老子曰く上善は水の如し

水は善(よ)く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に居(お)る。
(私訳)
上善とは理想的な生き方を示す。つまり、上善は水の如しとは、「水のように生きなさい」ということを 意味している。

では、具体的に「水のように」とはどういう事か?老子は次のように言っている。

柔軟性
まず、真っ先に思い浮かぶのは、「変幻自在」であることだろう。つまり、水は容器によって形を自在に変える。 このように、(むやみに)相手に逆らわず、柔軟に対応することができれば、人生を全うすることができるだろう。

謙虚であれ
水は生命ある全てのものに大きな恩恵を与えながら、自らは人の嫌う低い所へ、低い所へと流れていく。
このように謙虚な態度を示せたならば、多くの人に愛されるだろう。

力を秘める
水は変幻自在かつ謙虚でありながら、急流に差し掛かれば固い岩でも打ち砕き、濁流の渦の中に呑み込んでしまう。
つまり、いざという時にこのように力を発揮することができれば、目的を達成することができるだろう。

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