2016年10月の映画  戻る


ハドソン川の奇跡 SULLY
2016年 96分 米国
監督 クリント・イーストウッド
原作 チェズレイ・“サリー”・サレンバーガ/ジェフリー・ザスロウ
脚本 トッド・コマーニキ
撮影 トム・スターン
編集 ブル・マーリー
音楽 音楽: クリスチャン・ジェイコブ/ザ・ティアニー・サットン・バンド
キャスト トム・ハンクス(機長サリー・サレンバーガー)/アーロン・エッカート(副機長ジェフ・スカイルズ)/ローラ・リニー(機長の妻ローリー・サレンバーガー/マイク・オマリー(調査官)/ホルト・マッキャラニー(CSIマイアミに出てた人)
メモ 2016.10.23(日)TOHOシネマズくずは シネマイレージ半額
あらすじ
2009年1月15日冬の日、乗員乗客155名を乗せた旅客機がニューヨークのラガーディア空港を離陸する。直後鳥の群れに正面からぶつかり、両翼のエンジンが停止する。管制塔はラガーディア空港に引き返すか、近くの空港に着陸するように指示するが、機長は高度がもたず市街地に落ちると判断しハドソン川に着水を試みる。駆け付けた救助隊に助けられひとりもかける事なく助かり機長は英雄になるが、保険会社と航空会社は高額な航空機を失う。
事故調査委員会は機長の判断に疑いを持ち、空港に戻ることは十分できたと言い、機長は乗客の命を危険にさらしたことを証明しようと躍起となる。
感想
現場軽視、経験に裏付けられた人間の感への軽視に対する静かな怒りを感じる。
(以前インタビューでイーストウッド監督は編集はカンに従い迷わないとゆーてはった。)
高度な技術とタフで冷静な人格を持ったパイロットさえもなんちゃら委員会の人達にとっては現場の人間にすぎない。 
 
いとこの次男が高校を卒業して豪州に渡った。たぶん日本では飛行士になるのが学力的に難しかったんやと思う。英語の学校に何年もかよい、それからやっとこさパイロット養成学校に入り、親は塩をなめなめ爪に火をともし仕送りをしていた。芸術家肌のいとこのゆう事はおおざっぱなんやけど、学費と生活費で年間500万円くらい送っていると言っていた。資格をとり日本に帰ってきてそれからいくつも日本の資格をとりやっとこさ航空会社に就職できた。その間も仕送り。会社に入ってからも訓練訓練でようやく副操縦士としてもうすぐ初フライトやねんて。31歳かな。いとこ夫婦は初フライトには乗客として一緒に飛ぶ計画らしい。パイロットって一人前になるのにすごい努力と時間とお金がかかるもんなんやね。
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高慢と偏見とゾンビ PRIDE + PREJUDICE + ZOMBIES
2016年 108分 米国
監督・脚本 バー・スティアーズ
原作  ジェーン・オースティン/セス・グレアム=スミス
撮影 レミ・アデファラシン
編集 パドレイク・マッキンリー
音楽 フェルナンド・ベラスケス
キャスト リリー・ジェームズ(二女エリザベス・ベネット)/サム・ライリー(ミスター・ダーシー)/ジャック・ヒューストン(軍人ジョージ・ウィカム)/ベラ・ヒースコート(長女ジェイン・ベネット)/ダグラス・ブース(お隣の金持ちビングリー)/マット・スミス(コリンズ牧師)/チャールズ・ダンス(パパ・ベネット)/レナ・ヘディ(レディ・キャサリン)
メモ 2016.10.16(日)TOHOシネマズ梅田
感想
女性が財産を持つ事のできなかった時代。ベネット家のミセス・ベネットは5人娘の婚活に励んでいた。ひとりでも金持ちと結婚させなくては、いつか路頭に迷ってしまう。そこに大きな幸運が舞い降りてきた。お隣さんにビングリーという独身のお金持ちが引っ越してきたのだ。娘たちに着飾らせて祭りに送り込む母。まんまとビングリーは一番の美人の長女ジェインにひとめぼれ。しめしめのはずだったが、ビングリーの友の少し曲がったダーシーが、親友を財産目当ての一家のその手に落としはさせじと、ビングリーの首に縄をかけてロンドンに帰ってしまう。(ビングリー、お前には意志がないのか) 祭りで反発しあったダーシーとベネット家の二女エリザベス。嫌い嫌いも好きの内のふたりはどうなるのか・・・・・
 
って話のはずやったのに。いやはや・・・めっちゃ面白いやん
中国でカンフーの修業をしてきた美人姉妹がロングドレスを翻してゾンビと戦うなんて、誰がこんなこと考えはったんやろね。「ジェイン・エア+ゾンビ」とか出来たらどうしよう。
もうふつうの「高慢と偏見」では満足でけへんかもしれん。より刺激を求めるサガには限りがない・・・
 
おそらく「高慢と偏見」を知っている方が笑える。ダーシーもエリザベスも品良く頑固でいいな。コリン・ファースにそん色ないダーシーやったわ。ふたりが言い争いエリザベスがダーシーをなじる対決シーンが、口やなくて体のバトルになっている(驚)。
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後妻業の女 
2016年 106分 日本
監督・脚本 鶴橋康夫
原作 黒川博行「後妻業」
撮影 柳島克己
編集 山田宏司
出演  大竹しのぶ(後妻業のエース・武内小夜子)/豊川悦司(結婚相談所所長・柏木亨)/尾野真千子(中瀬耕造の次女・朋美)/長谷川京子(中瀬耕造の長女・西木尚子)/永瀬正敏(探偵・本多芳則)/水川あさみ(柏木の愛人・繭美)/風間俊介(小夜子の息子・岸上博司)/余貴美子(よきみこ)(小夜子の同僚・瀬川英子)/ミムラ(武内家の嫁・香代)/松尾諭(朋美の元同級生・弁護士守屋達朗)/笑福亭鶴瓶(スカイツリーの男・ 舟山)/笑福亭鶴光(バッタ屋・山田)/樋井明日香(柏木の新しい愛人・理紗)/泉谷しげる(鍵屋・樫本)/柄本明(獣医もぐり医者・桜田順)/梶原善(銀行の次長さん・奥本)
六平直政(むさかなおまさ)(害虫駆除業者元木・小夜子の6番目の夫)/森本レオ(小夜子の7番目の夫・津村泰治)/伊武雅刀(小夜子の8番目の夫・元キンキTV武内宗治郎)/津川雅彦(小夜子の9番目の夫・元校長中瀬耕造)
メモ 2016.10.1(土)映画の日 大阪ステーションシティシネマ
あらすじ
武内小夜子の夫、中瀬耕造が倒れ病院に運ばれる。駆け付ける耕造の娘の尚子と朋美。耕造は持ち直すかに見えたがあっけなく亡くなる。
葬儀の日、尚子と朋美は小夜子から爆弾宣言される。「耕造さんの遺産は、私が相続します。」
そこには、結婚前に「耕造さんの世話は私がします。」というしおらしい姿はみじんもなかった。
感想
小夜子が言う「妹がきかん気や」、バッタ屋山田(鶴光)の「ややこしいひとやな」とか、はぎれよくぽんぽんした関西弁が面白い。きつい事ゆーてんのに、なんやしら冗談に聞こえる。。 堪能した。 作者の黒川博行氏はNHKの関西熱視線に出られたとき「男は金目当てでもええと思うんやろね・・・。」としみじみ「妻に先立たれた男のさみしがり屋のあかんたれ」をつぶやいておられました。
 
黒川先生は西宮の武内家の叔父役で映画に出てはりました。お葬式で武内家の嫁から「おじさん、これ」と公正証書を手渡されて「なんや、これ」と言う役。(セリフはひと言やったけど難しかったのか、お顔が映らない) おかしい。映画館でくすくす笑った。
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