#327 今頃Gmailを始めた(前編)

2011/11/29

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 私の個人用のメールアドレスは、パソコン通信の時代からずっと使っているNIFTYのアドレスである。所属する劇団の連絡先としても使っているほか、いろんなところでこのアドレスを通知しているため、プロバイダの主契約をASAHI-NETに変更してからも、毎月数百円という最低料金を払いながらメールアカウントのみを維持している。

 劇団のページ上にも晒していたりする関係もあって、それはもう山のようにSPAMがやってくるのであるが、NIFTYの提供する迷惑メールブロックが割合有効に機能しているので、SPAMの類は自動的にゴミ箱送りとなり、ほとんど意識することなく有効なメールのみを拾って参照している。またWebメールにも対応しているので、出先でのメールチェックも容易にできるし、2つまで転送先アドレスを設定できるので、別のプロバイダのアドレス(POPによるPCへの保存用)やPHSのアドレス(出先での閲覧用)に転送して、それなりに効率的な利用環境を整えている。

 NIFTYのメールボックスは比較的鷹揚で、メールボックスは5Gバイトまで使えるので、メールを転送したあとも元のメールをサーバに残す設定にした結果、4年半で26000通ほどのメールが消されないままにメールボックスに溜められている。ただ、これだけ数が多いと、メールの検索に関してはあまり有効に機能せず、たまに検索機能を利用しようとしても、数分も待たされた上に、下手をするとエラーが出て終了しまうこともあって、その点はちょっと使いにくいと思っていた。

 Googleの提供するGmailに関しては、現在のところ無料で7Gバイト以上が使えるほか、検索も早くて便利である、ということは聞いていたのだが、なんとなく個人的な情報を含むメールをGoogleに預けるのが気持ち悪くてこれまで使ってはこなかった。しかし、それを言えば今だってNIFTYのメールボックスに山のようなメールを預けていることに変わりないこと、NIFTYなど他プロバイダのメールボックスにあるメールもPOPでGmailのアカウントにインポートすることが可能ということから、NIFTYに溜めているメールをGmailに移せばより便利に使えそうだと考え、アカウントを取得しメールの利用環境をそちらに引っ越すことにした。

 Gmailのアカウントの取得そのものには、大した手間はかからない。希望するアカウント名と、名前とか誕生日とか電話番号とかの個人情報を入力すると、本人確認のために電話を通じて確認番号が伝えられ、それを入力することでアカウントが出来上がる。

 Gmailのアカウントができたら、早速これまで使っていたNIFTYのメールボックスからメールをインポートする。26000通もあるのでさすがに時間がかかるが、ログアウトしている間もせっせとインポートを続けてくれて、2日半かかってようやく移し終えることができた。

 インポートしたメールに関しても、Google独自の判断で迷惑メールを判定して、迷惑メールのボックスに分類してくれるようである。これまでNIFTYの方で迷惑メールの判断をされなかった迷惑メールも、正しく迷惑メールと判断してくれているようである。もっとも、NIFTYよりは条件が厳しいようで、油断していると、こちらに必要なメールまで迷惑メールと判断されてしまっていることもあるので、一応迷惑メールの方も一通り目を通し、誤判断があれば手動で受信トレイに移してやる必要がある。こちらの判断で受信トレイに入れてやると、以後はその判断基準が、迷惑メールの判定に反映されているようである。

 これまでのNIFTYのメールをすべて移し終えたら、今後はNIFTYのアカウントに来たメールをGmailのアカウントに、メールボックスに残さずに転送するように設定する。一方、Gmailそのものにも転送設定ができるので、こちらはメールをメールボックスに残しつつPHSのアドレスに転送するように設定する。(続く


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