トップページ > ページシアター > よそびと診療所 > シーン38 【公演データ】
下手灯り。ミュンの体内。食道付近。中央に里桜が頭を下げてしゃがんでいる。顔を上げて立ち上がる。
里桜 「え?もしかしてここが副長官の体内?」
ノノが出て来るが、眼鏡と白髪以外、背格好がまるで違い、副長官に似ている。
少年ノノ 「そうです。上手く入り込めましたね、里桜さん。」
里桜 「…誰?」
少年ノノ 「ノノです。」
里桜 「え?!全然ノノ先生じゃないけど…」
少年ノノ 「すみません。このシステムでは認識しやすいように、人の姿のアバターに見えるんです。」
里桜 「先生なんでそんなかっこうに?」
少年ノノ 「アバターは全て私の記憶にある人物やキャラクターの姿になるんですが、これは私が子供の頃の姿です。」
里桜 「え?!子供の頃こんなだったんですか?なんかお母様にそっくり。」
少年ノノ 「母似でしたので。」
里桜 「ってか瓜二つ。」
ノノ、ベルルに通信。
少年ノノ 「ノノです。二人とも無事に食道付近に到着しました。今から探ります。」
里桜 「探るってどうやって?」
少年ノノ 「臓器や細胞に話を聞きます。」
里桜 「そう言えば話が出来るって言ってましたよね?」
少年ノノ 「今ならあなたもできますよ。」
里桜 「え?私も?なんか「働く細胞」みたい…」
少年ノノ 「活動可能時間は約20分。危険だと感じた場合はアームバンドのスイッチを押して下さい。」
里桜 「(アームバンドを確認し)これか。」
少年ノノ 「さっそくここ、食道の細胞に聞いて見ましょう。(袖に)すみませ〜ん。」
定食屋の店主の様な男が現れる。
店主 「へいらっしゃい。」
里桜 「え?この人が食道の細胞?」
少年ノノ 「姿は近所の定食屋の店主さんです。」
里桜 「あ、「しょくどう」つながり?」
少年ノノ 「すみません、ここに怪しい人が来ませんでしたか?」
店主 「ああ、来た来た、妙な格好の3人組が。」
里桜 「3人組?」
少年ノノ 「三つの頭脳、ボウドロンに間違いありません。ここで何かしましたか?」
店主 「いや、通り過ぎただけだ。右の気管支の方に行ったよ。」
少年ノノ 「ありがとう。行きましょう。(通信)右肺の気管支に向かいます。」
ノノ、里桜ハケ、店主は戻る。
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)