#255 職場PCの更新(その1)

2006/03/05

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 どこでもそうだとは思うが、職場のPCなどは、たとえ時代遅れのものになったからと言っても、使える限りは勝手に処分して新しいPCに更新してもらえるというわけにはなかなかいかないものである。が、今回どうしたことか、職場内のPCがほとんどすべて一斉に更新されることになった。

 それまで職場で使われていたPCは、席によって整備した年次がまちまちで、もっとも古いものはWindows98のインストールされたノートPCだったりして、いや別にWin98であっても普通に使っている分には今でも十分使えるものだと思われるのだが、ハードをバージョンアップせずソフトの方がどんどんバージョンアップされてくれば、動作はどんどん不安定になり、中には3個くらいアプリケーションを起動するとすぐにフリーズしてしまい、明日にもお亡くなりになってしまってもおかしくないような危なっかしい状態になっているようなものまであった。

 今回これらをすべてリース品に更新し、旧機器のうち比較的新しい年次のものは支店に払い下げ、古い年次のものは処分することになったようである。しかし1台2台程度のPCの更新であれば問題ないが、これを職場内の1000台近いPCすべてについてやるのはなかなか大変なことである。

 やがてでかい箱に入った新しいPCがやってきた。D社の省スペース型デスクトップ機で、CPU3.8GHz、メモリ1G搭載、DVDマルチドライブとそこそこの仕様であるが、HDDが80Gbyteというのはいまどきとしては少々物足りない。まあ仕事で使う分には80Gbyteで足りないということもないのかも知れないが、それを言ったら仕事で3.8GHzのCPUなんてのも要らないだろう。どちらかと言えばむしろHDDの方をもう少し奮発してもよかったのにと個人的には思う。

 ディスプレイはSXGAの液晶型だから、これも仕事で使う分にはまあ合格点だろう。ただ、箱を開けてみて思ったのは、SXGA液晶モニタの割にはスタンドの接地面積がやたらと大きい。思えば以前に使っていたのは本体とディスプレイが一体となったH社のスタンド型のPCで、狭い机の上で使うには設置面積が小さくて非常に都合がよかったのだが、今回整備されたものは以前のものに比べれば場所を取ってしまう。本体の上にディスプレイを載せるとディスプレイの位置が高すぎて見にくいし。

 面白いことにディスプレイは回転可能になっているので、縦表示もできるようになっている。縦表示にすると縦長の書類を編集したりWebを見たりするのに都合がいいので、何人かはその状態で使っているようだ。私もやってみたが、気のせいか文字が見づらくなってしまうのと、ディスプレイの輝度などを調整するメニューが横向きになってしまうので、横向きの設定に戻してしまった。

 職場のPCのセットアップの場合に面倒なのが、グループウェアに参加するためのアカウントの設定である。アカウントの数が限られているので、一度古いPCのアカウントを開放してから、新しいPCでのセットアップを開始しなくてはならない。そして、アカウントを開放してしまえば、その間はメールのやりとりなどが一切できない。メールのやりとりで忙殺される仕事の中で、いったんメールを見られない環境にしてしまうのはなかなか勇気がいる。

 もちろん、旧PCで使っていた仕事関係の文書ファイルやデータファイルなどは、新しいPCにそのまま移植しないとならない。このあたりは、ポータブルなHDDなどがあれば大して手間となる作業でもないのだが、そういうものが無いとなかなか大変である。一応ネットワークで利用できるファイルサーバなどがあるので、そこに一時的にデータを退避するという方法もあるが、皆が移植のために一斉に利用するとファイルサーバがあっという間にパンクしてしまうので、気をつけなければならない。従って、実際の更新作業は、これらの作業がかちあわないよう、スケジュールを調整しつつ、順次移行を行なっていく。(つづく


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