ガーデン・シティ
〜よそのお宅のお庭を訪ねるツアーのお話〜


カンタベリー平野の中央に位置するクライストチャーチは、人口約35万人の南島最大の都市です。

市街地にはエイボン川が蛇行しながらゆっくりと流れ、人々の生活にすっかりとけ込んでいます。

歴史的な建物も数多く残されていて、「イギリス以外で最もイギリスらしい街」でした。

 

クライストチャーチはNZのどこの都市よりもガーデニングが盛ん。

グリーンフィンガー(緑の指:園芸愛好家)たちが、自分の庭を芸術作品のように飾り立てています。

NZで最もポピュラーな趣味は、ガーデニングとウオーキングなのがうなずけます。

綺麗な庭を造り、それをよその方にもお見せする。なるほど、なるほど。

ギャラリーがいれば、製作者にもハリがあるというものです。

 

そういうわけで、自宅のお庭を一般に公開している方がたくさんいらっしゃいます。

せっかくだから、とプライベート・ガーデン拝見とハンギング・バスケット作成を体験するハーフ・デイ・ツアーに参加してきました。

私たちはツアーに参加でしたが、個人でももちろん見学可能です。

ただし事前予約をするのを忘れずに!(しなくても大丈夫なお宅もありますけれど)

料金はだいたい3NZ$〜5NZ$くらいです。

では、私が参加したハーフ・デイ・ツアーの内容をご紹介いたしましょう。

料金は日本円にしてだいたい5000円弱でした。

 

まず私たちが訪れたのは、テラ・ヴィヴァ・ガーデン・センター(Terra Viva Garden Centre&Cafe)です。

テラ・ヴィヴァ・ガーデン・センター(Terra Viva Garden Centre&Cafe)

季節が日本と逆のNZは、今は早春。

そのためかガーデン・センターには、これから植えのにちょうどいいバラの苗木やパンジー、ハーブ類などさまざまな苗木が売られていました。

ハンギング・バスケットは、お店のお姉さんが店内のパンジーとスノーボールを使って作り方を説明してくれました。

作り方の説明

1. 鉄製のバスケトに丸い水苔シート(市販品)を引きます。

2. 土を半分くらいバスケットに入れます。

3.パンジーを真横に植え混み、水苔シートの切れ込みから外側にひっぱり出します。

4. ぐるりと植え込みが済んだら、少々土を乗せて今度は水平にスノーボールを植え込みます。

5. 土をぎゅうと押し込んで出来上がり。

出来上がりの時には少々寂しいかな、という感じがありますが、逆に植え込みすぎるとこれから成長するお花達にとっては良くありません。

最初は寂しいくらいにしておくのがよろしいとの事。

パンジーやスノーボールは成長が早くて、ハンギング・ボールはあっと言う間に緑のボールになりますから。

  ハンギング・バスケットをつくるお姉さん

さあ、次はいよいよプライベート・ガーデンを拝見です。

1件目のお宅は、ラングさんのお宅。

自宅に立派な家のお宅がありました。

「もう少し季節が早いので、お花が少ないのよ」というミセス・ラングのお言葉でしたがヴィオラや紅桜は5分咲き位でした。

大きなシャクナゲもあと1週間遅かったら、咲いていただろうな。残念。

建築家の息子さんが設計・建造した立派な家が、お庭とマッチして、ステキでした。

家が池より小高い場所に建っているので、お庭を眺めながらお茶を楽しむのだとか。

う〜ん、優雅。アガサ・クリスティの小説の世界です。

ただお庭が広すぎて、ガーデニングのお庭というのとはイメージが少々違いました。

お庭と言うより、小さな公園のようでした。

ラングさんのお宅とお庭

2件目のお宅は、シャーリーンさん宅。

こちらは、前のお宅と比べるとお庭は少々狭くて、自宅のお庭という感じでした。

個人的には、こちらのお庭の方が親しみがあって好きです。

お花を見るのに季節が早いのは同じですが、ミセス・シャーリーンのお宅の方が暖かいのでしょうか?

真っ赤なシャクナゲが満開でした。

クリスマスローズも盛りを過ぎていましたが、しっかりと自己主張をしていました。

お花を育てた方の愛を感じます。

バラがご自慢だと教えて下さいましたが、残念ながら季節が早くてバラはお預け。

せっかくだからね、とお花が盛りでお庭が綺麗な時の写真を見せていただきました。

う〜ん。確かに12月をすぎてのお庭は綺麗でした。さすが、ご自慢のバラ。

黄色にピンクを溶かしたような大輪のバラが生け垣になっていたり、白いオールドローズがテラスに蔓をのばしていたりとおとぎ話のようでした。

Travel_NZ17.jpg (28777 バイト) シャーリーンさんのお庭

お庭の見学が終わると、お楽しみのモーニング・ティのおもてなしがありました。

なんと、ミセス・シャーリーンのお手製です。

ハムと卵のサンドイッチと、レーズン・くるみ・アプリコットが入ったフルーツケーキでした。

お茶は、もちろん紅茶。

ミセス・シャーリーンとドライバーのジョン、このツアーの添乗員の女性と、たまたま同じツアーに参加した函館からいらっしゃった純子さんとで、会話を楽しみながらのお茶です。…本当はね。

ミセス・シャーリーン、添乗員の女性と、純子さん。残念ながらふくさちは写っていません(笑)

毎回思うのですが、英会話の勉強をしっかりとしておけばよかったなあ。

主に身近な植物の毒の危険性についてお話をしましたが、半分以上が理解できない。(泣)

帰国したら勉強するぞ!と思いつつ何もしていなかったりして…。

そうそう、ケーキ。

紅茶にあって美味しかったです。シナモンとドライフルーツの相性がよいというのは、発見でした。

ほのかなシナモンが味の決め手だったのかな?

ミセス・シャーリーンお手製のケーキとサンドウィッチ

半日の短いツアーでしたが、なかなか有意義な半日でした。

美味しいサンドウィッチとお菓子もいただけたし、個人のお庭を拝見するという機会にも恵まれたし。

私も庭付きの家を持てたら、絶対にオールドローズを植えるぞ!と決めました。

オールドローズが無理なら、蔓バラを絶対に。

ああ、また妄想が広がって行く…


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