△ 「パペッツハート」シーン4


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全体灯り。不思議な世界。上前からのぞむがトボトボと歩いて来て腰をおろす。

のぞむ 「…あ〜…結構自信あったんだけどなぁ…IT関係がこんなに厳しいとは…」写真

中央上手から、ブタのような姿の男がキョロキョロオドオド出て来て、のぞむを見つけて近づく。

ブタ 「あの、すみません。」
のぞむ 「はい…」

のぞむ、ブタの姿を見て驚き立ちあがる。

のぞむ 「うわっ!!」

目が合ったまま暫しの間。

ブタ 「すみません。驚かせてしまって。」
のぞむ 「あの…あなた…誰?」
ブタ 「私…誰…なんでしょう?」
のぞむ 「え?……ブタ。」
ブタ 「それはわかっているんですが、記憶が曖昧で…」
のぞむ 「ってか何でそんな格好してるんですか?」
ブタ 「格好?…多分生まれつきだと思いますが。」
のぞむ 「んなわけないでしょ。」

のぞむ、辺りの様子に気づき

のぞむ 「ん?ちょっと待てよ…どこだここ?…あ!なんだそういうことか!」
ブタ 「どういうことです?」
のぞむ 「これは夢だ。このブタは昼間に倉庫で見つけた人形のブタだ。半獣人なブタだけど。」
ブタ 「ブタブタいいますけど、ちゃんと名前ありますから。」
のぞむ 「名前は覚えてるんだ。何て名前?」
ブタ 「ロースです。」
のぞむ 「ロ…ロース?」
ロース 「はい。」
のぞむ 「ブタでロースって…ネーミングに悪意を感じるな…ってか俺の夢だから俺のセンスか?」
ロース 「お名前は?」
のぞむ 「俺はのぞむ。原望。」
ロース 「原?ん?聞いたことあるような…」

下手台袖からが現れるみき。のぞむたちに気が付く。

みき 「あれ?」
のぞむ 「あ、みき。」
みき 「珍しいな、お兄ちゃんが出て来るなんて。ま、いいか。」

みき、二人に近づいて行く。

ロース 「あのこちらは?」写真
のぞむ 「妹のみき。」
みき 「あ!このブタさん、昼間に倉庫で見た…」
ロース 「初めまして。ロースと申します。」
みき 「ロ、ロース?ブタでロース?」
ロース 「はい。」
みき 「…ネーミングに悪意を感じる…ってか私の夢だから私のセンスか?」
ロース 「デジャブじゃないですよね?」

あおいが下前から現れる。のぞむたちに気が付く。

あおい 「あ…」
のぞむ・みき 「あおいちゃん。」
あおい 「珍しいな、2人が一緒に出て来るなんて。ま、いいか。」
のぞむ 「あれ?」
みき 「人形ないのに…」
のぞむ・みき 「普通にしゃべってる。」
あおい 「夢じゃいつもこうだよ。」
のぞむ・みき 「…だよね、夢だもんね。」
あおい 「あ、昼間のブタさん?」
ロース 「え?この方にもお会いしてるんですか?失礼しました、ロースと申します。」
あおい 「ロ、ロース?ブタでロース?…ネーミングに悪意を感じる…ってか私の夢だから私のセンスか?」
ロース 「そんなに悪い名前なんですか?」写真
のぞむ 「だってロースって…あれ…なんか急に眠気が…?」
ロース 「え?」
みき・あおい 「私も…」

のぞむ、みき、あおいフラつく。

のぞむ 「なんで夢なのに眠いんだ…?」

3人あくびをすると夢遊病の様にフラフラと下前ハケに入って行く。

ロース 「ちょっと皆さん?」

ロース、追いかけて下前の手前で止まり

ロース 「…消えた…?皆さんどこへ行ったんですか!」

ロース3人を探しながら下前にハケる。すると下奥から、黄色いつばの黒いキャップを被った
黒い姿の鳥が現れ、前に出て来る。

黒い鳥 「どういうことだ?なぜここに人間が…?」

黒い鳥、ロースの後を追って下前にハケる。暗転。

(作:松本じんや/写真:堂園昭人)

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