「心海のサブマリナー」シーン３０ 「心海のサブマリナー」シーン３０トップページ > ページシアター > 心海のサブマリナー > シーン３０ 【公演データ】
石川が力なく出て来る。
石川 「また…助ける事ができなかったな…すまない…とびすけ…。」
根本 「助けてあげましょうよ。とびすけくん。」
石川 「艦長。」
根本 「艦長はよして下さい。勤務外です。石川さん。今まであなたにどれだけ助けてもらったか。あなたが副長でどれだけ頼りになったか。この辺で恩返しさせて下さい。」
石川 「根本…。しかし助けるったってどうやって？依頼もないし。」
根本 「確かに倉内には厳重な警備がついています。でも犯人側の警備は手ぬるい。」
石川 「犯人に潜り込むのか？」
根本 「チームワルキューレの近藤くんと土方くんに情報を流してもらいました。犯人は川口刑事です。」
石川 「川口か…しかし、バッカス号は修理ドックだ、どうやって…。」
根本 「こいつに手伝ってもらえば大丈夫。」
ささがにが出て来る。
石川 「ささがに？！こいつにポイントを食わせるのか？」
根本 「我々のポイントはたんまりありますから。」
ささがに 「ごちになるのね〜。」
石川 「しかし、それでも足りないんじゃ。」
根本 「いえいえ、足りそうですよ。」
岡田、布施、紀之、有沢、出て来る。
石川 「みんな…」
全員、ささがにから武器を受け取る。
岡田 「心は一つじゃき。」
石川 「いいのか？全員地獄行きだぞ。」
有沢 「煮え切らないまま天国に行くよりましよ。」
布施 「三億円より価値がある仕事です。」
紀之 「バカは死んでも治らないってね。」
石川もうなずき、武器を取る。
根本 「さて、愛しのバッカス号を奪いに行きましょうか。（石川を見て）石川や…」
石川 「（フッと笑い）浜の真砂は尽きるとも…」
全員 「世に盗人の種は尽くまじ。」
みんなニコリと笑い、根本がうなずくとほかでもございませんが全員がうなずき、走り去る。
（作：松本じんや／写真：はらでぃ）