ぬいぐるみの「うめ吉」誕生秘話


「うめ吉」は、もともと「中島潔」氏の絵から生まれたのは、もう皆さんご存知の通り。

では、何故ぬいぐるみの「うめ吉」が誕生したかを昔の日経流通新聞の記事で見つけました。以下は、その原文です。


日経流通新聞 1986年 1月16日 掲載

オリエンタルトーイの「中島潔シリーズ」――夢多いぬいぐるみ(開発トピックス)
 
「風の画家」といわれる中島潔氏のイラスト画に登場するキャラクターをそのままデザインしたぬいぐるみ「中島潔シリーズ」(定価:千三百円―二万五千円)が人気を呼んでいる。中島氏の人柄やイラストの持ち味が融け合い独特のイメージを作り上げている。

中島氏のイラストには必ず一匹の子犬が描かれている。四年前、名古屋で中島氏の個展が開かれた時、子供たちの関心はこの子犬に集まり、「この犬のぬいぐるみやバッジがあるといいなあ」との声が出ていた。

創造教育センターの阿部進氏がこの個展を見て、親友の中島氏と商品化を考えていた。この時、がん具メーカーのオリエンタルトーイの細田明社長と出会った。

阿部氏と細田社長は「心の時代と言われ、見つめ合える温かみのある“おもちゃ”をと考えていたが、この子犬はまさにそれ」ということで五十八年の秋に子犬のぬいぐるみ「うめ吉」を発売した。

同社企画室では「シンプルで派手さはないが、ぬいぐるみの後ろ姿にも中島氏の情感がにじむよう丹念に仕上げた」という。

店頭での販売方法もひと味変えた。母との再会を待ちわびる子犬というストーリーを設定、販売員が客にさりげなく話すようにしている。

その後発売した「おふう」「おうめ」「小空蔵さん」など、すべて「うめ吉」のわき役だが、民話のような物語をのせた独特のイメージ作りが子供の夢を膨らませた。

中島氏の個展と連動させた全国キャンペーンも当たり、同シリーズ全体で年間五億円売れている。最近は一万円を超える商品の人気が高い。


なるほど、確かに「うめ吉」の後ろ姿は可愛い!

猪首なのはお犬さんだから仕方ないけれど、しっぽがラブリーなんですよね。

ついツンツンしてしまうのは、ふくさちだけではないはずだ!!

当時の店頭での販売方法は、今も銀座の「博品館」で生きています。

うめ吉のわき役の「おふう」は真っ白なふわふわの梟で、今人さんが画像提供してくださいました。

おふう  今人さん画像提供

「おうめ」は謎です。猫だという、ウワサあり。

「小空蔵さん」は、絵本「うめ吉わん!」の中に出てくる、赤い涎掛けをかけたお地蔵さんです。

絵本の中でうめ吉に、ひどい事されてるんですよ〜。

ぬいぐるみになっていたなんて、初めて知りました。


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