#163 マイライン区分別傾向と対策

2001/04/18

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 お待たせして申し訳ない。ようやくマイラインの区分別傾向と対策である。なお、これを書いている今も各電話会社の割引サービス合戦は続いており、細かい事情はすぐに変わってしまうことをあらかじめ申し添えておく。

市内

 ちょっと前まではNTTの独占でずっと「3分10円」とされていた市内電話も、TTNetが「3分9円」を打出して以来、マイライン施行に向けて熾烈な値下げ合戦が続き、今では3分8.4〜8.5円のレベルにまでなってきた。やればできるのならもっと早く値下げして欲しかったと思わなくもないが、何にせよ、安くなるのはいいことである。
 3分以内の通話ばかりであれば、わずか0.1円でも安い方を選べばいいだろうが、昼間の1時間で高々2円程度という差を気にしても仕方がない。逆に後発型は早朝・深夜でも料金が変わらないので、深夜・早朝で長くかけられるようになる先発型の方がかえって割安になる。
 なお、市内にアクセスポイントを持つプロバイダに電話して夜中に通信するという人はの中には、NTTの「タイムプラス」や「テレホーダイ」などのオプションを利用している人も多いかと思うが、マイラインで他社を利用した場合は、別の電話会社を選択するようになり、電話料金を二重に請求される恐れがあるので、注意が必要である。逆に、プロバイダ接続の際にはマイラインに頼らずに識別番号をきちんと付けて電話するようにし、市内通話の方はマイラインでお好みの会社を選ぶのも手である。最近ではKDDIも同じ料金で長くかけられる「市内ロング」というサービスを開始しており、市内通話が多い人には有効な選択である。

県内市外

 基本通話料で言えばTTNetなどが割安であるが、先発型もいろいろな割引サービスを用意している区分であり、特に早朝・深夜で割引サービスを使えば先発型の方が安くなる。例えばNTT東西の「スーパーケンタくん」は、マイラインプラスに登録し、市内のタイムプラスを設定しておけば、定額料無料で一律40%割引となる。日本テレコムの「局番割引スーパー」は、通話料の大きい上位局番を、1位は45%、2位は35%、3〜5位は25%割り引く。なお、市内以外の3区分マイラインプラス登録もしくはJフォンパックもしくはODNパックの選択で定額料200円が無料になる。KDDIの「だんぜんトークII DX」これにもよく似ているが、こちらは局番ではなく番号式で、それぞれ1位が45%、2位が35%、それ以降が25%である。こちらもKDDI系の移動電話に契約していれば、定額料200円が無料になる。
 それぞれ割引対象や割引率が違うので、通話するところが偏っているかそうでもないか、あるいは契約している携帯電話がどれかによって、これら先発型からオプションつきで選ぶのがいいだろう。

県外

 県内市外で紹介した先発型の割引オプションは、もちろん県外でも有効である。しかし定額料を無料にするには3区分でのマイラインプラスの登録が必要だったりするなど、やや縛りが大きく、割引対象となる区域も限定される。NTTコミュニケーションズのシャベリッチは、条件がそろえば最大56%割引ではあるが、前もって選択した2通話だけと、条件は更に厳しい。
 一方4月1日からサービスを始めたフュージョンの「一律3分20円」というのはなかなか強力である。殊に先発型の通常料金が100km超で80円であることを考えれば、割引を入れてもフュージョンが圧倒的に強い。逆に近距離の県外の場合には先発型の割引併用の方が割安であるものの、通話料が高くなるのは遠距離への通話だろうから、とりあえずマイラインにフュージョンを選択し、頻繁にかける近距離県外の通話は別会社選択で逃げるという手もある。

国際

 国際電話を頻繁にかける人はそう多くないだろう。現にマイラインも、国際電話に関してはデフォルトの設定と言うものがなく、登録しない場合はその都度会社番号を入れるということになる。しかし会社によっては、国際を含めた複数の区分のマイラインプラス登録によって割引サービスを提供している場合もあるので、これらのサービスとの兼ね合いで好きなところに登録すればいいだろう。
 逆に頻繁にかける人にとっては、最もお金がかかる区分であろうから、選択に気を遣うところであろう。しかしマイライン登録を受け付けている会社が必ずしも安い訳ではなく、総じて言えばマイラインに参加していないドイツテレコムがかなり安い。また双方がインターネットに接続可能なら、インターネット電話という選択肢も検討の対象になるだろう。結局頻繁に国際電話を使うようであれば、マイラインの会社に頼ることはほとんどないので、国際の区分に関しては、はっきり言ってどこに登録しても可、という感じである。


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