2019年2月の映画  戻る


半世界
2019年 119分 日本
脚本・監督 阪本順治
編集 普嶋信一
出演 稲垣吾郎(高村紘タカムラヒロ)/池脇千鶴(高村の妻・初乃)/杉田雷麟(高村の息子・明)/長谷川博己(元自衛官・沖山瑛介)/渋川清彦(中古車販売・岩井光彦)/竹内都子(岩井の姉・麻里)/小野武彦(初乃の父 大工の大谷吉晴)/石橋蓮司(光彦の父)
メモ 2019.2.16(土)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
親の後を継いで炭焼きをしている紘(ヒロ)と中古車販売業の光彦は小さな地方の町で39歳の今まで暮らしている。そこにバリバリの自衛官で世界を回っていたはずの瑛介が帰ってきた。人を寄せ付けない雰囲気に変わった瑛介は言葉少なに妻子とは別れたという。3人は中学の同級生だ。
感想
人生80年になり不惑の年40才は折り返し地点となった男たちの惑う姿を描く。
思ったようにはいかない人生が....少し哀しい
 
ウチは池脇千鶴に一票なのでこの人の力で男たちの背負った荷の重さと、その反面いまだに地に足付かないふらふらした物語に奥行が出ていると思う。
 
稲垣吾郎は間の取り方がうまい。ゆっくりしゃべれてうまいねんけど、ただひとつ。姿勢よくきびきび歩く姿が元アイドルかな。と。
おすすめ度★★★★1/2戻る

デイアンドナイト 
2019年 134分 日本
監督 藤井道人
原案 阿部進之介
脚本 藤井道人/小寺和久/山田孝之
出演 阿部進之介(明石幸次)/安藤政信(北村)/田中哲司(中町・三宅)/清原果耶(きよはらかや・奈々)
メモ 2019.2.9(土)シネマート心斎橋
あらすじ
父が亡くなって故郷に帰ってきた明石幸次。実家は荒れていた。父が内部告発をして一家は村八分にあっていたのだ。
感想
だれに何が言いたいのかわからない。掴めない。
それぞれが家族のために正しい事をなしたらそれは法治国家なのか? 小悪が取り締まれて大悪が見逃されているという事を言っている?
それともカヤバの免震ダンパーの検査不正といい企業倫理を揺るがす不祥事が絶えないのは、色々な法が厳しすぎるの?。
役人や学者が決めるだけで現場へ丸投げしているから起こるの?
 
米国のドラマ「JUSTIFIED 俺の正義」を見ている身には主人公がうじうじ、じめじめ見えてしまう。まあ日本でドンパチするわけにもいかんしねえ。
それにしても長い。「出てくる人みんな髪の毛がきれいやな。安藤政信は色が白い」といらんことに目が転じてしまう。
お母さんとか妹とか、肝心の北村の描き方も生きざまもなんだかなおざりで。なんで死ぬんやー最後まで責任もてー 結局美少女を描きたかったのかもしれん。
おすすめ度わかりません戻る

天才作家の妻ー40年目の真実− THE WIFE
2019年 101分 スウェーデン/アメリカ/イギリス
監督 ビョルン・ルンゲ
原作 メグ・ウォリッツァー
脚本 ジェーン・アンダーソン
撮影 ウルフ・ブラントース
キャスト グレン・クローズ(ジョーン・キャッスルマン)/ジョナサン・プライス(ジョゼフ・キャッスルマン)/クリスチャン・スレイター(記者ナサニエル・ボーン)/マックス・アイアンズ(息子デビッド・キャッスルマン「コンドル」)/ハリー・ロイド(若・ジョゼフ)/アニー・スターク(若・ジョーン(グレン・クローズの娘)
メモ 2019.2.3(土)なんばパークスシネマ
あらすじ
アメリカ北東部のコネティカット州海岸べりに住む作家、キャッスルマンは落ち着かない。早朝とうとう電話がかかってきた。ノーベル文学賞を告げる電話だ。夫婦は喜び作家の息子を携えてストックホルムに飛ぶ。
感想
授賞式という最大の晴れの日に夫婦の大喧嘩。
夫はタクシーの窓からメダルを投げ捨てるわ、妻は「これはあなたが子守と浮気した時に怒りを(昇華し)綴った作品!」と本を投げ捨てるわ。
くすくす笑った。
題材も純文学ということで一筋縄でいかず仕事と家庭の共同作業は愛憎絡み合っている。奥さんには略奪婚という後ろめたさもある。
文学作品の要はプロットか文体か。妻も作品を世に出すために夫を利用したとも言える。
世の中全般に言えることやけど、特に芸術というものは作品の良しあしよりも時の運なんやね。
 
観終わった後に従姉が言う。
「半分くらいからあのだんなさんがうちの夫みたいに見えてきて。店のだんどりも店が傾いた時もみんな私が建てなおしたのに
全部自分がやってるみたいな顔して。喧嘩した時にゆーたるねん。『あんた何したん』」
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