作家は知識人でなんでも知っているより、エイモス・コットルの様に変人で自然人である方が売りやすい。上から目線はあかんのよ。と作者は皮肉っている。
そのとげとげは「文学というもの」、
ごうつくばり ビジネスマンの出版人、エージェント、言いたい放題の批評家のみならず、見る眼がなく書評や作家のイメージと流行に乗っかる読者にも及ぶ。
解説の人が
誤解を恐れずにあえて言ってしまえば、ヘレン・マクロイは生涯を通じて評論家的な気質から脱却できなかった作家だ。
なるほど。頭の良さが隠しきれないんやね。それがちょっと鼻につくってわけね。
小説を読んで感じたのは、
女の人にとって、頭が良すぎるというのは大問題 なのである (と思う。本人にとって)
とかく世間から反感を買いやすいんですわと作者自身が語っている小説だ。(と思う。)
エージェントの妻メグの小説に対する確かな目と出版社の社長夫人のフィリパの社交性、客あしらいの能力にびっくりしたけど、彼女たちは夫を盛り立てるのが仕事やねんね。
原題が「a Ghost」やのに邦題の「幽霊の2/3」の意味がわからない。「幽霊」よりもインパクトある題名やとは思うけど。
3人のゴーストライターの内ひとりが犯人やったら「幽霊の1/3」やないの? それとも作家は2度死んだという意味なん。
もしかしたら犯人が2度人をあやめた事を指しているん???