2015年9月の映画  戻る


ナイトクローラー NIGHTCRAWLER
2014年 118分 米国
監督・脚本 ダン・ギルロイ
撮影 ロバート・エルスウィット
キャスト ジェイク・ギレンホール(ルイス・ブルーム)/リズ・アーメッド(助手リック)/レネ・ルッソ(TV局のディレクターニーナ)/ビル・パクストン(ジョー・ローダ)
メモ 2015.9.11(金) シネ・リーブル梅田
あらすじ
金網を盗んで工事現場で売るちっぽけな盗人ルイス。暴力も躊躇しない。
身に余る上昇志向の持ち主だが、今のところその日暮らしで足がかりがない。
たまたま事故現場で無情に撮影するナイトクローラー(パパラッチ)を見て興味を持つ。
お手の物の盗みで得た高級自転車を売り、手持ちカメラと警察無線傍受機を手に入れ、
見よう見まねでパパラッチを始めTV局に売り込む。事故現場に早く乗り込むにはナビゲータが必要と助手も雇う。
感想
他人を思いやる感情が欠如した主人公が、弱肉強食の天職を見つけ野心を実現していく。
TV局は視聴率のため自分のため「自己責任でご覧になってください」と他人の不幸を売り物にした衝撃の映像を流す。
見る方は恐ろしいながら好奇心と「世の悪を知って自分の身を守るため」と言い訳し、より刺激的な絵を求め限りがない。
 
怖かった。
ルイス(ジェイク・ギレンホール)が夜の闇の中を独特の小走りをする様子が、獲物を狙う豹かハイエナの様。
助手のリックをしていた人が印象深い。食い詰めた様子、まだ一線を超えていない人間らしさ、そして罠にかかった獲物
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野火 のび
2014年 87分 日本 配給:海獣シアター
監督・脚本 塚本晋也
原作 大岡昇平
出演 塚本晋也(田村一等兵)/リリー・フランキー(安田)/中村達也(伍長)/森優作(永松)
メモ 2015.9.5(土) 
あらすじ
第二次世界大戦末期フィリピン・レイテ島。補給路を断たれ戦うどころではなく灼熱の地をさまよう兵士たち。
感想
庶民は内地でいやおうなく召集され碌な訓練も受けずに南方に送り込まれた戦争末期。
飯盒を持たされ食料は現地調達とされた兵士たち。
起こるのは現地での略奪。戦略もなく部隊もばらばらとなり人は救われることを懇願し狂気となりジャングルを彷徨う。
太平洋戦争では日本兵の多くは戦闘ではなく飢餓で亡くなった。
フィリピンでは50万の日本兵が亡くなっている。またフィリピンの戦争犠牲者は100万人を超える。
インドネシアは400万人。
高校時代に読んだ原作を塚本晋也監督が力をこめて映画化。
 
中国と韓国は豊かになると日本を責め始めた。
東南アジアの国々は今は日本を許すといわれているけれど、これからどうなるのか心配。
国の領土を守り戦争を起こさせない努力は、世界に日本のファンを作ることかな。
それにはまず科学技術、医療、そしてアニメと観光とロケット。サッカーも。
外交手腕を磨きしたたかに駆け引きできればええんやけど。
(300年鎖国という名の引きこもりしていた国やからねえ)
(ちなみにドイツも外交ではへたれやったらしい。なにしろ三枚舌の英国にはかなわない)
日本の多くの人にみてもらいたい映画。
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