「1／4 breed」シーン１６Ｄ 「1／4 breed」シーン１６Ｄトップページ > ページシアター > 1／4 breed > シーン１６Ｄ 【公演データ】
ドワスレの車。
今井 「どうですか、警部？」
ドワスレ 「ここでもないな、全く気を感じない。」
今井 「ショッピングセンターの方に行きますか。」
ドワスレ 「あぁ。」
ドワスレの携帯が鳴る。
ドワスレ 「すまん、出てくれ。」
今井 「はい。…はい、角田の携帯です。あ、ネムさん。え？悪かったですね僕で（ドワスレ苦笑）ええ、そうなんですか。はい、分かりました。（電話を切る）ネムさんからでした。車がガス欠でとまっちゃったそうです。アブラスマシさんの知り合いの所に一旦かくまってもらうそうです。」
ドワスレ 「そうか。」
今井、ダッシュボードのメモを見つける。
今井 「何ですか、これ？」
ドワスレ 「ん？あぁ、それか。昨日アパートで襲われた妖怪のリストだ。さすがにファイリングするわけにもいかんだろう。」
今井 「カッパ、ロクロ。カッパってあのカッパ？」
ドワスレ 「ああ。ロクロはろくろ首だ。」
今井 「ちょっと見てみたかったなぁ。」
ドワスレ 「（メモを覗いて何かに気付き）ん？ちょっと待て。見せろ。」
今井 「はい？」
ドワスレ 「そのリスト、もう一度見せろ。」
今井 「はい。」
ドワスレ、運転しながらリストをじっと見る。
今井 「警部、前、前。」
ドワスレ 「しまった！」
ドワスレ、急ブレーキを踏む。今井、フロントガラスに頭をぶつける。
今井 「痛っ！どうしたんですか、警部？！」
ドワスレ 「なんで気が付かなかったんだ？」
今井 「は？何を？」
ドワスレ 「まずいぞ！今井君、電話かせ！」
今井 「は？はい。」
ドワスレ 「早く！」
今井 「はいぃ〜っ！」
二人ハケる。
（作：松本仁也／写真：広安正敬）