△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン38


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上手前、エレベーター内明かり。

ミー 「よし!全員乗れた!暗号ボタンは?」写真
納谷 「押しました!」

トカゲ、へたり込む。

しろ 「トカゲさん大丈夫ですか?」
トカゲ 「ちょっと効いたぜ。お前を敵にしない方がいいな。腕がもげちまった。」

トカゲ、もげた自分の腕を持っている。

みんな 「うわあ!」
トカゲ 「大丈夫だ!また生えてくらあ。別に驚きゃしねえ。」
松木 「いや、キモいです…」
金沢 「これでやっと助かりますね…。」
サンダー 「ねーねー、この後「冒険ダン吉」ごっこしようぜ!」
金沢 「ん?何かなそれ?」
カーコ 「冒険ダン吉?…あ、思い出した!ごっこあそび好きのハナタレ巻乃助!」
サンダー 「え?お姉ちゃん誰?」
カーコ 「昔一緒にあそんだカラス天狗よ!」
サンダー 「え!カラスのおねえちゃん?!」
ミー 「知ってるの?」
カーコ 「100年前に一緒に遊んだ事あるの!私が妖怪だって信じてくれた唯一の子。」
松木 「100年前?」
サンダー 「みんな信じてくれないんだぜ。小太郎たちにはバカにされて石投げられたし。」
カーコ 「ごめんね。でも嬉しいよ、あの後空襲で死んだのかと思ってたけど生きてて良かった。」
コト 「100年ぶりの奇跡の再会だね。」
金沢 「あの、このエレベーター下るのも遅くないですか?」
早乙女 「早める裏技ボタンとかないの?」
納谷 「ないですよ。」
服部 「あ、まずい…」
ミー 「え?」
服部 「奴らをさっきより遠くに飛ばせなかった…」
ミー 「どこに飛ばしたの?」
服部 「下のスタバ。」
ミー 「はあ?!すぐそこじゃん!ってかエレベーターの下で待ち構えてるよそれ!」
服部 「すまん!あ、麻美のあの、絶対零度ってまだ使えないのか?シャドーが入ってきたらすぐに凍らせてくれれば、すぐに私がコピーした能力で奴の魂を抜いてやる!」
トカゲ 「無理だ。地下の施設でパワーを増幅させなければ、やつを冷凍はできねえ。せいぜいパーシャル冷凍くらいだ。」
カーコ 「中途半端…」
納谷 「突破するしかない!」
松木 「どうやって?」
納谷 「エレベーターのスピードを上げます!」
ミー 「できるの?」
納谷 「やってみます!僕のパワー全開で!」
早乙女 「もうすぐ3階!」
納谷 「つかまってて下さい!はあああ!」

ガタンという音と共にエレベーター急降下

みんな 「うわあああ!」写真

エレベーター明かりが消え、下手台明かり。愛と鬼塚。

「あ〜あ、ものすごい勢いで通過されちゃった。中々しぶといね。95点。」
鬼塚 「どうする?下は罠だらけだよ。」
「ここまで来たら行くしかないでしょ。ちょっと作戦練りましょ。スタバ行く?」
鬼塚 「行く。」

下手台明かりが消え、エレベーター。

みんな 「うわあああ!」
納谷 「ブレーキかけます!」

ブレーキ音。みんな床にへばりつく。

みんな 「うええええ!」

ガタンという音で、エレベーターが止まり、ポーンという音でドアが開く。

納谷 「つ、着きました…」

みんなフラフラでドアを出るが、子供にされた6人は大喜び。

サソリ 「せんせー!もう一回乗りた〜い!」
金沢 「絶対無理…」
松木 「タワーオブテラーの100倍こえ〜。」

納谷、倒れ込む。

早乙女 「カイト!」
納谷 「大丈夫…体中痺れてるけど…」
トカゲ 「中々やるなカイト。タコのくせに、骨があるじゃねえか。」
納谷 「飛ぶ方のたこですから。」
ミー 「ここからは、瀬名さんの作戦通りに行きましょう。トカゲさん、瀬名さんの意識が戻るまではあなたが一番頼りです。怪我はお辛いと思いますが、手を貸して下さい。」

トカゲ、もげた腕を差し出す。

トカゲ 「一本でいいか?」
ミー 「いや、その手じゃなくて…」
トカゲ 「わかってるよ。だがその前に作戦の追加をさせてくれ。君の手も必要だ。」
ミー 「はい。」

ブルー転。みんな各位置にスタンバイ。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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