神は悪魔より多くの人を殺す に対する投稿

横井さんの感想
とても納得のいくコラムでした。
もっともっと多くの人に読まれればよいと思いました。

元々、「神の名の元に人を殺すなんて本末転倒だろ……」と思っていた僕ですが、 コラムを読み、「なるほど、受け入れるばかりの信仰心もまた愚かだ」と思いました。
受け入れるばかりの信仰心は愚かだ、という風潮が世界に広まってほしいです。
そうすれば新しい価値観が許容されやすくなり、人を殺めるなんていう非道な意見は生まれなくなるはずです。

僕にとって、自爆テロは信じられないし許せない行為です。 そういう行為を行う人たちが減り、平和的な考えを持つひとが増えていってほしいです。

管理人より
ご投稿ありがとうございます。

未だに信仰の違いが理由で、戦争が絶えないというのは悲しい事実ですよね。自分達と違うことが戦いの理由ならば、言葉は悪いですが相手を滅ぼさない限り、その戦いは終わらない。そうならないためには、自分達と違う信仰をお互いに認めることしかないはずなんですが…。

ちなみに、このコラムを書いた後、興味深い実話を知りました。大航海時代だったか、イギリスのある海軍部隊がアジアの島に駐留していたんですが、軍規に背いていたかなにかで、本国に戻ることができなくなった将校(白人)が、地元の女性を妻にし、地元の男を奴隷にして無人島に移動、そこで軍船を焼いて自給自足の生活をすることになったそうです。人数にして十〜二十人程度でした。

そこで何が起こったか?

まずそれまで軍律によって船長の指示に従っていた者のうち、体格のよい白人男性が公然とルール違反するようになりました。今までは上官の命令は絶対でしたが、軍から離れたことでそれまでの階級が意味をなさなくなったからです。するとそれまであった秩序が崩れ、ついには船長の殺害という最悪の事態にまで発展してしまいます。

白人男性同士が殺し合う姿を見たからでしょうか? これは新たな自体を引き起こします。
女の奴隷は白人男性の妻として暮らしていましたが、男の奴隷はあくまでも奴隷の身分でした。しかし、彼らが白人に従っていたのは強力なイギリス海軍がバッグにいたからです。スキを見て武器を手に取った男の奴隷は白人を急襲、その妻を奪い取ります。

こうなると、残った白人男性と黒人男性の間で過酷な戦いが始まります。ピストルを持った白人男性が最終的には生き残りますが、男の奴隷全員と白人の殆どの男性が死んでしまいました。

生き残った白人男性は、自分たちの子孫の間でこのような惨事が二度と起こらないように、無人島に教会を建てます。死んだ白人男性の子供がいたからです。そして神の教え、聖書に書かれている人を殺してはいけないといった内容を、教育として子供達に教えたそうです。

この事実は何を示しているか。私が今、宗教を必要としていないと感じているのは、もしかしたらとても恵まれた環境に生きているからかも知れません。法があり、その法に背く者を取り締まる警察が機能しているからこそ、人は神を恐れるまでもなく人を恐れて犯罪を犯さないという一面があるのではないかと。

逆に、このイギリス海軍兵たちの話のように、一度そのシステム(法治、警察権力)から離れてしまうと、人々は互いの良心に期待して生きていくしかできなくなる。あるいは、正義ではなく、一番力の強い者の言いなりになるしかなくなる。組織が小さければ小さいほど、独裁者は生まれやすいですからね。

世界には無法地帯がまだまだ沢山あるわけで、そこでは警察も充分に機能していないならば、つまり人が罪人を捕まえ裁くシステムができあがっていないならば、信仰によって神を恐れ、それによって互いに自制する社会を作らざるをえないという一面もあるのではないか、と考えるようになりました。

もちろん、その結果、信仰が人殺しの正当化に発展してしまったら、本末転倒ですが。ここにて、アメリカ軍がシリアを攻撃するような話も出ていますが、平和を維持するということは本当に難しいことなんだと思います。

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