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成歩堂

逆転裁判シリーズに登場する弁護士「成歩堂龍一」の先祖が今作の主人公「成歩堂龍ノ介」という設定である。
法廷などでのモーションやちょっとした小ネタが、未来の子孫を彷彿とさせる。

ちなみに、法廷【その1】の尋問「真犯人の《根拠》」で、診察票を要求しない選択肢を選ぶと、龍ノ介の父からの教えを聞くことが出来る。
法廷【その2】の尋問「被害者の“死”」で一番最初の証言をゆさぶった時に判明する、恥ずかしい事実は忘れてあげよう。

2021年に英語版が発売となったが、龍ノ介の名前はRyunosuke Naruhodoと、日本版をローマ字表記したものになった。
一方、逆転裁判シリーズの成歩堂龍一は英語版ローカライズにてPhoenix Wrightという名前になり、舞台も日本からアメリカに変更されている。
英語版公式サイトにおいて、Ryunosuke Naruhodoは、Phoenix Wrightの先祖であると明記されているので、英語版ではRyunosuke本人かその子孫がアメリカへ渡ってWright姓に変わったのかもしれない。
カプコンのローカライズディレクター、ジャネット・スー氏は、以下のインタビューにて、大逆転裁判の時代から逆転裁判の時代の間の件については「fans can fill with headcanons.(ファンが脳内設定で好きなように考えてくれてOKです)」と、述べている。
Interview: Phoenix Wright: Ace Attorney translator Janet Hsu of Capcom - Polygon

やや余談だが、龍ノ介が心の声などで使う「~かしら」「~かしらん」という表現は、明治時代では男性が使うのも普通のことだった。以下、開発ブログなどご参照いただきたい。
大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟- | 開発ブログ第2回 大いなるローカライズの冒険

自己紹介

開始直後のちょっとした会話の後に、背景が黒くなって、主人公が心の中で自己紹介をするのは「逆転裁判」シリーズのお約束。

亜内

「逆転裁判1」で初登場した「亜内武文」、「逆転裁判5」に登場した武文の弟「亜内文武」の先祖が、今作の「亜内武土」。
検事という職業のみならず、第1話でのやられ役という立場から外見、モーションまでそっくりである。
亜双義からは、尋問「~恐ろしくも悲しい光景~」中にて「あの、検事。末代まであんな感じなのだろうな」と呆れられた挙句に、最終盤では「たとえ、百代の年月が流れようとも。貴公の一族、成歩堂の敵するに能わずッ!」と、ズバリと未来まで言い当てられてしまう。
成歩堂家と亜内家の永きに渡る壮絶な戦い(?)は、この「大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-」から始まっていたようである‥‥。

ちなみに、第1話序盤の「関係者の中から《被害者》を選んで、【つきつける】‥‥試してみろ。」で亜内を選ぶと、「日陰流殺法」という謎の剣術をマスターしていることがわかる。

英語版では亜内武土の名前がTaketsuchi Auchiと、こちらも日本版をローマ字表記にしたものになっている。
一方、英語版の逆転裁判では、亜内武文の名前はWinston Payneとローカライズされている。
ということは、Taketsuchiの子孫は、Ryunosukeまたは彼の子孫を追いかけてアメリカへ渡り、Payne姓に変わったのだろうか。執念である。
(なお、英語版には「大逆転裁判2」の「遊べる! 大逆転物語」が未収録のため、Taketsuchiの息子の名前は不明である)

帝都勇盟大学

「勇盟大学」の名前は「逆転裁判3」第1話にて初登場。成歩堂龍一が通っていた大学の名前。
「逆転裁判4」第2話や、「逆転裁判5」のダウンロードコンテンツ「クイズ逆転推理」内にも登場している。
本作では「帝都勇盟大学」という名前で登場。
名前からして、「逆転裁判3」以降に登場する勇盟大学と同一か、前身となる大学なのだろうか。
龍一も龍ノ介も弁護士になるが、龍一が通っていたのは芸術学部、龍ノ介が通っていたのは英語学部と、両者とも弁護士とはほぼ無縁の学部であるという共通点がある。

ちなみに、法廷【その1】で
(‥‥クチを挟むな、と言われているけど‥‥どうする?)
に対し「ようすを見る」と答えると、龍ノ介が勇盟大学に入学した経緯が少しだけ見えてくる。

余談その1:
龍ノ介や亜双義の服装からして、帝都勇盟大学の男子用制服は詰襟型学生服(学ラン)なのであろう。現在の日本では、学ランといったら中学校・高校向けの制服で、大学はもっぱら私服というのが一般的であるが、明治時代には、東京帝国大学など大学でも詰襟型学生服が制服として定められていた(大学の制服は1950~60年代頃までは存在していた)。
詳しくは学生服>歴史と文化 - Wikipediaや、日本の学ぶスタイルの変遷(明治・大正)|トンボ学生服などを。

余談その2:
明治時代と現代とでは、教育制度、就学率や進学率が全く異なる。以下を参照。

知ってなるほど 明治・大正・昭和初期の生活と文化 | 日本の学校制度 ~小学校を卒業したら…~ - アジア歴史資料センター

こちらによれば、明治時代は、3~6年制の小学校(尋常小学校)のみが義務教育課程であり、
>中等教育機関を卒業した人々はおよそ10人にひとりかふたり程度
>戦前を通して高等学校に進学・在籍した人の割合は同世代人口の1パーセントを越えることはありませんでした。

という時代であった。
龍ノ介も少数派である「1パーセント」内の人物であり、かなりの財力を持った家庭の子息であるとか、大学で学ぶ必要のある職業を代々継いでいる家系であるとか、一般家庭出身であったとしても相当の才能の持ち主で金銭的に援助してくれる人物がいるなど、特別な背景があったのではないかと思われる。
(現実の「明治時代」と、ゲーム中の「明治時代」の社会的背景が同じであったとすれば、だが)

余談その3:
第2話で細長に「校章」などをつきつけると、彼の最終学歴は尋常中学校であると語る。
明治時代における尋常中学校は五年制なので、現在で言うところの中学校と高校を合わせたような教育機関である。
龍ノ介との学歴格差を嫉妬する細長であるが、そもそも当時、尋常中学校といった中等教育機関を卒業した人々すら、上の通りに「およそ10人にひとりかふたり程度」であった。
その上、帝都警察の刑事部長になった彼の実力は評価されるべきであろう。

帝都勇盟大学校章

龍ノ介が持っている帝都勇盟大学校章の形は、「逆転裁判」シリーズロゴ伝統の、光っているマークに似ている。
ある種メタフィクションなネタ。

至近距離での発砲

「ピストルを至近距離で撃たれた場合、弾痕の周りに焦げ跡がつく」という豆知識は、「逆転裁判2」第2話など、逆転シリーズプレイヤーにはおなじみであろう。

堀田診療所

「逆転裁判2」第2話で「堀田クリニック」という病院が初登場。
「堀田診療所」と「堀田クリニック」の関係は不明だが、どちらも病院であるため、病院ネタとして過去作品から使われたのだと思われる。

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