「ブリジニツィー」シーン18a 「ブリジニツィー」シーン18aトップページ > ページシアター > ブリジニツィー > シーン18a 【公演データ】
闇の中、島袋の声。
島袋 「お〜い！８係のみんな〜！何処行った〜！」
明転。島袋入って来る。
島袋 「あらら、困りましたね。みんなバラバラですか。それとも私だけ迷子かな？」
鈴木が入って来る。島袋、気配に気づき銃を向ける。手かざしして誰がいるのかを知る。
島袋 「鈴木か？」
鈴木 「ああ。」
島袋 「生憎、上原君と違って姿も見えんし声も聞こえんが、気配だけは感じ取れるんだ。」
鈴木 「分かってる。」
島袋 「すまんな。僕のせいで成仏できなくて。」
鈴木 「いえいえ。」
島袋 「やっぱり僕が死なないと成仏できないのかな？」
鈴木 「あんたを恨んでいるとすればね。でも、それがよくわかんないんだ。」
島袋 「恨んでるんだろうね。」
鈴木 「かもね。とにかく、何かやり残した事があってスッキリしないんだよ。」
島袋 「僕が死ぬ時は迎えに来てくれ。」
鈴木 「僕で良かったら。」
島袋 「頼んだよ。」
鈴木 「まかせろ…おっと、誰か来たよ。じゃっ、また。（股を叩いて去る）」
島袋 「（気配が消えたのに気付き）…鈴木？（更に別の気配に気付く）」
（作：松本仁也／写真：広安正敬）