?)ところは結構コミカルで面白い。
 相手の気持ちを確かめるためにテヨンがプールに飛び込んだりするシーンもなかなかだし、多少歯の浮く台詞も韓国ドラマと思って見ているからあまり気にならない。
 ただ、コイツら、、、行動範囲狭すぎ!! ギジュの甥(本当は弟)も含めて、彼ら、ことあるごとに町の至る所で出会いそして、「話がしたい」という展開が多いなぁ。 ストーリーは後半、ギジュと甥のスヒョクがテヨンを巡り争う方向へ。まあ、ありがちだけど、二人の出生の秘密や会社役員の陰謀、地方議員の脅迫なども絡んで 泥沼化していく。でも、なんだかんだ言ってギジュはカッコウいい。男性的にも女性から見ても。トラブルを次々と解決していく。それに引き換え、スヒョクは落ちるところまで 落ちてる。。。まあ、最後救われてるけど。。。
 ちなみに出生の秘密、ギジュは本当に忘れてしまったの? だって子供の頃の回想シーンで、結構大きな(といっても小学生低学年ぐらい?)のギジュが、スヒョクに「 これからは兄ではなく叔父と呼べ」とか言っているから。あの年齢なら、覚えているのでは。。。と思った。
 全体的にはコメディチックなところがありつつも、締めるところはきっちり締めてあっていいドラマだと思いました。でもラスト……。そのオチはないだろう。。。すべては 夢の中の出来事でした的な終わり方には、正直ちょっとガッカリでした。普通にハッピーエンドでよかったんじゃないかなぁ〜。
2006.01.29恋におぼれて映画A+
 突然別れを告げられた男・サムが彼女を取り戻しにニューヨークへ。しかし彼女には新しいカレ(アントン)がいた。彼女(だった)女の近くの廃墟の中から彼女の部屋の中を 備え付けの望遠鏡で監視し、いつか自分の元に戻ってきてくれると思っているサム。そこへ突然強面の女が入ってくる。彼女の名前はマギー。突然盗聴器を備え付け始める。 マギーは、サムの今カレの元カノで、彼に利用されたことを激しく恨んでいる。そして、復讐のためにやってきたのだ。
 二人の復讐は何度か失敗しながらも、結果的にはうまくことが運び、ついにターゲットの二人は別れることに。アントンは店も名声も失い、本気で好きだった女にも振られ、 全身骨折するわいちごアレルギーでかぶれるか、それは酷い有様に。
 しかしそこで初めて、アントンの真意を知るマギー。彼は確かにマギーを利用していたが、同時に愛そうともしていた。しかし、そのさなか、本当に好きになってしまう 人と出会ってしまった、と。マギーはこの話を盗聴器で聞いて結局彼への復讐を終える。
 初めのほうは殆どストーカーにしか見えなかったサムとマギーだが、二人はいつしか惹かれあっていて結ばれる。その前ふりとしてサムが元カノに贈った白いドレスを マギーが着てうっとりするシーンとかあるんだなぁ。復讐するためのパートナーに過ぎなかった二人が、恋愛感情へ方向転換するきっかけは、どこかで作っておかなくちゃ いけないのね、と勉強しました。
 サムがアントンの経営する店に見習として入る展開などちょっと違和感を感じる点もありましたが(だって以前に街中でサムはアントンを殴っているんだもん)、 大方面白い感じでした。
2006.01.21僕の彼女を紹介します映画A+
 初め、主人公の女(警官)のことをなんて嫌な奴なんだと思ったけれど、意外といい奴かもしれない(^^; そう思わせてくれるつくりになっているところはさすがだ。
 冤罪きせられそうになるわ、手錠をはまられたままドンパチの中に強制的に突入させられるわ、いやはや男の悲劇はドラマで見ると喜劇ですね(笑)
 でもって、約束をする時、小指を結び合う話。ああ、この男の人、死んじゃうんだ、と分かった。そして、やっぱり死んじゃった。でも死に方、、、自分の撃った弾で (本当は同僚が撃った弾が当たったんだろうけれど、当の本人は自分だと思っている)だなんて、せつな過ぎる。主役の迫真の演技もあって、ちょっと泣きそうになった。
 そして女は自殺しようとする。でも死ねないの。風が吹いて。。。生前、男が言ってたの、もし自分が死んだら風になるって。

 そして女は不死身になった……? いや、風が女をスーパーウーマンに変えた。まるでロボコップのように強い!
 そして、ついに彼氏を誤射してしまう原因を作った犯人を見つけることに。彼を追っている中、銃弾を受けてしまうが一命を取り留める。犯人は他の刑事によって死亡。
 主人公の女刑事は重症を負うけど、死んだ彼氏が彼女に生きる力、いや生きようとする力を与えてくれて、一命を取り留める。うんうん、ややベタだけど、 このラストは好きかも。

 それにしても、死んだ彼が風に生まれ変わりたいと言っていたからということで、部屋中風車にしてしまうって。。。いや、好きですけどね、この演出。
 そして、風がいつでも部屋に入ってこれるように窓を開けるシーンも好き。風の中に女がいるシーン、その中で彼からもらった本の頁が風で捲れ、パラパラ漫画が現れる。 うんうん、かなりのベタ三昧だが、でもそれはそれで好きだ。
 ヨンウ(彼氏)がラストシーンに現れるんだけど、殆どニューヨークの幻みたいになってた(←是非見比べてみて!)。やっぱ、これが定番ながら、 視聴者を納得させるのかな、と思った。

ちなみに、タイトルの意味を最後の最後で知る。なんか、「いま、会いにゆきます」みたいだ(笑)

2006.01.09横山光輝 三国志TVA-
 DVD-BOX全12巻。黄巾の乱から赤壁までがテレビで放送され、それがDVD-BOXになっていたもの。
 内容としては、仕方がないことではあるがはしょりすぎている感は否めない。何進、十常侍辺りに時間を割いている割りには、袁紹と曹操の対決はサラリと流しているし (もちろん、関羽が顔良、文醜を破るシーンはあるが)、曹操による馬騰親子の暗殺や怒りの馬超の進撃など、曹操が実は追い込まれていた時期があったということを しっかり表現してほしかった。
 ただ、到底三国志すべてを載せるには時間的に不可能であり、ラストを赤壁に持ってきたというのはとても納得がいきますが。劉備たち義兄弟を主人公にしている以上、 入蜀で終わるとやや後味が悪いし、劉備が蜀漢皇帝を名乗った後だと劉備が群臣の言うことを聞かず呉に攻め破れる夷陵の戦いまで行くので負けて最後かよ! という 気持ちにならないでもない。
 つまり、赤壁を過ぎてしまうと、ラストを飾るエピソードにもっていくには五丈原まで行かなければならない(それもちょっと悲しい)。
 あと気になる点と言えば、顔がみんな同じこと!(笑)痩せている董卓は初めて見た!(爆)
 呂布と趙雲は兜が違うものの、実はよく似ている。。。など、ツッコミどころはありますね、はい。
2005.12.23ハリーポッター・炎のゴブレット映画
 地元にできたMOVIXに行って来ました。前半はやや説明が多かったものの、中盤からアクションシーンがそれなりに多く、楽しめました。
 ドレスアップしたハーマイオニーは可愛かった。ロンが恋するのも分かる気がする。三大魔法学校対決って、てっきりクディッチなんだと思っていたら、違ったんですね。 CMに騙されました。ドラゴンと戦ったり水の中に入ったり、迷路に入ったりとしますが、ラストの迷路が今ひとつ絵的に地味でした。もっと盛り上がる競技にしたほうが よかったのでは。。。
 そして、ポッターが優勝を勝ち取ったとき、名前を呼んではいけないあの人の登場。。。まあ、いつものパターンです。しかし、今回は真面目に戦ってます。しかも 結構互角(笑) まだ魔法学校の生徒相手にそれでいいのか、ヴォルテモート卿!(完全復活ではないから仕方がないか。。。)そしてヴォルテモート卿の配下として、 マルフォイのパパ様(2で奴隷であったゴブリンみたいな奴に吹っ飛ばされるよわっちい貴族)の姿が。。。オイオイ、ハリーポッターに顔見られて、よくそんなに 涼しげでいられるな!! と思いました。
 全体的に面白かったのですが、いかんせん、鉄壁といわれるアズカバンから前作に引き続き囚人が脱走するなど、なんとなく詰めが甘い気がしました。アズカバンに 囚人として。。。という設定なくてもよかったのでは(?)と個人的には思いました。詳しくは、見てのお楽しみ、ということで。
2005.12.18ガラスの使徒(つかい)映画
 いきなり初めのほうでみゆきさんが登場するところはポイント高いわ♪(笑) しかも、惜しげもなくアップ!! 結構何回もあった。そうそう、後半にもありました(><)
 さて、映画の内容ですが、借金でにっちもさっちも行かないレンズ工場が舞台です。しかし、この工場には一発逆転の商品がある。それが唐十郎さんが作っている大きなレンズ。 あれが売れれば1億円にもなるという特殊なレンズなんです。たった1個で。工場の専務が借金を返すために自殺しようとしたり、悪党(整理屋さんとのこと)にレンズで 腕を焼かれ血が吹き出るシーンはあまり僕好みではないけれど、巨大レンズの精度を上げるのにどうしても必要な砂を求めて、佐藤めぐみさんが今はダムに沈む小学校の砂場まで 取りに行くシーンはなかなかよくできていると思った。あれ、たぶん本当は水の中に入ってないけどね。
 ただね、ただね。ラストがとても残念なのよ。後半、その巨大レンズを巡って金貸し(整理屋さん)と工場側の人が争うんですが、その結果、レンズに大きなヒビが入って しまうの。血糊もべっとり。。。でさ、唐十郎さんはまだ磨けるって言うんだけれど、どう見てもダメっぽいんです。で、最後、ダムの底から持ち帰った砂をレンズに 載せて終わるんですが、、、え!? この状況を解決できるウルトラCはないの!? って感じで終わってしまいました。そこだけがとてもとても、本当に残念。
 ぱっと見、ヒビが入って修復不可能そうなレンズ、もし直って納品できるんだとしたら、エンディングでその映像を流してほしかったなぁ〜。でないと、ホッとできない。 まあ、どうなったか、というところは見た人がそれぞれ考えてください、ということなのかもしれないけれど、エンドロールが流れ始めた時の会場の雰囲気はちょっと「キョトン」 とした感じでした。

 それと、全く別件ですが、今回のヒロイン佐藤めぐみさんって、、、花より男子の桜子役じゃないですか〜!! 真面目に演じているときも、桜子が思い浮かんでしまって ちょっと集中できなかった。。。(><) でも、可愛い子だったんですね。花より男子のときより、ずっといい女でした。

2005.12.12チャーリーズ・エンジェル2映画B-
 チャーリーズ・エンジェルの続編。派手なアクションはそれなりによいが、今となってはそれほど斬新さはない。こうなるとストーリーだが、 これまた特に目立ったテーマや唸ってしまうような工夫はなし。。。ということで、女3人組のセクシーダンスばかりが印象に残ってしまいました。
 まあ、黒幕であるデミ・ムーアとのやりとりは楽しかったですけどね。
2005.12.0434丁目の奇跡映画
 本当のサンタクロースがデパートのサンタクロースの仕事に就くという話。そこの女幹部には娘がいて、彼女は母親からサンタはいないと聞かさせていたため サンタを信じない。しかし本物のサンタと接することで、次第に心が揺らぐ。そしてサンタが実在するかどうかを確認するために、母が購入できないような 豪邸に家族、そして弟がほしいとサンタにお願いする。
 その一方で、サンタはライバル会社の策略にはまり、ちょっとした暴行事件を起こしてしまう。ニューヨークで一番有名なサンタになっていたため、 世間はショックを受ける。そして始まる裁判。サンタクロースは実在するか? というある意味とてもコメディチックな案件について。
 まあ弁護士で女幹部の恋人の一計が功を奏し、無事本物のサンタクロースは無実放免となる。
 全体的に温かい映画で好感が持てる一方、裁判でのやり取りなどはちょっと強引かな? とも思った。まあ文化の違いかもしれませんが、1ドル紙幣を 取り出して、そこに神を信じると書かれていることを理由に無罪! というのはちょっと。。。
2005.11.23マイノリティ・リポート映画A+
 犯罪を予知するシステムのチーフをしている男が、自らが犯罪を犯すという予知をされ逃げる。しかしそこには思わぬ陰謀が。。。
 息子の死を利用して、主人公に殺人を犯せようとするのは実は彼が最も信頼する人物だった。
 ハラハラドキドキさせるシーンも然ることながら、過去の事件が今にうまく影響されている点は非常に上手いと感じました。
2005.11.20チャーリーズ・エンジェル映画B-
 ストーリーはウダウダ、キャメロンはセクシー、アクションはそれなり。強くて美人な三人組が相手を悪党を倒すというストーリー。そして依頼人が実は悪党で、 自分達のボスを殺そうとするというもの。個々にギャグ的な要素があり、飽きさせない工夫はある、かな、という程度。
2005.11.20親切なクムジャさん映画B-
 うーん、復讐三部作のラストだけあって、結構きてます。。。説明台詞が多いのがとても気になりました。
 先生と性的関係を持った十代のクムジャ。それを先生に報告し一緒に住みたいと言うが、そうはいかないのがこの映画。そんなこんなしているうちに、 児童を残酷な殺し方をした犯人として自首(しかし本当の犯人ではない)、刑務所に入る。その後は模範的な囚人として暮すが実は悪魔の一面も持っている。
 同部屋の女ボスを漂白剤で毒殺。
 刑務所から出てからは赤いアイシャドゥを塗って復讐の女になる。自分に罪を被せた男への復讐。そのために刑務所仲間を彼に近づけ妻にさせる。
 そしてついに彼を捕らえることに成功。使われていない廃校で殺そうとするが、思いとどまる。というのも、彼の携帯には子供のストラップが4つ付いていたから。。。
 つまりそれは、犠牲者の数を表していた。
 クムジャは真犯人の男によって殺された子供の親を呼び寄せ、殺害現場のビデオを見せる。復讐で我を忘れた親たちは、犯人の男に順番にナイフや斧、鋏で切りかかる。 このじわじわ感がかなり不気味だった。

 復讐に燃える人たちをうまく表現しているといえるが、個人的にはあまり好きなタイプの映画ではないのは確か。

2005.11.19恋は邪魔者映画B+
 男と女の騙しあい! へぇ〜って感じです。会社でも家庭でもメインになれない女性達が、主人公の書いた本を読んで目覚め、自立していく。しかしそれは同時に、 世の男性から総スカンを食らうことでもあった。そんな主人公に迫るのはキャッチという男。生粋のプレイボーイだ。彼は主人公の女性が「女も恋愛感情なしに快感を 楽しめる」と提唱していることを逆手に取り、彼女を恋愛でメロメロにさせようとする。それを暴露すれば、彼女を信奉する世の中の自立に目覚めた女性達が 元の慎ましやかな(?)存在に戻ると信じて。
 このたくらみは成功する。しかし、それは実は女の読み筋。気がつけば、キャッチのほうが彼女にメロメロになっていた。ここから第二ラウンド。
 彼女が新しい会社を立ち上げ、キャッチの勤める会社の女性社員はいなくなってしまう。そこで会社の採用面接にかこついて彼女に会いに行き、そこで プロポーズ。。。
 一度は退けられるも結局二人は結ばれる。お互いに相手の行動を読み合いながら、愛し合う。
 男と女の戦いの象徴だった二人が結婚することで、世の中の男女の戦いも収束に向かう。二人は男女が平等であるという本を出版しておわり。
 まあ、邪魔者扱いされたくなければ、恋人とは一緒に見ないほうがいいかもしれない、世の男性諸君(笑)
2005.11.17バック・トゥ・ザ・フューチャー1・2・3映画
 この映画、何回見ただろう……。テレビで放送される度に見ています(^^; どのシリーズも好きだけど、特に1と3が好き。何度見ても飽きないんですよ。 あのドキドキ感。。。新聞のテレビ欄で見た時はもう何回も見ているし今日はいいかな、と思うのに、一度チャンネルを回してやっているのを見ると。。。結局ラストまで 見ちゃう(笑)
2005.11.13キューティ・ブロンド2映画B-
 キューティ・ブロンドの続編。展開がほぼ同じなのが若干気になりましたが、主人公のキャラはしっかりでていました。
 まあ、ストーリー展開が甘い印象は受けましたけど。女議長と仲良くなるシーンとかも「そんなことで...」と思ってしまうし、説得力がないのが残念。 まあ、真面目な映画ではないからそれも許されるのかな。
2005.11.06スイング・ガールズ映画
 山形弁でしたか、あの方言は可愛いですね。ほのぼのします。ひょんなことから楽器を手にした女の子達(男一名含む)だが、もうやらなくてもいい ということになり、みんな一度はバラバラに。しかし、はじめは嫌々だった演奏を本気でやりたいと思う少女4+男1が楽器を買うためにバイトしたり、 マツタケ拾いしたり、猪と格闘したりと、そりなりに楽しめる。そして買った中古の楽器はすぐに壊れ。。。という展開もお約束ながらちゃんと考えてますね。
 なかなか思うように進まない展開は、脚本のお手本的かも。
 そしてラスト、出場できないことを知らずにコンクール会場へ向かう一同、一人それを知っている主人公の女の子。ああ、どうなるんだろう? と思っていたら、 豪雪でキャンセルになった組があり、急遽出場できることに! しかし時間がない! ギリギリ間に合い、会場で演奏をはじめる。
 まあ、この辺は、特に工夫もなく、ギリギリで間に合うんだろうなぁ〜と思ってみてましたけど。主人公達がどうこう工夫をして困難を乗り切ったわけではないので。
 それにしても、ここにも竹中直人さん登場ですか(笑) あのキャラ、コメディ系の映画にはひっぱりダコですね(^^)
 あ、ちなみに個人的には、主演の女の子よりめがねかけたちょっと内気そうな子がタイプかも(あ、聞いてない 笑)
2005.11.05スピード2映画
 スピードをテレビで見て2をDVDで見ました。1は本当にスピードだったけど、、、2ってスピードとそんなに関係なくない?(笑)
 まあ、船の速度を抑えることで衝突までの時間を延ばしたりした点はスピードかもしれないけど。。。
 でも、それなりにハラハラドギトキ楽しめました。まあ、船が街に乗り上げる点は、ちょっとどうかな? と思ったけれど。最後の最後、 やはり主人公の力量で船を止めて欲しかった気がする。
 ただ、やはり勉強になる作品ですね。コントロール系を乗っ取られた船を止めるため、スクリューを止めようとして成功しかけて失敗するところや、 水を入れろ! と言った直後にそこに少女の人影を見つけ、救い出そうとして水に呑まれるとか、タンターにぶつかりそうになってそれを回避しようとして、 かすってやり過ごしてホッとしたら、鉄の塊がどーんとやってきたり。ああ、こうやってストーリーは作るんだ、というお手本的な作品です。
2005.11.03キューティ・ブロンド映画A-
 美しいブロンドをもった、しかし美しさしかとりえのない女が、彼氏に振られてしまうところから話は始まる。彼はいつか政治家になることを目指し、 ハーバードの法学部に進むのだが、彼を愛するあまり、猛勉強して自分も同じ大学・同じ学部に入る。
 しかし、なんということ! そこに待っていたものは、彼と法学部生でフィアンセの女。それでも彼を奪い返したい彼女は頑張る! 頑張る!
 そして、いつしか成績はトップクラスに! 実際の裁判で昔の知り合いを弁護することになった彼女は、彼女らしい方法、パーマをかけたら24時間 以内は頭を洗えない、という事実を元に、真犯人を法廷で明らかにしハッピーエンド。
 一躍有名人になった彼女に擦り寄ってきた元カレをあっさり振ってエンドロールに。
 パーマの件は床屋の息子である僕はすぐにピンときたし、全体的に読み筋から脱線していないところは否めないが、それでもただ美しいだけだった 少女が知的に変身していく様はとても魅力的でした(^^;
 あとは。。。主演女優がもう少しタイプだったら。。。(笑)
2005.10.23恋人たちの予感映画B+
 メグライアンがみゆき姫に似ていると思った作品。男女の間に友情が成り立つか、というテーマの下、ストーリーは進行。
 相性が悪い二人が、一度の過ち(?)を犯してしまう辺りは、「ああ、人ってそういうところあるよね」と思わせてくれる。
 今ひとつテーマ性を感じなかったが、面白い作品だと思う。二人が交わす台詞に注目!
2005.10.16レインマン映画B+
 うーん。。。思ったほど感動できなかった作品。前半、トムクルーズ(レインマンの弟役)のキャラがあまり好きでないのと、後半になってもギャンブルに 兄の特技を使うなど、今ひとつ間違っている気がする。
 それでもホテルでダンスを踊り、兄弟の愛情が芽生えて抱きしめようとするシーンなど、多少の工夫は感じられるがやはり弱いか。。。
 泣かせてくれる作品と思って観たこともあるが、少々期待倒れの感は否めない。
2005.10.09スピード映画
 元爆弾処理班の男が、指を失ったために退職させられたことを恨みに思い、バスに爆弾をしかける話。50マイル以上の速度で走らなければならない というのは比較的ある話として、途中で高速が込み一般道に移ったり、そのあと建設中の高速に乗ったら今度は15mも繋がっていない部分がありそこを 飛び越えるなど、次から次へと難問が襲い掛かる。スリリングな展開だ。
 飛行場へのバスの誘導、車の下に取り付けられた爆弾の取り外しの試みとその失敗、燃料タンクからのガソリン漏れ、犯人が密かに見ている車内のビデオ など、これでもかといわんばかりのトラブルだ。
 バスから無理に降りようとした老婆の爆死など、バスの乗客を、つまり映画を見ている観客を追い込む術を心得ている。
 さらに、バスから無事降りることに成功したものの、今度は人質を取られ舞台は地下鉄へ。そこでのデットヒートもすごい。最後は、ブレーキの利かなくなった 電車の速度を上げて脱線させてとめようというのもある意味逆転の発想で、うまい! と思ったし、それでいてハラハラした。
 感動できるかどうかは別として、行き着かせぬ勢いは素晴らしい。実にいい作品だと思う。
2005.10.09PHONE booth映画
 口先だけの男、スチュがニューヨークの電話ボックスを使った際、謎の狙撃犯に脅迫されるという話。シーンの殆どが電話ボックスの中という奇妙な 映画ながら、常にライフルの銃口を向けられているという極限状態はスリリングで、飽きさせない作りになっている。
 後半になって、ようやくスチュがライフルで脅されていることに気付く警部、そして犯人を追い詰めていく。
 追い詰められた犯人が銃でスチュを殺す前に、警官のゴム弾でスチュを撃つからくりや、ホテルの一室で死んでいた犯人と思われた男が、 最後の最後で犠牲者の一人で、別に真犯人がいるという終わり方は、不気味だが後味は決して悪くない。
2005.10.08ティフィニーで朝食を映画
 ついつい眠くなってしまって、3回目でようやく見終わった。基本的に退屈だ。前半話の意図がよく分からない。意図が分からない映画を見ることがこんなに 辛いとは思わなかった。
 それにしても、金金言っているオードリーはあまり見たくない。天真爛漫と言えば聴こえはいいが、欲張りで自立心がなくて、他力本願の向上心だけが強い。 金儲けはトイレに行くだけでもらえる50ドル、実に嫌な女を演じている。
 ラスト、雨の中で一度は捨てた猫を探すシーンは。。。ありきたりだ。あまり感動的ではなかったというのが正直な感想。
2005.10.08ローマの休日映画
 よい作品だと思う。宿泊先からの抜け出し方が面白かった。その後の出会い方も割りと自然でいいと思う。
 また、僅か1〜2日の話であるにも関わらず、ローマの色々な場所をデートするシーンも面白い。特にジョー・ブラトリーとアン王女の目的が当初全く 別であるにも関わらず、デートを通してジョーがアン王女に惹かれ、最終的には特ダネ記事を公表しないというラストは、じんとくる。
 ローマの休日を演じているオードリーは初演ということもあって、初々しくてなかなかよい感じである。
2005.09.18A FEW GOOD MEN映画B+
 シリアスな映画はあまり見ないほうだが、この映画はそれなりに好きだ。
 戦場で実績をあげた老将とワシントンの二枚目士官の対決はなかなか面白い。もっとも、最後のシーン、法廷でジェセップ大佐がキャフィ中尉の誘導尋問+ 挑発に乗ってしまうシーンは、やっぱり映画だな。。。と思わざるを得なかったが。それでもそこにたどり着くまでの状況証拠の数々、そしてジェセップ大佐の キャラ作り(法廷の前に一度二人は基地で会っている。その際、口の利き方の悪い若造(キャフィ)に対して、大佐が激怒しているところ)はさすがである。 このラストを視聴者に納得させるためのライターの努力が伺える。
 また、「軍服はなくても誇りは持てる」というキャフィの最後のシーンの言葉ほか、所々にしまりの台詞があるのは嬉しい。
 登場人物の多くが軍服を着ていているため、なかなか顔と名前が一致しなかったので、ちょっと疲れてしまったが、面白い映画だった。
2005.10.2ガタカ映画
 遺伝子操作されて産まれた優秀な人間と、自然に産まれた平凡(というより不適正)の人の話。遺伝子によって差別される社会に おいて、30歳ぐらいまでしか生きられないと言われた遺伝子をもった人間が、ガタカという宇宙飛行士養成所のようなところでトップクラスの成績を 収める。しかし、どんなに努力しても遺伝子を調べられれば清掃係としてしか入り込むことができないので、下半身付随の人(超優秀な遺伝子の持ち主) と取引をし、なりすますことでガタカにもぐりこむことに成功する。
 組織内での殺人事件、その容疑をかけられる主人公、ハラハラドキドキの連続でもある。その交わし方もよい。さらに遺伝子操作されて産まれた弟との 確執、タイマン勝負での勝利。ああ、努力って素晴らしい! と思う映画だ。
2005.10.022/2映画C-
 中島みゆき原作ということで見に行ったのだが、舞台劇をそのまま映画にしたような印象を受けた。日本にいる頃はまだ謎めいたところがよかったが、 ベトナムに行ってからの瀬戸朝香の行動は解せない。舞台であれば気にならないことでも、映画ともなると、「なぜベトナムなの?」「なぜあんな薄暗い道を 一人で歩くの?」「なぜ湖(?)に入ろうとする瀬戸さんの居場所が、相手の男性には分かったの?」などいろいろ出てきてしまう。
 舞台はその場の臨場感(歌も踊りも)があり、セットだから、そういうことはあまり気にならないのだが。
 また、最後の最後で、台詞をツラツラと並べて抱き合うシーンにも工夫が欲しい。クライマックスが、シナリオスクールでよく言われる「説明台詞」に なってしまっているのが残念。後半、ベトナムで徘徊するシーンで、過去の出来事を髣髴させる何かを起こしておいて、ラストは台詞なくても分かるように したほうが良かったのではないか? と思ったりもした。
 莉花を追い詰める妹の姿は、一人だけ助かってしまったという莉花の罪悪感のようなものがもう一つの人格、幻影を見せていたわけで、妹そのものではない、 ということが夜会の中では姉妹が抱き合うシーンでうまく表現されていたが、映画の中では、最後まで幻影は莉花を追い詰める側で、 「お前は幸せに生きていいんだ」と言ってくれるのは恋人の矢沢 圭(渡部篤郎)なのである。しかしそこには説得力を感じない。
 霊なのかどうか分からないけど、「私一人だけが生き残ってしまった」という呪縛から開放されたとき、優しい微笑んで去っていく妹の映像があれば、 今まで自分を苦しめてきた妹との対比がしっかりできて、「私だけ助かったのに、妹は自分を恨んでなかった!」ということが明確になり、もっと感動できたと思う。
 ついでに言うと、自殺未遂を何度も繰り返す瀬戸だが、その死に方がタバコを水に溶かして飲んだり、高いところから飛び降りようとしてみたり、 毎回異なるのも残念。妹が水死し自分だけ助かったことに負い目を感じているならば、やはり川に飛び込むとか、風呂で死にかけるとか、水に関係したほうが よいのではないかとも感じた。
 あと、血まみれの猫のシーンはいらない! あのシーンの意味が分からない。愛する人にいつか危害を加えやしないか。。。ということを心配するきっかけとして 挿入したシーンだと思うのだが、気持ち悪い以外の何ものでもないし、動機もよく分からない。
 映画の途中とエンディングでみゆきさんの歌が流れたのが良かったのでなんとかこの評価となった。
2005.09.24ゴッドファーザー映画
 ニューヨークを舞台にしたマフィアの映画。ゴッドファーザーと称される男を中心にファミリーが形成される。
 基本的に銃の撃ち合いのような映画は好きではないのだが、なかなか面白かったのでこの評価。初めゴッドファーザーだった初老のおっさんは、 薬の販売を他のマフィアから持ちかけられ、断ったことから暗殺されそうになる。次々と武官系の親類が殺されていく中、ファミリーで唯一裏組織と 関係のなかった文官系のマイケルが、見事敵を討つことに成功する。武器を持たずに出かけ、レストランのトイレで銃を調達というあたりは なかなかスリリングであった。
 その後も、ずっと敵対しているマフィアによって命を狙われるゴットファーザーのファミリー。入院中の父に代わり権力を行使する長男も暗殺される。 と殺人のためヨーロッパに逃げていたマイケルが戻ってきて、裏家業を継ぐことに。そして、父親の助言もあって、裏切り者を見つけ出し、根絶やしに。。。
 自分の妹の旦那でさえもそれは例外ではなく(ちなみにその子の名前の名付け親になり、教会でキリスト教の洗礼を受けている最中に、裏切り者は次々と 片付けられた)、その非常なところは裏社会の厳しさを感じさせた。
 唯一の難点はマイケルの恋愛感だろうか。ニューヨークにいたとき付き合っていた女を捨て、ヨーロッパで一目惚れした女と結婚。しかし、その女がマイケル のとばっちりを喰って暗殺されると、ニューヨークに戻って元カノに結婚を申し込む。やや薄情な印象を受けた。
2005.09.19アンラッキー・モンキー映画
 人から勧められて見てみしたものの…という内容。まあ、好きな人は好きかもしれない。
 主人公の男はラッキーなのかアンラッキーなのか? 強盗しようとしていたら同じ覆面をしている別の強盗が銀行の中から出てきて、その男は車に轢かれて しまう。彼が持っていた8000万円の現金は自分の手元に。その後、逃走中に誤って人を刺してしまう。そして良心の呵責に悩むと言う話。
 主人公とは別の一方でもストーリーは動いていて、小さな事務所のヤクザが間違って大きなヤクザの事務所のお偉いさんを殺してしまうというのがあって、 最後の最後で、主人公と絡むことになる。
 いずれにしても好きなタイプの映画ではない。特にラスト、数日土の中に埋められていたヤクザのお偉いさんが掘り起こされたとき生きていたのはどういうことか? さらに、現金8000万円の入ったバックを持っていたのも、納得行かない。いくら近くの場所に埋めたからといって、地面の中で移動してた??
 さらに理由が分からないのは、自分の仲間だったヤクザの子分(しかも自分を慕ってきた)を銃で殺してしまうのであります、このお偉いさん。なぜ???
 結局、覆面をもっていたこの人が強盗犯として掴まるものだから、主人公は逮捕されずにすむのだけれど、ラスト、車の走る大通りを横切っる主人公の 姿がとおりの途中で見えなったので、たぶん轢かれて死んだ(自殺)なんだろうなぁ〜と思った。かなり後味悪い。。。
2005.09.18普通じゃない映画
 コメディなので、あまり細かい突っ込みはやめようと思う。なんせ神様が出てくるのだから(笑)
 何をやってもうまくいきそうのない男と、いいとこのお嬢さん(しかも気が強い)のペアで誘拐を演じるあたりは割りとよくあるパターンと 思いながら、地上に落とされた天使?(にしてはちょっと腹黒そうな...)が、二人をくっつけないと天上界に戻れないため、裏でいろいろ手を回す 様はなかなかよい。
 しかし、ラストのラストはどうもいただけないというか、キャメロンの父役とその雇った殺し屋がどうなったのかが、今ひとつ僕には分からない つくりだった。やや気持ち悪さが残る。銃でキャメロンに撃たれた殺し屋と同じところに繋がれているエンディングが流れたことを 考えると、もしかしてキャメロンによって父も殺されたの!? とか思ってしまう。だとすると後味が悪い。
 ついでにいうと、誘拐に遭ったということで父から騙し取ったお金で二人はその後を暮していくようだが、それってありなの? と日本人的には 思ってしまう。いや、やっぱりあのお金には手を付けず(つまり父の呪縛から開放されて)生きていって欲しかった、と。
2005.09.18恋の門映画B-
 酒井若菜のファンでなくてよかったと思った作品。だってキスシーンが多すぎるんだもん。。。
 それにしても、あのコスプレは可愛い……と思ってしまった僕は浮気性でしょうか!? 二重人格ばりのキャラクター、その他癖の ある登場人物、共によかったのですが、いかんせん、見終わってみると頭に何も残っていないのが難点。脚本家が何を書きたかったのか、 監督が何を表現したかったのか、今ひとつよく分からない。
 また、石の漫画芸術家というのにも少なからずの違和感を感じてしまい、結局最後までそれに引きずられてしまいました。 「見た目は違っても、元は同じものがある」ということで、きっとペンと石は違うけど同じということを言いたかったのでしょうが、 でも……なんでそもそも石なの?(というか、漫画にはとても見えないあの箱に入った奇妙な石はなに?)
 主人公があの石の漫画に込めた思いが伝わってこないのが残念。
2005.08.13サヨナラCOLOR映画A-
 竹中直人と原田知世が同級生という設定には驚いた。というか、最後までなんとなく違和感を感じてしまった。知世さんは美しい。 最近の女優はその辺にいそうな人ばかりだが、80年代にデビューした人は本当にスターである。まずあれだけ目鼻立ちの整った人とは出会えないと思う。
 ストーリーはよい。実際に映画館ではクライマックスになって涙する女性の姿が目立った。全般を通して小ネタで笑わせてくれるのだが、逆にそれが ラスト、物悲しくさえ感じてしまう効果がよい。
 大スター原田知世に海辺でオシッコをさせるシーン(もちろん実際はしていないが)やその感想として「気持ちいい、癖になりそう」などという 台詞を吐かせる辺り、竹中監督の勇気を称えたい。
 激しいアクションやセンセーショナルなテーマというものはないが、竹中ワールドの雰囲気にずっぽりはまりたい人はお勧めだと思う。
2005.08.12いま、会いにゆきます映画
 前半の謎めいた感じはよい。ただし、死んだ人間(竹内結子)が街中を堂々と歩くのはどうだろう? あれだけ田舎だったら、間違いなく大騒ぎになる。
それと、学生のときに事故に遭った衝撃でタイムスリップ、雨の季節に戻るというのはロマンティックでよいのだけれど、その間10年近く経っていたわけで、 年齢的な差異は同じ人物であったとしても当然あったはずである。旦那や息子は、大学時代の母と会って、若くないか? と疑問に感じなかったのだろうか?
 いや、もちろんこの映画を見た人にとって、それはとても些細なことなのかもしれないが……。
 なんて、上げ足取りをしているけれど、「あの子をこの世に存在させたいから……」という理由で、自分に若い死が待っていることを知りながら彼の元へ会いに 行くところは非常によい。ちょっと感動した。
2005.08.12世界の中心で、愛をさけぶ映画
 初め謎から入るのは悪くないと思う。白血病の嘘のネタを投稿して、そのとおりに少女がなってしまう辺りの流れはさすがだ。
 しかし、全体的にテーマが重いし、流動感のようなものが映画の中で感じられなかった。思い出にしがみついている陰湿な男がただ苦しんでいるだけの映像に 見えてならない。映像はきれいだし、出てくる女の子はさらにきれいだけど、ストーリーの展開がかなり初めのほうで分かり、さらにどんでん返しがなかったのが 残念。
 柴咲コウが主役だと思って観た人はちょっとがっかりだったかもしれない。出番が少なすぎる! 大沢たかおでも柴咲コウでもなく、この映画の実質的な主役は長澤まさみ である。
 また、最後に「ここが世界の中心のような気がする」みたいな発言(←正確な台詞は忘れた)は唐突で意味が分からない。あそこで灰を撒くのも、なんとなくセカチュウ ではなくジコチュウのような印象を受けた。
2005.08.12カサブランカ映画
 主役のリックが渋すぎる! ベリーグッド!! イルザ役のヒロインはハリウッドのお騒がせスター、イングリット・ハーグマンだが、 彼女は美しい。。。昔、別れた女が、ナチに追われて今の恋人と逃げてくる。そして、二人の運命を握っているのは自分。という圧倒的有利な立場で、 リックが考えをめぐらす。その地がカサブランカ。
 リックには色々な選択肢がある。男を見殺しにしてしまう(ナチに密告する)。あるいは男を逃がす代わりに、昔の恋人イルザを自分の物にする……。 でもリックはしないのだ。実に男らしい。ここいう男は、女からだけではなく、男からも愛される。
2005.08.12マイ・フェア・レディ映画
 オードリー演じるイライザは、本当に品が悪くて、英語であるにも関わらずその発音の悪さがわかるほど。そんな彼女に教養をつけ ようとする言語学者ヒギンズ教授。彼は極度の女嫌い(不信?)で独身主義者。イライザの件も、あくまで研究の一環(賭けもしている)
 彼女はやがて教養を身に付け、英国王室の舞踏会でもオランダだったかどこかの皇女だと思われるほどになる。しかし、一向に自分を研究対象のようにしか 扱わない教授に嫌気を感じ家を出るイライザ。その後を追うヒギンズ教授。彼は、イライザに恋をしてしまっている自分に苛立ちを感じながら、連れて帰ることが できず、自宅で力なく椅子に座る。そして、イライザの、どう聞いてもノイズにしか聞こえない発音の練習をしていた声を、蓄音機で再生する。ここのシーンが一番すき。 愛情がなければ、とてもあんなものを聞きたいとは思わない。ああ、教授は本当にイライザを愛してしまったのだなあと感じるシーン。
 そしてイライザも戻ってくる。このラストはなかなかよい。
2005.08.12メリーに首ったけ映画A-
 キャメロン・ディアスがとにかく可愛い。確かにあの美貌なら男は首ったけになるかもしれない。
 明らかに胡散臭い探偵は別として、両足が不自由な有名建築家やマイアミに移住したメリーの同居人のおばさんと付き合っている男、そしてメリーと 最終的にくっつくドジな男テッド(殆どのび太くんレベルである。彼にはドラえもんが必要だ)の親友に至るまで、皆彼女に惚れているというのがいい。
 しかも、そのネタバレのタイミングが素晴らしい! しかも、どんでん返しと言うか、意外な事実にもことかかないし、退屈さ、中だるみを感じなかった。
2005.08.12愛しのローズマリー映画A-
 デブでチビで、それでいて超面食いの男が、催眠術にかかって一変、ブス専になってしまうというストーリーはいかにもアメリカチックで好きだ。 このどうしょーもない感じがいい。コメディはやはりアメリカ映画に限る。ただ、この馬鹿馬鹿しいストーリーとは裏腹に、外見ばかりに気を取られている昨今の 社会を皮肉っている感じがまたいい。
 ちなみに正確に言うと、主人公の男性はブス専になったのではなく、心の美しさが視覚的に見えるようになってしまったということ。そして、皮肉にも、 決して一般的には美人とはいえない女性と付き合うことで、以前自分を振った美人の女性のハートをゲットしてしまうという結果をもたらす。もちろん、ドラマである以上、 主人公はその美しい女ではなく、外見はすっごいおでぶさんだが性格がいい女性を選ぶ訳だけど。催眠術から開放された状態で。
 それにしても、前から知っている人の顔は、催眠術にかかった後も変わらずに見えるものなんですね。心の美しさがそのまま顔やスタイルに反映されるという ことを考えると、やや都合がいい気もするけれど、それはご愛嬌ですね。
2005.08.12ハリーポッターと賢者の石映画
 観たのがだいぶ前なのであまり覚えていない(笑)
 シリーズ3作を見た中では一番よかった。三頭犬から始まる先生達のトラップを超えていくシーンはドキドキしたし、最後の罠「ほしいと思わない人にしか手に できない」という罠にはそれなりに感心した。
 その一方で、ラストの戦闘シーンは単調で(原作がそうだから仕方がないけれど)いきなり凄い技をハリーが使うし(呪文とかなしに)、なんかハリーが黒魔術師 に見えてしまった。ただ、犯人がスネイプではないというオチは予想はしていたものの、なかなかよかった。
2005.08.12ハリーポッターと秘密の部屋映画C+
 前作のような感心するような場所がなかった。なんとなく無難に過ぎてしまった言う感がある。意外性も感じられない。
 また、ドビーって奴隷なのに強いんだ、ということがラストに判明。マルフォイの父を軽くひねってしまうところに、ええ゛っ!? そうなの? と思った。 ある意味、これが唯一の意外性(苦笑)
 あ、忘れていた。闇の魔術の新しい先生、彼が本物ではないと言うことはダンブルドアのラストの言を聞くと知っていたような感がある。だとすると、 そんな彼を学校の講師に呼ぶなんて、、、やはり校長としては有名人を先生として招き生徒を増やそうと言う、学校経営が頭にあったのだろうか?
2005.08.12ハリーポッターとアズカバンの囚人映画
 エンドロールが長い!(長すぎる!!) いや、そんな話はさておき、ゴーストみたいな奴がきもい。というか、時間を行き来できるような アイテムは、怖いので子供に渡してはいけません。というか、ダンブルドア、生徒にそんなものを与えて解決させるのではなく、自分でなんとはしろ! とちょっと 言いたかった。もしハリーたちに何かあれば、業務上過失致死だな、と思った。
2005.08.12影武者映画B+
 黒澤明監督の作品のひとつ。武田信玄の影武者が信玄死後、頑張るのだが、最後はバレて追い出されてしまう。
 本物の信玄の死に方が今ひとつぱっとしないというか、信玄らしくない。あの名将であれば、やはりそれなりの死に方をしてほしかった。 足軽風情の鉄砲に当たって死んだのではなく、実は川中島で謙信に討ち取られていた……とかにして影武者とスイッチさせたらどうだったろう?
2005.08.12一番美しく映画
 黒澤明監督の作品のひとつ。しかし、戦中に作られたためか、今とあまりに違う価値観に戸惑う。というか、何を結局伝えたいのか 分からない。たぶん、戦中の国民に勤勉に励めというメッセージを送ったものだろう。それ故にとても面白い内容ではなかった。
2005.08.12天国にいちばん近い島映画B+
 原田知世が可愛い。だんだん日に焼けていくのがリアルでよい。しかし、少女が一人、出会ったばかりの現地の男(日系とはいえ)の紹介で、 離島になど行くだろうか、と思った。ほとんどジャングルというか、警察もいないんじゃないか? って感じの離島だったから。あれはかなり引く。
 それと、当時は変ではなかったのかもしれないが、今観るととにかく台詞がきざ過ぎる! しかも次から次へと。。。いや、ちょっとしらけてしまう。 当時はこれがオシャレだったんだろうなぁ〜。時代の流れは怖い。
2005.08.12探偵物語映画B+
 薬師丸ひろ子が可愛い。大学の先輩なので、あまり辛口のコメントはかけない?(笑)
 ストーリーとしてよくできていると思う。空港で別れるときのキスシーンは、ちょっと羨ましかった。
 しかし、あれだけ積極的な女子大生。。。すごいな。お嬢様のはずなんだけど。
2005.08.12Beautiful LifeTVB+
 売れっ子美容師と病気で車椅子の少女が恋に落ちる。しかも美男美女! すばらしい。連続ドラマであったからかもしれないが、 毎週のように「あいつは歩けないんだ!」「どうせ私は歩けないから」的な発言があり、ちょっと滅入る。
 キムタクが勤めるサロンでの人間関係が僕は面白かった。元カノの登場もそれなりによかった。
2005.08.12不機嫌なジーンTV
 癖のあるキャスト陣が笑えた。いやいや、そうではなく、人は遺伝子に支配されて行動していると言う行動生物学(?)に捕らわれた科学者が 恋愛をするとこんなに難しいことになるのだという点が面白い。そして最後、「人の行動は遺伝子だけでは説明できない」という結論に達してくれるのは まあお約束として、その理由もなかなか筋が通っていてよかった。
 テレビドラマにしては、久々のヒット、いやエンタイトルツーベース。
2005.08.12機動戦士ガンダム(劇場版)映画B+
 テレビ版と異なり、画質がかなり改善されている点は評価できる。ストーリーそのものはテレビ版の濃縮と言ってよいだろう。 アニメ界の不朽の名作なので文句なしなのだが、ニュータイプ舞台のいぶし銀「シャリアブル」やキシリアの秘蔵っ子(?)「マクベ」の最期などが時間の 都合上カットされてしまったのは残念。
 また、それに伴い、ブラウブロ、ザクレロなどのモビルアーマーの登場がないのはもったいない。ガンダムを追い詰めているのは、意外とシャアでもモビルスーツ でもなく、モビルアーマーだったするのだから。
2005.08.12劇場版鋼の錬金術師 シャンバラを征く者映画C+
 漫画とアニメが面白かっただけに期待して観たのだが、今ひとつ。というのも戦闘シーンが殆どない状態でラスト近くまで来てしまったので。
 テレビ版を見ていなかった人には全く理解できなかったと思う。あれはいけない。完全に続編だ。
 ストーリーの流れが遅く、特に意外性もなかった。テーマが見えない。賢者の石を食べたグラトニーの変身振りばかり目立つ。隣で見ていた姪は途中で眠ってしまった。
2005.08.12交渉人真下正義映画B-
 「踊る」のテイストは入っていたと思う。ストーリーも着眼点は非常によかった。地下鉄をテロの対象とし、電車を遠隔操作で走らせるというのは それなりにリアリティがある。
 しかし、ラストはどうしても納得いかない。犯人からの声を声紋分析したところ、すでにその声の人物はなくなっていることが判明した。この謎に対する答えがまったく ない。謎のまま終わっている。これってありなの? と思った。しかもラストのラスト、止まったり走ったりを繰り返す犯行に使われた車。それが爆発、このシーンの意図 するところが全く分からない。
 ついでに言うと、ボレロの最後でシンバルがバーンと叩く音が起爆スイッチの役になる、という部分が未だに理解できていません。音(振動)が本当にスイッチになるのだ ろうか? と思いました。
 全てが室井さんのほうで解決できればまだいいんだけどね。ほったらかしで全く新しいストーリーになっていたら、ちょっと怒るよ、みたいなモヤモヤ感が残る。
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