トップページ > ページシアター > よそびと診療所 > シーン46 【公演データ】
全体灯り。受付ロビー。シドがやって来る。
シド 「イルージュ。どこです?」
イルージュが現れる。
イルージュ 「いらっしゃいませ、シド管理長。早速ルーモのありかを教えもらいましょうか?」
シド 「人質は?」
イルージュ、カプセルを出す。
シド 「みんな無事でしょうね?」
イルージュ、カプセル内と通信。
イルージュ 「どうです皆さぁ〜ん?」
カプセル内からみんなの声
みんなの声 「助けてくれ〜!」
イルージュ 「ルーモは?」
シド 「ありません。」
イルージュ 「え?」
シド 「本当はルーモのありかも正体も知りません。」
イルージュ 「貴様なめてんのか?」
シド 「いいえ。時間稼ぎをしただけです。」
イルージュ 「時間稼ぎ?なんの?」
シド 「人質を助けるための。」
イルージュ 「何言ってんだ?どうやってこの人質を…ん?」
イルージュ、カプセルを掲げるが形状が変わっている。
イルージュ 「なんじゃこりゃ?!」
シド 「「たまごっち」ですね。」
イルージュ 「い、いつの間に…」
ノノがカプセルを持って出て来る。
ノノ 「本物はこっちです。」
イルージュ 「ノノ?!いったいどうやって?!」
ノノ 「彼のお陰です。」
ぬらりが出て来る。
ぬらり 「ごきげんよう。」
イルージュ 「ぬらり?」
ノノ 「疑似生命体はカプセルも抜けられる。」
イルージュ 「なにっ?」
ぬらり 「もう少し妖術の勉強が必要でしたね。」
シド、カプセルを出してイルージュに向ける。
シド 「ここでゲームオーバーです、イルージュ。」
トロンが現れる。
トロン 「いいえ、ゲームはもう少し続きます。」
シド 「トロン…」
イルージュ、トロンの元へ逃げる。トロン、何かを掲げる。
トロン 「下手な真似はしないで下さい。ルーモを起動させます。」
イルージュ 「見つけたのか?。」
トロン 「いえ。これは起動スイッチ。偶然手に入れました。ルーモ自体はまだ。」
ノノ 「スイッチ?…あれは…」
トロン 「ですが近くにはある。このスイッチを押せばみんな死ぬ。」
ぬらり 「あなたの目的は何です?」
トロン 「話し合いをしたいだけです。ノノと2人にしてもらえますか?」
シド 「そんな事…」
ノノ 「わかりました。」
ぬらり 「ノノ先生。」
ノノ 「やむを得ないでしょう。皆さんを頼みます。」
ノノ、シドにカプセルを渡す。
トロン 「イルージュ。君は後20分逃げまわりなさい。」
イルージュ 「え?」
トロン 「君が打たれた薬は20分後に切れます。そうすればまた幻覚を使える。」
イルージュ 「そういう事か。しかしルーモはどうする?」
トロン 「私がありかを聞き出します。あとはご自由に。」
イルージュ 「わかった。」
イルージュ、逃げる。
ノノ 「本当に話し合いをするんだな。」
トロン 「はい。静かな場所がいいですね。」
ノノ 「いい部屋がある。」
ノノ、ハケる。トロンがついて行く。シド、ぬらり、歯がゆいが動けない。
ぬらり 「あのスイッチがあってはどうにも…」
シド 「くっそぉ…」
そこにコルティナ、ペック、メック、ソルトが走り込んで来る。
ペック 「シドさん!」
シド 「君たち。」
コルティナ 「状況は?」
シド 「人質は取返しましたが、トロンがルーモの起動スイッチを手に入れました。」
メック 「くっそぉ!」
ソルト 「ノノ先生は?」
シド 「トロンが差しで話したいと言ってどこかへ。」
ソルト 「なんだよそりゃ…」
シド 「例の生物は?」
メック 「(カプセルを出し)ここに。メルさんが捕まえたんですが、メルさんの行方がわからなくて。」
コルティナ 「イルージュは?」
シド 「薬が切れるまで逃げ回っています。」
ペック 「薬が切れたらまた幻覚を使って逃げちまう。」
シド 「また薬を作れませんか?」
ぬらり 「20分ではギリギリですね。ミオさん達が必要です。」
コルティナ 「私の部下をカプセルから出してくれ。」
ペック 「アテナさんも!」
シド 「みんな一度出します!」
シドがカプセルの一つをソルトに渡し、カプセルを袖に向けるとシュワワッと音がして、アテナ、ロッサ、コルティナ隊、モント、が出て来る。
ソルトがカプセルを袖に向けると、里桜、ベルル、ミオ、カンナ、ハナ、ミュン副長官が出て来る。
里桜 「やっと出られた…」
コルティナ 「副長官!」
ミュン 「私は大丈夫です。」
ペック 「アテナさん!イルージュを捕まえに!」
メック 「今なら奴は丸腰です!」
アテナ 「シドさん。」
アテナ、シドにカプセルを渡す。
アテナ 「行くよ!」
ペック・メック 「ラジャ!」
コルティナ 「お前たちも!」
コルティナ隊 「ラジャ!」
アテナ組、コルティナ隊2人がはける。
ぬらり 「ミオさん、ハナさん、カンナさん。もう一度薬を作りましょう!」
ミオ・ハナ・カンナ 「はい!」
ぬらり、ミオ、ハナ、カンナがハケる。シド、アテナのカプセルを袖に向けると、モス爺、
荒川、炭原、TD、雪子、その他の人質も出て来る。
里桜 「ゆっこ!」
雪子 「里桜!」
シド 「皆さん無事の様ですが、状況は危機的です。」
コルティナ 「もうルーモを破壊するしか危機を回避するすべはない。」
ソルト 「でもどこにあるのかわからない。」
ロッサ 「この星のどこかにあるはずなのに。」
ミュン 「艦隊は?」
コルティナ 「攻撃態勢は整っています。」
里桜 「攻撃って、この病院が攻撃されるんですか?」
コルティナ 「いや、この星ごとだ。」
里桜 「この星ごと?!」
コルティナ 「在処のわからないルーモを破壊するには、星ごと破壊するしかない。」
里桜 「それじゃ皆さんが地球を滅ぼす事になるじゃないですか!」
ミュン 「銀河を守るためには仕方のない犠牲です。」
里桜 「銀河をって…どういう意味です?」
ミュン 「最高機密ですがお話しましょう。これは犠牲になった仲間からの情報です。ルーモは今、一時停止状態です。再び動き出せば…この銀河の全ての生命が消えてしまいます。」
ソルト 「何だって?!」
大きなざわめきが起こる。
里桜 「そんな…」
モス爺 「どこにも逃げようがないじゃないか…」
ミュン 「逃げる方法はあります。これから我々の宇宙船へ避難します。」
コルティナ 「そのまま7万光年先の銀河連合本部までワープする。」
ミュン 「ルーモがどんなに早くても光の速度は超えません。つまり光が届くまでに7万年以上の余裕はあります。」
ベルル 「その間に地球を破壊する?」
コルティナ 「いや、すぐに破壊する。」
里桜 「地球のみんなは…」
ミュン 「残念ですが全ての地球の生命体を避難させるのは不可能です。」
里桜 「そんなのって…」
ミュン 「準備を。」
コルティナ 「はい。(通信)コルティナだ。シールドの一部解除の準備を。…わかった。(通信を切る)シールド解除まで約10分。」
ミュン 「際どいですね。とりあえずみなさんは出口の方へ。」
全員下手にゾロゾロと移動するが、里桜は動かない。雪子が里桜の腕を握る。
里桜 「そんなのって…そんなのって…」
暗転。
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)