木の実を集めきのこを取って飢えをしのいでいる縄文人のような暮らしでもふたりは決して不幸ではない。自由だから。
ふたりは夢を持っている。暖かい土地でクッキーはパン屋を開きルーはホテルを経営したいというでっかいアメリカンドリーム。
船で牛が運ばれるのを見た知恵の回るルーはクッキーと商売を始める。それは早い者勝ちというゲームだった。
クッキーが作る蜂蜜をかけたドーナツを食べた客がしみじみと「おふくろの味だ」とか「ロンドンのパン屋が懐かしい」とか絶賛するの
自分で作ったことがないから材料がわからない。
親を早くに亡くし寄る辺ないクッキーが、連れ合いを亡くしたぼっちの牝牛に語りかけ寄り添うのもいいな。そして牝牛になつかれる。
あらためて感じたのは200年前とさほど風景が変わらない自然のある米国ってでかい国ということ。