△ 「あげぞこ先生」シーン23


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字幕「宮城県 フラワービレッジ・ファミリー牧場」
明転すると、宇崎、出て来る。

宇崎 「うわあすごい!ほんとに一瞬で牧場来ちゃった!あれ?みんなは?…あ、いた!せんせ〜い!」

服部出て来る。

服部 「おお。無事か?」
宇崎 「麻美ちゃんは?」
服部 「あそこだ。」
宇崎 「あ、いた。あー、もう既に相当嬉しそうじゃないですか。」
服部 「ん?…ああ…そうみたいだな。」
宇崎 「…あれ?」写真
服部 「え?」
宇崎 「あげぞこ先生は?」
服部 「あ、そう言えば…」

ハケからガシャ〜ン!という音と共に牛の声。そして上底の悲鳴。

上底 「のおおおおおおっ!」
服部 「牛舎の方だ。」

上底、ツナギにテンガロンハットの男、秀一郎に羽交い締めにされて出て来る。

上底 「はなせって!」
秀一郎 「あぶねって!」
上底 「はなせって!」
秀一郎 「あぶねって!」
上底 「はなせって!わかったから!」

服部、秀一郎の顔を見て。

上底 「うわあ!また同じ顔!」
秀一郎 「おなず顔?あ〜、弟たつとかぁ。」
上底 「弟たちって、待てよ…花村ちゃんが「双子じゃない」って言ってたのは…」
秀一郎 「三つ子だからなぁ。」
上底 「そういうことか…」
宇崎 「初めまして!あの、私達…」
秀一郎 「あ〜、弟たつから聞いてるよお!須崎ちゃんに、鳥取ちゃんに、アメ横ちゃんだべ?」
上底 「えっ?…」
服部 「えっと…」
宇崎 「大体あってます。」
上底・服部 「えっ?…」
秀一郎 「ウェルカム・トゥー・フラワービレッジ・ファミリー牧場!!」
上底 「フラワービレッジ?」
宇崎 「ああ!花村を英語にして?」
秀一郎 「ざっつ・らいとぉ!俺は三兄弟の長男、花村秀一郎だぁ。ないすとぅみーちゅー!」
3人 「ないすとぅみーちゅー…」
宇崎 「ちょっと上底先生とかぶってません?」
服部 「田中義剛ともかぶってる。」
上底 「お、お世話になります。」
秀一郎 「それよりアメ横ちゃ〜ん!」
上底 「上底友吉でゅえっす。」
秀一郎 「上底…もこみち?」
上底 「間違いだけど責める気はしない。」
秀一郎 「ダメだよぉ、アメ横ちゃん。」
上底 「あ、戻った…」
秀一郎 「危ねえぞぉ、牛の前に突然現れちゃあ。びっくりすた牛にぶっ潰されっつまうべ!」
上底 「いや、ボクだって好きであんなとこに出て来たんじゃ…」
秀一郎 「それぬぃ、びっくりして乳出さなくなる事もあんだぁ。気〜つけてけろ。」
上底 「だからボクのせいじゃ…」
宇崎 「沢山いますねえ!何頭ぐらいいるんですか?」
秀一郎 「今は50頭いるよぉ。」
上底 「50頭も?!」
秀一郎 「いやいや、ほとんど近ぐの農家から預かってる牛だ。うつの子は2頭。」
宇崎 「2頭。」
秀一郎 「んでも去年の、「日本美味しいミルクアワード」で金賞とったんだぁ、ヨンジュンの方がぁ」
上底 「ヨンジュン?」
服部 「牛の名前ですか?」
秀一郎 「んだ。死んだ婆ちゃんが韓流スターが好きでなあ。」
宇崎 「でも雌牛ですよね。」
秀一郎 「ちなみにもう1頭の方の名前は…」写真
上底 「待って!当てて進ぜよう…ビョンホン!」
秀一郎 「ブー!」
上底 「シウォン!」
秀一郎 「ブー!」
上底 「グンソク!」
秀一郎 「ブー!」
上底 「ビン!」
秀一郎 「ブー!」
上底 「ドンゴン?」
秀一郎 「ブー!」
上底 「降参…」
秀一郎 「正解はぁ!」
上底 「正解は?」
秀一郎 「「ぺ」。」
3人 「「ぺ」?…ああ…」
上底 「やられた…」
秀一郎 「お、あれが鳥取ちゃんの娘さんか?」
服部 「あ、はい。」
秀一郎 「時間ないんだべ、早速乳搾りやっぺ〜!」
3人 「ペ〜。」

照明が変わって3人ハケる。

(作:松本仁也/写真:はらでぃ)

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