題材も純文学ということで一筋縄でいかず仕事と家庭の共同作業は愛憎絡み合っている。奥さんには略奪婚という後ろめたさもある。
文学作品の要はプロットか文体か。妻も作品を世に出すために夫を利用したとも言える。
世の中全般に言えることやけど、特に芸術というものは作品の良しあしよりも時の運なんやね。
観終わった後に従姉が言う。
「半分くらいからあのだんなさんがうちの夫みたいに見えてきて。店のだんどりも店が傾いた時もみんな私が建てなおしたのに
全部自分がやってるみたいな顔して。喧嘩した時にゆーたるねん。『
あんた何したん』」