咬合調整は歯周病の病態を悪化させる因子である外傷性咬合(咬合性外傷を引き起こす咬合状態)を除去し、適切で機能的な咬合接触を与 えるために行います。原則として、歯肉の炎症が消退してから行います。
早期接触とは、咬頭嵌合位に至る 経路で、ある歯が他の歯よりも先に接触する状態を指します。具体的には、口を開けた状態からカチカチ噛んでもらったときに、揺さぶられる歯がある状態を指 します。
咬頭干渉とは、咬頭嵌合位から側 方運動をしたときに、ある歯の咬頭が強く干渉している状態を指します。具体的には、口を閉じた状態から左右に歯ぎしりしてもらい、揺さぶられる歯がある状 態を指します。
咬頭嵌合位ではJankelsonの分類にしたがって調整します。
T級 : 下顎の頬側咬頭外斜面を削合
U級 : 上顎の舌側咬頭外斜面を削合
V級 : 下顎の頬側咬頭内斜面を削合(または上顎の舌側咬頭内斜面を削合)
前歯部は下顎の切縁を削合
作業側ではBULLの法則にしたがって調整します。
上顎 : 頬側咬頭内斜面
下顎 : 舌側咬頭内斜面
平衡側ではMIBL
の法則にしたがって調整します。
下顎頬側咬頭近心内斜面
前方運動は上顎前歯舌側面を調整します。
中心滑走はMUDLの法則にしたがって調整します。
上顎咬頭 : 近心斜面
下顎咬頭 : 遠心斜面
最終更新2013.1.8