歯周病について

歯周病の治り方

 歯周病が治った状態とは、歯周ポケットが浅くなり(概ね4mm以下)、その部分の腫れが治まって血が出なくなることです。
 歯周ポケットが浅くなるのは、歯ぐきの腫れが治まってひきしまることによります。これは表側では治療前よりも歯ぐきが下がってみてます。一方、ポケットの底の部分では底上げされた状態となります。
 歯磨きだけでも、きちんと行なっていれば歯ぐきは少し下がります。表側からの見た目だけで判断してしまうと、「歯磨きしたからもっと悪くなった」「歯石取りをしたらもっと悪くなった」と勘違いされることもありますが、実際にはすでに歯周ポケットが存在している部分は、歯と歯ぐきをつないでいる部分が失われていることを理解しておく必要があります。

 歯ぐきが下がる量と、底上げされる量は歯周ポケットの深さによって異なります。治療前の歯周ポケットが深いほど、歯ぐきが下がる量が大きく、底上げされる量も大きくなります。


歯周ポケットは4mm程度。治療後の歯ぐきは引き締まった状態。
歯ぐきが下がる量は少ない。

歯周ポケットは6mm程度。歯ぐきの手術を行なったもの。
歯ぐきの下がる量は大きい(上の歯は入れ歯です)。


歯を残すことができない場合には抜歯になることもあります。

 

再生療法

 現在の再生療法は限界があります。周りに骨の壁がある部分には再生が望めますが、平らに骨が無くなっている部分にはほとんど再生が望めません。

 科学的根拠の高い論文から総合的に分析をすると、歯周ポケットの底上げ量は一般的な歯ぐきの手術と比較して、再生療法では1.2mm程度良くなります。

 再生療法は保険診療ではできません。平均的には5万円前後になります。1mmより良くするのに5万円かかるわけですが、これを治療費に見合うと考えるか、そうではないかは個人ごとに価値がわかれるといえます。

 

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最終更新2006. 3.11.