その日―――
 朝日奈大は、1人で下校していた。
 自分を陰から見つめる男がいることも知らずに・・・。






  『捕らわれた太陽 1』






(何か久しぶりに1人で帰ると、スッゴク寂しい気がする・・・。)
 そんなことを考えながら、大はゆっくりと歩いていた。
 いつもは茜と一緒か、もしくは明凌連の誰かがいて―――かなり賑やかだ
ったりするのだが。
 明凌連の仲間とは、よく帰りに石黒の喫茶店になだれ込んだりもする。
 そこで石黒に勉強を見てもらったり、新作の試食を(無理矢理)させられた
り・・・etc.
(そう言えばこの間は、新作のデラックスチョコ生サンドを試食させられそう
になって・・・あのときは結局食べたのって、東堂さんと宗近さんだけだった
よな。)
 そのときの光景を思い出しながら、大はゆっくりと歩き続ける。
(でも東堂さんって、何で石黒さんの料理を食べても平気なんだろ?甘党だ
から?でもあれって犯罪的な甘さだし・・・。甘党の人って、皆あんなスゴイの
平気で食べられちゃうもんなのかなぁ・・・?でも宗近さんは明らかにヤセ我
慢だよね。あそこまでされちゃうと逆に尊敬しちゃうなぁ・・・。)
 涙目になりながらも、全部食べ切った宗近の姿を思い出し、大は思わずク
スリと笑みを洩らした。
 ―――――と。
「おやおや、ずいぶん楽しそうですねぇ。朝日奈大くん?」
 急に目の前に人影が現れた。
「えっ!?」
 思考の波に捕らわれていたせいで、大の反応が一瞬遅れた。
 そして―――
 
 トスンッ

 大は目の前の人物の肩に額をぶつけてしまった。
「あ、すっ、すみませんっっ!!」
 勢いよく頭を下げて謝る大のすぐ耳元で、クスクスという笑い声。
「?」
 大が恐る恐る顔を上げると、時広慎也が至近距離から面白そうに大を見つ
めていた。
「ヒャッ!」
 思わず変な悲鳴を上げて飛び退く・・・いや、飛び退こうとする大。
 しかし大はその場から動くことはできなかった。
 時広が大の腕を取って、押さえつけるように強く握りしめていたからである。
「はっ、離して下さいっ!!」
 少し目を潤ませながらも、大が気丈に言い放つ。
 しかし時広がすんなりとそれを聞き入れるはずもなく・・・大は『どうしよう?』
と軽いパニック状態に陥ってしまう。
 そんな大の様子を楽しそうに眺めながら、時広は『もっと困らせちゃおうか
な?』などと不届きなことを考えていた。
「ねぇ、大くんvv実は俺、前々から君に興味があったんだよねぇ。だから今日
は、このまま君を俺の隠れ家に招待するよ。そこでたっぷりと君の事を教え
てくれればいいから・・・ね?」
 そう言うと同時に、掴んでいる大の腕をグイと引き寄せて―――時広は大
の口に薬を染み込ませたハンカチを押し当てた。
「なにっ・・を・・・」
 その場に崩れ落ちる大。
 

 そうして大は、敵の手中に落ちたのであった・・・。






                                         【2へ続く








[途中書き]
・・・・・(汗)。えーっと、皆様こんにちは!(にっこり)<コラ
すすすみませんっ!!いきなりヤッちまいましたよ、あたしゃー(動揺中)。
時広×大なんてマイナーCP、誰も読みたくないですよね〜とか言いつつ、
か、書いてしまった・・・(ビクビク)。し・か・も、何故か続き物だし。おかしい
・・・どこで間違ったんだろう?私。え、えーっと、この続きなんて読みたい方
いらっしゃいますか?(い、いなさそう/涙)実はこの先、な〜んにも展開を考
えてません(←殴)。次で終わるのか、まだ続くのかも不明・・・。なんか何も
考えなくても、勝手に時広氏が動いてくれます、ええ。今回だって、何も考え
ずに書き始めたのに、勝手に大君を攫いやがりましたよ、この男は!(ひでぇ)
<時広氏ファンの方、もしいらっしゃったら暴言をお許し下さい。これでも私、
鬼組キャラで嫌いな人っていませんので、もちろん時広っちも大好きなんです
よ〜(信じられるか!)。
何故か時広氏=『誘拐』とか『監禁』とかロクでもない言葉ばかり思い浮かぶ
のですが、間違ってもアンハッピーエンドにはなりませんので、よろしかった
ら続きもお付き合いしてやって下さい!(でも続き読みたいって方が1人もい
らっしゃらない場合は、書くのやめときますね/苦笑)<って、このパターン、
「ベイブレ」でもやったような・・・(ワンパターン人間)。




BACK