本日の御題:日本社会のモラル低下に嘆く |
---|
◆警察の組織的犯罪は重大問題
一教師や警察官が不祥事を起こしたとしても、決して驚かない筆者であるが、最近明るみになった警察の不祥事には 正直驚きと失望を感じている。 事の発端は内部告発であった。しかしそれが思わぬ波紋を広げることになった。北海道に端を発した捜査用報償費(道費)不正支出疑惑は どうやら全国規模で行われているらしいというのだ。 私は政治家、官僚、教師や医者、あるいは自衛官、警察官、宗教家に至るまで決して善人ばかりとも悪人ばかりとも思っていない。だから一個人が 犯した罪について「まさか警察官が・・・!」あるいは「まさか教師が・・・!」などと週刊誌が書き立てることに対しては、大いなる疑問を 抱かずにはいられない。何千・何万もの人がいれば、たとえ聖職に仕える身といえども不届きな者は必ず混ざっているものだから。 職業だけでその人を判断してしまうことはそれ故に危険だが、日本人は割と最近まで肩書きにとにかく弱かったなではないだろうか。
さて、話を戻すが、今回の事件で私が驚きを感じたのは、ひとえに警察署にて不正会計が
恒常的、かつ組織的に行われていたという点だ。
私は激しい憤りを感じた。同時に今回の事件で私の中の警察に対する信頼は大きく揺らいだと言えよう。そしておくらく多くの国民にとっても同じことが
いえるはずだ。ただここでひとつ間違わないで頂きたいのは、何度も既に書いたことではあるが、組織的に不正を行っていた
という点である。その点はこれまでの一警察官が罪を犯した場合と根本的に性質が異なる。
◆肩書きで信じてはいけない 官僚の世界では、天下りが今でも公然と行われているし、道路族の政治家と道路公団が構想した第二東名高速道路についても、 時速140km道路にするだの、できないだのと基本的な合意なく6車線で作り始め(完成までには70〜80兆円が投入されるとの試算だが、これで収ま る保証はどこにもない。なぜなら作っている本人が、あと何年で作り終えることができるのか分からないのだから・・・。それほどずさんな計画で動いている 以上、予算についてもいい加減であることは間違いない...)、未着工の部分は4車線にするだの(そんなことをするから渋滞が起こるのだ!)、枚挙に 暇がない。 しかも最近(ほんの数日前のことだ。まだ一週間とて経ってはいない)になって自衛隊でも政府専用機の運航を担う 航空自衛隊員の経費水増し請求をしたという疑惑が持ち上がっている。
宗教界では、オウム真理教の教祖が逮捕時に現金(札束)を抱えていたことは有名だが、それ以外の宗教でも
最近報道されたとある宗教の教祖のプライベートでは、金銭問題について家族と絶縁状態になっていることも明らかになるなど、不正とまでは言えないに
しても、本来人の心を救わねばならない立場にある者にしては、あまりにも世俗的な一面であった。 以上のことからも分かるように、我々は肩書き信頼主義を捨てるべきときに来ている。残念だが一度、まず疑うところから始める気持ちが必要なのである。 その上で信頼できる人、モノは信頼すればいい。 |