2017年3月のミステリ 戻る

薬屋のひとりごと
2014年 日向夏(ひゅうがなつ)作 しのとうこ絵 ヒーロー文庫
あらすじ
猫猫(マオマオ)は、薬草を取りに山に入ったところをさらわれ、後宮の侍女に売り飛ばされる。
後宮は上級妃、中級妃、下級妃が多数生息し美しくきらびやかでかつ陰謀うごめく閉じられた世界。
妃に使える女官と宦官たちの後宮に”男”で入っていいのは帝だけ。
後宮にいる500人の宦官の中に人間離れした美しさを持った官がいた。天女の微笑みは女たちを虜にする。
男か女かわからない。名を壬氏(ジンシ)という帝の花園の管理人だ。
感想
ラノベとあなどるなかれ。オーソドックスながら化学している。推理している。なかなかのもの。
3冊まで読んだけれど失速していない。 ウチの予想やと作者は男の人と思う。
甘さが控えめなのにも好感を持つ。(甘すぎて有川浩は読めない)
猫猫(マオマオ)は元宦官で貧乏医者の「おやじ」と妓楼の妓女たちに育てられたという特異な境遇を持ち、
世慣れてんだかうぶなんだか、カンがいいんだか悪いんだか。「謎」にもテンデ気が付かない。
薬に夢中な反逆児のツンデレと、振り回される宦官の壬氏(ジンシ)のやったりやられたりが楽しい。
お薦め度★★★★戻る