△ 「心海のサブマリナー」シーン12


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岡田、布施、ほおずき、紀之,山田、川藤、並ぶ。そこに有沢が入って来る。

川藤 「有沢さんどうでした?」写真
有沢 「うるさい。」
岡田 「やっぱり駄目だったか。」
布施 「新人、どこの担当ですかね?」
有沢 「コックピットには死んでも入れないわよ。」
川藤 「死んでますけどね。」
岡田 「じゃ、一番遠い機関部?」
紀之 「は?面倒な新人これ以上いらないよ。」
山田 「うわぁ…」
ほおずき 「来なんした。」

全員姿勢を正す。根本、石川、光彦、まほろば、ささがにが入って来る。有沢は帽子を深くかぶる。

岡田 「艦長副長に敬礼!」

全員敬礼。

岡田 「なおれ!」

全員気を付け。

石川 「休め!」

全員休め。

根本 「皆さんご苦労様。まずはほおずきさん、お帰りなさい。」
ほおずき 「はっ!出戻りやんした!」
根本 「ポセイドンでは大変でしたね。無事に戻って来てくれて嬉しいです。」
ほおずき 「恐悦至極でありんす!」
根本 「で、こちらが新人の神くんです。」
光彦 「神光彦です!宜しくお願いします!」
根本 「神くんには水雷部を担当してもらいます。」
布施 「え?あ、はい!」
紀之 「おめでとう。」写真
根本 「さて、今回の任務です。倉内来人、21歳、巡査。死亡指数は低めですが、心が凍りかけているとの事。まずは解氷作戦、その後救出作戦に移ります。解氷作戦のベクトルは、我がチーム得意の『恋心』。」

みんなテンション上がり気味にどよめく。

光彦 「恋心?」
根本 「周知の通り、トップクラスの艦が軒並みミッションに失敗しています。あのポセイドンですら…。恐らく魔界の仕業には違いありませんが、今回はいつもの攻撃と明らかに違います。心してかかりましょう。」
石川 「出航は明朝マルロクマルマル。集合はマルゴーヨンゴー。それまでに準備を終える事。以上!」
全員 「了解!」

まほろば、光彦、布施を残してみんなハケる。

光彦 「なあ、魔界って?」
まほろば 「人間界、霊界とは別の次元にある魔族の世界です。」
光彦 「魔族って、悪魔?地獄とかにいる?」
まほろば 「いいえ。地獄はここや天国と同じ霊界です。地獄の住人は悪魔じゃなくて鬼です。」
ささがに 「おれだおれだおれだおれだ!」

間。

まほろば 「厄介な連中ですが、我々と同じ世界の住人です。」
光彦 「へえ。」
まほろば 「ところがもっと厄介なのが魔界の連中です。奴らはこの霊界や人間界を魔界に取り込もうとしているのです。」
光彦 「取り込まれたらどうなるの?」写真
まほろば 「霊界も人間界も全部悪魔の巣窟になるでしょうね。ま、そう簡単にはいかせませんが。」
光彦 「なんかわかんないけど、こえ〜…」

まほろば、光彦、布施の隣に。

まほろば 「布施くん宜しく。」
布施 「はい。」
光彦 「宜しくお願い致します。」
布施 「宜しく。」
まほろば 「神くん。『三億円事件』は知ってますよね?」
光彦 「あ、それは知ってる。あれでしょ、白バイ警官のふりして現金輸送車奪って、結局つかまらなかった。」
まほろば 「布施くんはその犯人です。」
光彦 「へぇ、犯人…犯人?!!」
布施 「君らの世代でそこまで知ってるなんて珍しいね。」
光彦 「いや、え?本当に本者の?!つか死んでたんだ犯人。」
布施 「ああ、事件後わりと直ぐにね。」
光彦 「そうなんすか…」
布施 「そんな事より早速仕事だ。」
光彦 「あ、はい。」
布施 「まずは魚雷の選別。」
光彦 「魚雷の選別?」
布施 「ミッションに合った魚雷を選ぶんだ。」
光彦 「おお、なんかプロっぽい。」
布施 「さ、行くぞ。」
光彦 「はい!」
まほろば 「では後ほど。」

光彦は布施について行き、まほろばとささがには別方向に。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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