ウェールズに住んでいる十八歳のパトリック・フォートは、母の言葉に返事をしない。何故なら見ればわかることだから。
8歳で父が事故死し、父がどうなったか知りたいパトリックは死体に興味を持ち「障害者枠」で大学で解剖学を学ぶことになる。何ヶ月もかけて献体を解剖したが死因が特定できない。落ち着きが悪い。このままにはしておけない。独自の調査を開始する事にした。
感想
久しぶりに一気読み。アスペルガー症候群と診断されているパトリックは、人の気持がわからない、自分の気持もよくわからない。こだわる。話がわかってもらえず色々生きにくい。回りも大変。
でも良いこともある。
言いたいことがズバッと言える。他人を気にすることなく真っ直ぐに生きられる。
たまにクスクス笑えるほど、パトリックが変なヤツでかつ魅力的に描かれている。
謎解きもよく出来ている。ちょっとしか出てこないけど「パトリックの謎」を解く刑事さんもいいし、隣人の”不気味なニック”もいい。
才能のあるアスペルガー症候群といえば映画「恋する宇宙」とかドラマ「リ・ジェネシス バイオ犯罪捜査班」のボブとかかな。いい変人。まわりの理解と忍耐も大きいんやろうね。