△ 「悩める王子の惑星」シーン22


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町の病院。シュミット、ジャスミン、アーモンド、グラマン出て来る。シュミットはアーモンドから渡された袋を持っている。

シュミット 「分かった。早急に調べとく。」
ジャスミン 「お願いします。」
グラマン 「例の患者は?」
シュミット 「命に別状はないわ。メリールーが治療中。」
ジャスミン 「例の患者って?」
グラマン 「いや、それは…」写真

ハヤブサが飛び出して来る。それを追ってメリールーとミルも出て来る。グラマン、銃を構える。

ハヤブサ 「ちくしょお!俺に触るんじゃねえ!」
メリールー 「まだ動いてはいけません!」
ハヤブサ 「うるせ…うっ…」

ハヤブサ、へたり込む。

メリールー 「ミル。鎮静剤。」
ミル 「はい。」

ミル、ハヤブサに鎮静剤をうつ。

ハヤブサ 「やめろ!…ううっ…」

ハヤブサ、少し大人しくなる。

シュミット 「ここまで回復するなんて大したもんじゃない。」
ハヤブサ 「ちきしょう…殺せ…殺してくれ…」
シュミット 「それは医者にはできない相談ね。」
ジャスミン 「何者?」
グラマン 「敵の特攻兵だ。」
アーモンド 「特攻兵?!」
グラマン 「あんたらと一緒に落ちた不発のミサイルの中に入ってた。」
ジャスミン 「何ですって?」
アーモンド 「人間ミサイル?」
グラマン 「王子の悩みをまた増やしやがって…」

シュミット、ハヤブサを抱え

シュミット 「さ、部屋に戻りましょ。ミル、ベルト付きのベットお願い。」
ミル 「はい。」

ミル、ハケる。メリールー、立ち眩む。アーモンド抱える。

アーモンド 「うわ、大丈夫?」
メリールー 「はい…」
シュミット 「メリールー、よくやったわ。少し休みなさい。」
メリールー 「はい…」
アーモンド 「僕がつれてくよ。」

シュミットはハヤブサを、アーモンドはメリールーを抱えてハケる。

ジャスミン 「特攻も銀河協定違反。とんでもない奴らね。」写真
グラマン 「あの様子じゃ情報は聞き出せそうにないな。」
ジャスミン 「やつらも相当焦ってるんじゃ?」
グラマン 「その通り。実は昨夜、銀河連合との通信が一瞬だけつながった。今度の調査団はかなり大人数で来るらしい。」
ジャスミン 「今度こそジモラスの悪事がバレるわね。」
グラマン 「だから怖い。」
ジャスミン 「え?」
グラマン 「バレる前にさっさと証拠をつぶそうとするだろう。」
ジャスミン 「総攻撃が近いって事?」
グラマン 「恐らく。それより例の犯人は?」
ジャスミン 「もう少しで。」
グラマン 「急いでくれ。下手をすればこの国は…総攻撃の前に内側から潰れちまう。」

2人ハケる。

(作:松本じんや/写真:関口空子・はらでぃ)

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