著名な画家だった母の喫煙の影響で背が伸びなかったカミーユ・ヴェルーヴェン警部、部下は大金持ちで如才のないルイ、お金を使わないしみったれのアルマン。この3人は容疑者から「お坊ちゃんと、貧乏人と、絵を描く子供」とからかわれる。上司は横への成長が止まらないジャン・ル・グエン犯罪捜査部部長。カミーユとそりの合わない議員2世予備軍の予審判事ヴィダールの5人のキャラが光る。杉下右京さんならこのラストにはならなかったと思う。
1作目を読んでいないので何とも言えないんやけど、本作ではカミーユ・ヴェルーヴェン警部はウチの中では「ロマン・ポランスキー監督」やったわ。ガタイといい、内向的で複雑で繊細(そうな)ところといい、悲劇といい、芸術家やし、似てると思わん?