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イギリス

牛皮製カバ

ヒースロウ空港の免税店で見つけた牛皮で作られたカバです。
鼻の先から尻まで約80cm、重さは6kgもあります。
他にも大小いろいろな動物がありましたが、一番それらしく出来ていたので決めました。
免税店で売っている物はどんな大きさでもキャビンへの持ち込み荷物として運んでくれる事を知りました。
このカバ君はスツールとしても使えるという触れ込みでしたが、今や大いなるガラクタと化しました。


ヨーロッパの人々が集まってミーティングをやる事があります。
使う言語は英語ですがイギリス人の発表が一番わかりにくいのです。
その事を他の国の人に話したらやはり同じ感想を持っていて、イギリス人は英語がどこでも通用するので、人が話している事がわかりにくいなんて思ったこともないからでしょう、と言っていました。
そうなのでしょうね。
イギリス人に外国語を話せる人がほとんどいない事からもわかります。
ちなみにヨーロッパで観光に行くと一人で5ヶ国語以上を自由に操ってガイドする人がざらにいます。
5カ国とは先ず英語、ラテン系でフランス語、イタリア語、スペイン語、それにドイツ語。日本語がこの中に含まれることは絶対ないでしょう。
日本語のガイドは日本人専任です。


イギリスと言えば食べ物がまずい事が良く話題になります。
イタリアとかフランスのラテン諸国と比べると確かにまずいですね。
どうまずいかというとその食材の本来の上手さを台無しにするほど料理してしまうのです。
聞いたところによるとその昔ヨーロッパにペストが蔓延した時、食材にしっかりと火を加える習慣が付き現在もその名残が残っているのだそうです。
味覚のことですからまずい料理に慣れてしまえばそのままそのまずさに満足してしまうのでしょう。
中華料理店は世界中にありどこへ行ってもそこそこ美味しいのですが、ロンドンの中華料理は確かにレベルが低いと思います。
その国の標準の料理のレベルが低ければ中華料理といえどもレベルが下がってしまうのでしょう。
評価の甘いところには上手いものは育たないと言う事ですか。


6月にロンドン郊外のアスコット競馬場でイギリス王室主催のイベントが開かれます。
その中日はレディーズデイとされていてエリザベス女王が来られます。
これに合わせてトラックの脇に用意されているテントを借りて顧客を招待する催しがありますが、私も現地法人に招かれました。
そこに参加する人々は男性は皆燕尾服にシルクハット、女性はドレスに華麗な帽子を被ります。
翌日の英国のどの新聞にも誰がどんな帽子を被ってきたかが一面の話題になるほど有名な催しです。
私は外国人なのでネクタイを締めジャケットを着ていればOKです。
朝10時頃集ってシャンペンを飲みながらひたすら歓談をするのです。
イギリスではこのようなイベントが良くあるのだろうから着ている燕尾服とシルクハットは当然自前だろうと思って現地法人の男性に尋ねると、全部レンタルであるとの返事です。
又ステキな帽子を被っている彼等の奥さん達と話していると「もうこんなうっとうしい帽子は早く脱ぎたい」なんて本音が飛び出して来ました。
私はイギリス人は何かあるといつもこのような格好をしていると思っていましたが現実はそうではないようです。
英国はやはりいまだに歴然とした階級社会が続いていて普通の人たちは時々上流社会の慣習に合わせる羽目になるいうことなのでしょう。


ロンドンで顧客を回った後スペインのバルセローナに移動するためにヒースロー空港にやって来ました。
夏で汗をかいたのでビールを飲みたくなったのでバーを探すと閉まっているのです。
20年以上も前ですがその頃法律で午後一定の時間全てのアルコール類を扱う店は閉店することが決められていたのです。
15分ほど早く空港に到着すれば飲めたのですがしょうがありません。
ふとあるテーブルを見るとプラスティックのコップで白い泡の浮いたビールを飲んでいる人がいるではないですか。
傍らには缶が置いてありましたから、どうやら自動販売機で買ったようです。
そうか、こういう手があったのかとそのビールを飲んでいる人にどこで買ったのか聞いて早速買いました。
一口飲んで、がっかりしましたね。
それはノンアルコールの飲み物なのです。
今のものみたいに旨くもなくおまけに冷えてもいないので飲めた代物ではないのです。
同行の日本人とぼやいていると、一人の男が近づいてきて「それどこで買ったのですか」と聞くではないですか。
親切にちゃんとそのまずい飲み物を買った販売機を教えてあげました。
何かちょっと落胆したのが柔らいだ気がしました。

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